2024年9月18日水曜日
日本教育会館一ツ橋ホールで一般社団法人日本植物防疫協会主催のシンポジウム「農業現場が求める病害虫防除の情報とは何か」が開催され、私も会場で参加しました。主催者の発表では、会場参加が150名、オンライン参加が580名で、合計730名の参加者数だったとのことでした。以前は会場参加だけで、確か満席で300名ぐらいだったような気がしますので、オンラインの併用でずいぶん参加者が増えたようです。
プログラムは、4題の講演とパネルディスカッション参加者4名による情報提供と、総合討論でした。
講演
1. 農研機構農業情報研究センターWAGRI推進室の二宮芳継氏「WAGRIが提供するAPIの説明と農業データアグリゲーションスキームの構築」
2. 農研機構農業情報研究センター農業AI研究推進室の山中武彦氏「AI病虫害診断サービスによる農業データアグリゲーションスキームの構築」
3. 兵庫県立農林水産技術総合センター淡路農業技術センターの神頭武嗣氏の「兵庫県が行う生産現場に向けた病害虫防除に係る情報提供とその課題」
4. 日本農薬株式会社スマート農業推進部の青島正昴氏の「病害虫雑草の診断と予察におけるデータ活用の課題」
情報提供
1. 岩手県農業協同組合(JAいわて中央)の横澤 勤氏の「地域統一防除体系による、特別栽培りんごの産地確率」
2. 山陽薬品株式会社淡路営業所の中山博史氏の「山陽薬品が農家に提供する病害虫防除に係る情報とその方法」
3. 株式会社 agri new winds の飯田 等氏の「2代に渡り戦う病害虫防除と天災~ピーマンの大産地ならではの悩みとは~」
4. 株式会社いちごハウス木場の木場俊行氏の「数十年の農業経営を通じて病害虫防除用情報コミュニケーションについて思うこと」
いずれも大変勉強になる素晴らしいプレゼンテーションでしたが、農研機構による最初の2題の講演の後の質問で、非常に複雑な多様な情報を統合して病虫害予測情報を得られても、誰がそれを利用するか(つまり実際に農業をやっているほとんどの農家にとっては利用できないのではという指摘)という質問が出ていました。総合討論の中で鹿児島県でイチゴ栽培をしている農家の木場俊行氏の農薬に関する発言「農薬は医薬と同様に薬と言ってもやはり毒なので農家としてはできるだけ暴露しないように注意をしている」と「農薬は病害虫防除に必要だがどうして価格がそんなに高いのか」に対して、農水省からも農薬メーカーからも説得力のある適切な回答がなかったことが印象に残りました。総合討論終了後、木場氏とは今後交流をしたいと思って、私の父親は鹿児島出身ですと自己紹介をして名刺交換をしました。
ノースカロライナ州在住の空手の弟子/友人のMargie さんからメールがに添付した写真が届きました。空手の弟子友人のFrank君と奥さんのJoAnnさんのお墓参りに行き、秋らしい色のお花(造花)に取り換えて、Frank君は元軍人のベテラン(米国海軍に在籍していた)なので米国国旗を供えてきたとのことでした。