2020年8月19日水曜日

宿泊している水戸駅近くのホテルの部屋で朝3時半に目覚ましで起きてすぐシャワーを浴びて、4時に車に分乗して豊岡海岸の試験地に向かいました。約5時から予定通り、気中濃度測定用の小型ポンプと接続したカートリッジ(ミニカラム)と落下量測定用のろ紙をあらかじめ決めておいた場所に設置し、ドローンに散布薬液を積載しました。今回はモリエートSC(有効成分はネオニコチノイド剤のクロチアニジン30%)の100倍希釈液を無人ヘリコプターの使用基準に合わせて3L/10aになるように散布しました。


 
 








散布自体は約10分で終了しましたが、その後カートリッジとろ紙の回収・交換、薬剤付着量分析用の枝葉の採取をしました。今回散布に使用したドローンは、第1回目散布の時と同じように、2本のノズルの真上に正逆回転するロータ(プロペラ)2枚が設置されていてダウンウォッシュ(下降気流)を発生させる機種でした。
試験対象林分は樹高10m~15mでしたので、密の林分と疎の林分と林縁部に分けて、それぞれからマツの上部(樹冠部)、中部、下部から枝葉を採取し、下部の枝葉にどの程度薬剤が到達しているか確かめることにしました。
枝葉の採取は吉岡緑地の吉岡賢人氏の担当でしたが、さすがツリークライマーの有資格者だけあって、ロープを使って上手にマツの先端近くまで登って枝葉を採取しました。命がけの危険な作業に見えましたので、千葉大学園芸学部の卒業生だということもあって私が冗談で「万が一落下して死んだらすぐ家族に連絡してあげるから安心して」と言ったら、「その前にすぐ救急車を呼んで下さい」と言っていました。
採取した枝葉や試料はアイスボックスに保管して、分析を担当する化学分析コンサルタントに車で運びました。





 

 
ここの保安林は、将来的に松くい虫被害を回避するためか、広葉樹の苗がクロマツの間に多数植栽されていました。
参加者の一人がアケビの実を見つけて採ってくれましたので、家に持って帰って包丁で割ってみたら、未熟の種がたくさん並んでいました。