小雨が降っていたこともあって、家から一歩も外に出ませんでした。
実証試験に使う予定の農薬散布用ドローンP30で飛行可能な10分間でどれだけの松林面積をカバーできるか、カタログに載っている性能から試算してみました。
・飛行速度は57.6km/hですから、0.96km/分=9.6km/10分
・散布流量は1.4~5.6L/分ですから、14~56L/10分
・松林の上空3mの高さを飛行する場合の散布幅は4m
例えば、20ha(=200a=20,000m2)の松林が巾100m×長さ200mと仮定すると、100m(巾)÷4m=25回折り返して散布ですから、25回×200m(長さ)=5,000m=5km飛行することになり、所要飛行時間は5km×10分÷9.6km=5.2分となりますが、折り返す時には速度を遅くするので約2倍の時間が必要と考えると、約10分すなわち1回の飛行で20haの面積の松林をカバーできると考えられます。
・P30の散布液積載量は16L
・例えばスミパインMC(有効成分はフェニトロチオン23.5%)の無人ヘリコプターによる散布の場合の使用基準は2.5~5倍希釈液を3L/10a=0.1ha散布ですから、2.5~5倍希釈液30L/ha散布になり、有効成分当たり散布薬剤量にすると282~141g/30L/ha散布となり、20haでは5,640~2,820g/20ha散布になります
・スミパインMCの原液1L中の有効成分量は235gですから、希釈なし原液16L中には235g×16L=3,760g含まれることになり
・1回の飛行で積載可能な薬液量は16Lですから、ドローンでスミパインMCの原液をそのまま散布すれば、無人ヘリコプターで2.5~5倍希釈液を散布する場合の使用基準の有効成分量5,640~2,820g/20haの範囲と計算上は一致するということになります。
以上の計算に間違いがないかどうか誰かにチェックしてもらわなければなりませんが、もしこの計算が正しいとして、当年枝・1年枝への薬剤付着量や、その振れ(特に樹冠部の枝と下位の枝の間で)の程度や、付着した薬剤の減衰速度(残留性)や、周辺環境への飛散(ドリフト)の程度などのデータを試験散布で収集できればと期待しています。
ドローンによる松くい虫防除の薬剤散布技術が実用化できるかどうかには、十分な防除効果が得られることに加えて、既存の無人ヘリコプタ-による散布と比較して経済的(コスト)に有利かどうかの計算も重要なファクターになってくる筈です。