2020年7月2日木曜日

昨夜降った雨は、早朝には止んでいました。朝、伊師浜に全員が揃った時には少し(4m/sec ぐらい)風が吹いていましたが、三脚に大気捕集用の小型ポンプとカートリッジ(Sep-Pak PS Air)と落下量測定用のろ紙を設置し終わって散布を始める6amには凪(なぎ)の状態になりました。
スミパイン乳剤(フェニトロチオン80%)の18倍希釈液3ℓをドローンのタンクに積載し、昨日設定した試験区(50m×20m=1,000m2)の松林に3m上空から散布しました。これで有効成分投下量は、0.133kg/10a 又は133mg/m2 相当になるという計算です。
カートリッジは経時的に5回設置して回収し(6回目は明朝に実施予定)、ろ紙は1回だけ設置して回収しました。
薬剤付着量を分析するためのマツの枝葉は、昨日決めた3地点のマツの高位置の枝と低位置の枝から採取しました。ドローンはローター(プロペラ)が小さいので、ダウンウォッシュと呼ばれる下降気流が発生し難いということが薬剤散布をする場合の欠点の一つですが、今回使用した機体は散布ノズルの真上に逆回転するローターを2個設置してダウンウォッシュを発生させるという設計になっていました。実際に低位置の枝葉にどの程度の薬剤が到達・付着しているか、分析(株式会社化学分析コンサルタントが担当)の結果がでるのが楽しみです。
いずれもコンタミネーションを回避する細心の注意を払って作業をしました。何よりも幸運だったのは、梅雨の時期だったにもかかわらず、天候に恵まれたことでした。散布が終わってしばらくしたら、また風が吹き始めました。























植物にとっては浜辺の厳しい環境にもかかわらず、適応したいろいろな植物が生育していて感心します。
早朝にもかかわらず、サーフフィッシングをしている人がいることにも感心します。私自身も昔ノースカロライナ州に住んでいた時にはバスフィッシングが趣味で、アメリカ人の仲間と一緒に朝3時半に起きてボートを積んだ車を2時間運転してバージニア州との州境にあるKerr Lake やLake Gaston という大きな湖にフィッシングに出かけていました。人間は趣味のためには努力を厭(いと)わないということなのでしょう。