2020年2月15日土曜日

今日2020.2.15付の朝日新聞に掲載されていた大地を守る会の全面広告を見て驚きました。「私たちのからだは食べものからできているので 農薬や化学肥料をできるだけ使用しない食材を食卓にお届けします」というキャッチフレーズで、「旬の食材14品お試しセット通常価格4,000円(税込)相当を半額1,980円(税込)送料無料」という広告でした。「食べる人のことを考えると農薬や化学肥料をできるだけ使いたくない」という表現は、「農薬や化学肥料を使って栽培した野菜は健康に悪い」という印象を与えます。宅配する商品を差別化するためでしょうが、実態(科学的事実)と異なりますので、虚偽の宣伝と紙一重の表現です。
広告や宣伝の契約条件や相場については無知の私には、朝日新聞のような全国紙に全面広告を載せるのにいくらぐらい広告費がかかるのかわかりませんが、恐らく相当巨額なお金を払ったのだろうと想像しました。この広告主は朝日新聞以外の全国紙にも同じ広告を載せたのか気になりましたので、朝刊が売り切れる前に近くのコンビニ2軒(ファミリーマートとローソン)を回って、読売新聞、毎日新聞、日本経済新聞、産業経済新聞を買ってきて調べてみました。
大地を守る会の広告が載っていたのは、朝日新聞だけでした。ということは、広告主は朝日新聞の読者がお試しセットを注文する可能性が一番高いと判断したのでしょうか。ちなみに同じ広告を複数紙に掲載していたのは、ビックカメラ コジマのダイソンクリーナー(掃除機):4紙、みすず学院の受験予備校:2紙、トラピックの海外旅行:2紙、だけでした。
2019年前期における主要全国紙の朝刊販売部数はhttps://news.yahoo.co.jp/byline/fuwaraizo/20191002-00144805/
に載っていましたが、読売新聞794.2万部、朝日新聞556.7万部、毎日新聞241.1万部、日経新聞226.5万部、産経新聞133.3万部となっていて、前年同期に比べた減少部数率はぞれぞれ26.75%、18.70%、21.51%、4.92%、6.42%となっていました。各新聞とも減少傾向が明らかですので、経営者はどう購読者を確保していくかこれから大変だなと想像しました。新聞の広告費というのは販売部数と比例するのかどうか、紙面の掲載場所によって異なるのかどうか、私にはわかりませんが・・。

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有機野菜や低農薬野菜の宅配ビジネスはどれぐらいの会員数でどれぐらいの売り上げがあるのかネットで調べてみたら、日本流通産業新聞 https://www.bci.co.jp/nichiryu/article/5909  
に、<らでぃっしゅぼーやと大地を守る会> 食品宅配、減収減益/会員数の減少が影響も とい記事がありました。2020年調査の大地を守る会の会員数は38,571人で売上高は25億8000万円で、前年同期比はそれぞれ12.6%減と6.6%減となっていました。一方、らでぃっしゅぼーやの会員数は61,507人、売上高は37億7000万円で、それぞれ前年同期比で17.9%減と35.1%減となっていました。
大地を守る会は、大学紛争が東大の安田講堂に立て籠った全共闘が機動隊に制圧されて終焉(しゅうえん)後、1975年に設立されたNGO団体「大地を守る会」(全共闘のリーダーの一人だった藤本敏夫氏が初代会長で、その後やはり全共闘のリーダーの一人だった藤田和芳氏が社長)が母体で、2017年にオイシックス株式会社と経営統合してオイシックスドット大地となったようです。https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000043.000019062.html/
一方、有機・低農薬野菜、無添加食品等の宅配事業をするらでぃっしゅぼーや株式会社は1988年に創業だそうですが、一時期経営が厳しくなって正露丸の大幸薬品に吸収され(ここまでは私も知っています)、それがキューサイ(2000年)の傘下に入り、ジャスコ(2006年)、NTTドコモ(2012年)を経て、2018年にオイシックスドット大地に買収されて、オイシックス・ラ・大地という会社になったが、ブランドとしては、「Oisix」「大地の会」「らでぃっしゅぼーや」のまま運営を継続しているということのようです。https://www.nikkan.co.jp/releases/view/44479/
大地を守る会とらでぃっしゅぼーやのこのような目まぐるしい変遷には驚くばかりです。
昔私が千葉大学勤務の現職時代に、やはり全共闘の出身者だったT氏らが中心に自然派ネーットワークという無農薬野菜の宅配ビジネスをやっていたグループが無農薬栽培用の植物抽出液と称して販売していた「夢草」(むそう)という防除資材にはれっきとした農薬である合成ピレスロイド剤のサイパーメスリンが混入されているということを明らかにした時に、契約農家が同様の資材を使っていると相談に来られたらでぃっしゅぼーやのN氏(確か名古屋大学工学部の出身だった筈)のことが懐かしく思い出されます。その後どうされているのか、機会があれば是非お会いしたいものです。しかし、勤務していたらでぃっしゅぼーやがその後これだけの目まぐるしい変遷をたどったのですから、もう転職したかもしれませんが。