2020年2月11日火曜日

本当は江戸川堤防に運動に出かけたかったのを我慢して、一日中机に向かって来週22日(土)の松園会勉強会での講演のスライド作りをしました。
2番目の話題の「除草剤ラウンドアップ(有効成分グリホサート)の発がん性問題」に関連して、松戸市内でラウンドアップを販売しているホームセンター2店、ドラッグストア1店、種苗商(商系特約店)2店、JA(系統)1店を回って調べてきた結果、農薬登録のある除草剤については販売店によって若干の差はあるものの大きな違いはないということがわかりました。
ホームセンターとドラッグストアには農薬登録のない非農耕地用除草剤の販売コーナーがありますが、ほぼ同じ有効成分濃度で同じ販売サイズ(液量)で4.6倍もの差がありました。農薬登録のない非農耕地用除草剤は農薬登録に必要な防除効果や安全性を確認する各種試験をしていないので、その分廉価で販売できるのは当然です。非農耕地用除草剤は農家が農地で使ってはいけない(法律違反になります)ことになっていますが、有効成分のグリホサート自体の品質(純度)に差がなくて、4.6倍も値段が違えば安い方を選ぶ農家もでてきて当然です。実際に私が知っている千葉県のある専業農家は、ホームセンターで買ってきた農薬登録のない非農耕地用除草剤を使っていました。
このような馬鹿げた法律違反行為を生む原因は、日本の縦割り行政に責任があります。農耕地の病害虫・雑草防除は農林水産省の所管事項ですが、鉄道線路沿線とか道路脇とか工場とか自宅の庭の雑草管理は国土交通省とか環境省とか厚生労働省の所管と考えられますので、農薬取締法で規制できないからです。
その点、米国はEPA(環境保護庁)が農耕地、非農耕地にかかわらず、有害生物防除剤(Pesticide)は殺虫剤、殺菌剤、除草剤を含めて全て一元管理をしていますので、縦割り行政の弊害がありません。
以前、私のノースカロライナ州立大学時代の友人がEPAの毒性審査のBranch Headをしていた時に、特許切れのジェネリック農薬(後発品)の登録申請をどう扱っているのかと質問をしたら、先発品も後発品も登録に必要な試験項目とデータの要求は全く同じなので簡単だという回答でした。後発品開発メーカーが、先発品と同じ試験をお金をかけて全てやり直すか、先発品会開発メーカーがすでに所有しているデータをお金を払って使用させてもらうかは、ビジネスの問題だからEPAは関知しないということでした。非常に合理的でわかり易い仕組みです。
以前この話を農水省の担当者にした時は、各省庁の役割は省庁設置基準で決められているので、その法律を改正でもしなければ日本では無理だと言われました。
先発品開発メーカーを不利な競争にさらし、農家を違法行為に追いやる情けない状態ですので、何とか知恵を絞って工夫ができないものか・・。

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