2020年7月20日月曜日

千葉大学園芸学部(今は大学院が本体で学部は併設という形なので、正式には千葉大学大学院園芸学研究科)の生命分子化学分野生物資源利用学研究室(昔は農芸化学科農産製造学研究室)の園田雅俊先生と午後1時に会う約束でしたので、時間通りに研究室を訪問しました。園田先生は現在の放射性同位元素(通称RI)委員会の委員長兼放射線取扱主任の任にあり、この度園芸学部の放射性同位元素実験室を閉鎖することになったとのことで、廃棄物保管庫の清掃や健康診断記録や放射線取扱者の個人被曝記録の整理をしていて、現職時代にRI委員会の委員長をしていた私に確認したいことがあるとのことでした。個人の被曝記録などは永久保存が義務付けられているとのことで、大変なご苦労をされているようでした。すでに廃棄物保管庫は空になり、保管量もゼロになったようで、安心しました。
昔の笑い話(今だったら大変なこと)なども含めて、私の知っていること、覚えていることを全てお話してきました。

上矢切の坂川親水広場近くの送電線鉄塔にハシボソガラスの巣があることに気が付いて以来、子育てを観察してきましたので、「カラス学のすすめ」という本を買って読んできました。宇都宮大学名誉教授の杉田昭栄先生が著者です。先生は宇都宮大学農学部の畜産学科を卒業後、千葉大学大学院医学研究科博士課程を修了し、医学博士と農学博士の2つの学位を取得されたようです。解剖学がご専門のようで、カラスを含めた鳥類と人間を含めた哺乳動物との比較が多々あり、基礎的な科学的な説明だけでなく、カラスの文化面における位置づけなどの紹介もあって、大変勉強になりました。
その後、上矢切のある建物の玄関の天井にツバメの巣があることに気が付いて、今は子育ての様子を観察していますので、「ツバメのひみつ」という本を買って読んでいます。こちらの方は比較的最近(2011年)に筑波大学大学院の博士課程を修了して博士(理学)を取得され、現在は石川県立大学環境科学科客員研究員をされている長谷川 克(まさる)先生が著者です。まだ読み始めて間もない段階ですが、ツバメに関する基礎的な科学的知見に加えて、ツバメの行動についても詳しく説明されていて、大変興味深く読んでいるところです。
カラスとツバメを比較してひとつ面白かったことは、カラスの寿命は10~14年と推定されるのに対して、ツバメは、卵から孵化して巣立ちするまで約6週間(1ケ月半)、親(成鳥)になってからの平均寿命は短命で1.6年ほどしかないとのことでした。その短い間に一生懸命餌を捕ってきて雛に与え、カラスのような外敵から雛を必死に守ろうとしている姿を見ると、がんばれよと応援したい気持ちになります。