2017年9月20日水曜日

東洋グリーン株式会社は2020年の東京オリンピックで使う新国立競技場の芝張りを受託したらしく、房総半島の南端近くの館山市の山間部の農地を借りて芝生(バミューダグラス)の育成をしています。その事業を担当している技術士(農業部門・植物保護)で植物医師でもある佐藤政宏氏とは昔からの知人ですが、今日は近くの南房総市在住の東京農工大学名誉教授で元日本農薬学会長の安倍 浩先生と一緒に、芝生育成圃場の様子を視察に行きました。私は松戸から茂原まで自分の車で行き、茂原からは佐藤氏の車に乗り換えて安倍先生と待ち合わせ場所の南房総市のローズマリー公園の駐車場に行きました。 http://www.rosemary-park.jp/
安倍先生と私は名古屋大学大学院時代に同期(講座は別)ですが、久し振りにお会いしました。


芝生育成圃場は2ケ所あり、片方はすでに芝が繁殖して緑のカーペットのようになっていましたが、もう片方はまだ植えたばかりで、砂の移動を防ぐために被せた生分解性の白いシートが残っていて、芝は今から根が張って繁殖する段階でした。これを2019年までに厚みのあるしっかりした芝に育てて、機械で剥がしてロール状に巻いて新国立競技場に張るのだそうです。2020年の東京オリンピックの陸上競技がこの芝生の周りのトラックで行われたり、もし芝生の上でサッカーやラグビーのような競技も行われるとしたら、りっぱな芝を育てることは日本の名誉が関わる重大責任です。また、世界中の人々がオリンピックゲームのテレビ中継でこの緑色の芝を見ることを想像すると愉快な気分にもなります。















圃場の周りには山があってイノシシが出てきますので、隣接する水田はイノシシ除けの電気柵で囲まれていました。芝生もやられるといけないので、ちょうど電気冊を設置しているところでした。水田には暗渠排水設備が敷設してあり、過剰の水は小さな水路に排出するようになっていました。芝生育成圃場の水も同じ水路に排出し、どんどん川と呼ばれる小さな川から館山湾に流入することになります。
どんどん川には地元のNPOの方々が河川浄化目的でEM菌を投入しているとのことでした。芝生育成圃場では若干の農薬も使う筈ですので、大雨時などに流亡した農薬が川を汚染して水質を悪化することがあってはなりません。そこで、どんどん川の上流域、中流域、下流域ごとに定点を設定して、これから月に一度ぐらいの間隔で水質調査を行うということになりました。そうすれば、万が一農薬が水田から流出したり、芝生育成圃場から流出した時に水質にどういう影響があるか科学的に判断する情報が得られる筈です。ついでに、EM菌投入が水質にどういう影響を及ぼしているか推定する情報も得られるかもしれません。実際の調査は私がアメリカから帰国してからですから、11月からになりますが、最低月に1回の頻度で現場に行っていろいろ水質の調査をするのは楽しみです。中流域の水路には横の住宅からの生活排水が流入しているようなパイプも見えましたので、これらが今でも使われているのかどうかも確かめる必要があります。




 
 




視察後、車をドライブして平砂浦に行き、植樹したマツの苗がどこまで育っているか見てきました。何年か前に安倍先生と私も参加し、館山市長が開会の挨拶をした植樹祭の時に植えた陸地に近い方のクロマツは大きく元気に育っていました。今から50年後ぐらいには、りっぱなクロマツの松原が再生されることを期待しています。







2017年9月19日火曜日

道場で空手の稽古と筋力トレーニングを1時間してから、江戸川堤防に出かけてウォーキング/ジョギングを1時間半してきました。園芸学部構内の木々の葉はまだ緑色がほとんどですが、地面を見ると時々色づいた葉や小枝が落ちています。
江戸川堤防下の民家の駐車場には犬小屋があって、いつも中型の雑種の黒い老犬がいて、誰かが家に近づくと番犬らしくよく吠えていました。鎖でつながれていて、飼い主も高齢化して散布につれていかれないのか、何年間も一度も散歩につれていってもらったのを見たことがありませんでした。短い鎖の範囲内でしか動けず、可哀そうだなあと思っていました。それが急に犬小屋が片付けられてなくなりましたので、多分犬が死んでしまったのでしょう。同じ犬でも、飼い主によってよく散歩につれていってもらったり、全く連れていってもらえなかったり・・。本当は、犬なのですからたまには江戸川の堤防や河川敷の草むらを思いっきり走り回りたいのでしょうが。
水元公園Cブロックの不動池では、ちょうど訪れていたカワセミを狙って、愛好家のカメラマンたちが一斉にカメラを向けていました。
帰りには太陽が沈み始め、夕焼け空がきれいでした。








2017年9月18日月曜日

YAHOO のネット配信ニュースに、「ガが大量発生でクリ拾い中止 広島の観光農園、初事態に落胆」という見出しの記事が載っていました。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6254438
広島県世羅町別迫の観光農園「ラ・スカイファーム」で毎秋人気を集めているクリ拾いが、今夏にクスサン(蛾の一種)が大量発生して幼虫にクリの木の葉が食い荒らされたことで、クリの実がほとんどならなくなって、中止せざるを得なかったという記事です。私が「おや?」と思ったのは、同園では無農薬を徹底していて、「採れたクリを安全に食べてもらおうと思って育てている。来年以降も農薬を使うようなことはしたくない」というオーナーの談話です。
無農薬で安全をセールスポイントにしてできるだけ多くのお客さんにきてもらうためでしょうが、それではまるで消費者や来園者に農薬を使うと安全ではないような誤解を与えるなと思いました。
ネットで検索してみたら、クリにも病害虫(木自体と実にも)が発生しますので、クリに適用のある農薬がいくつか登録されていました。
http://www.page.sannet.ne.jp/ja1jor/pdf/kuri_noy.pdf#search=%27%E3%81%8F%E3%82%8A%E3%81%AE%E7%99%BB%E9%8C%B2%E3%81%AE%E3%81%82%E3%82%8B%E8%BE%B2%E8%96%AC%27
これらの農薬は登録認可される前に作物残留試験が実施されて、使用基準を遵守して使う限り安全性に問題がないことが科学的に確認されていますので、農薬を使うと安全ではないと思わせるのは、自分の商品を差別化するためのフェイク(嘘)の情報操作です。
自由競争のビジネスでは、自分の商品を差別化してよく見せようとするのは認められる商習慣でしょうが、登録のある農薬を適正に使って安全で美味しいクリを生産している農家を不利に貶(おとし)めるフェイク(嘘)の情報操作は、本当は倫理に反するのではないでしょうか。

我が家の台所には妻が近所のスーパーで買ってきたナシがありましたが、あんまり見事なので食べる前にまた写真を撮りました。豊水という品種でそろそろ終わりの時期のようです。このナシも農薬を適正に使って栽培・収穫されたものの筈ですが、安全性に問題があるとは全く思いません。


今日は祭日(敬老の日)でしたので少したくさん運動をしたいと思って、園芸学部構内を通って江戸川に行き、東京湾に向かって左岸の堤防を3時間40分ウォーキング/ジョギングしてきました。
園芸学部構内のオオカナメモチの木が枯れているなと思ったら、株元にはキノコが生えていました。地面の下で、菌類はちゃんと木が死んだことを感知してキノコを生やすのですから、たいしたものです。台風18号が通過した時の強風で木の葉や枝があちこちに落ちていましたが、モミジバフウの大木の下にもまだ緑色のとげとげのある実がたくさん落ちていました。
カヤとトウヨウザンは葉だけ見るとよく似た木ですが、幹の樹皮に加えて、カヤの実とトウヨウザンの球果は全然違うということがわかりました。
戸定ケ丘の斜面林はまだ濃い緑色をしていますが、その中秋の色に変わって落葉していく筈です。
葛飾橋の近くの土手のクワ(桑)に似た木の葉には2化期のアメリカシロヒトリの幼虫が巣網の中に発生していました。
台風通過後の江戸川上空の青空の下で、水上スキーを楽しんでいる人や、筑波山もくっきり見えました。河川敷のゴルフ場の芝の緑も鮮やかでした。
矢切の渡しの辺りから堤防を下りて、ネギ畑やキャベツ畑や稲刈り後の水田を見ながら矢切の斜面林に向かいました。白と赤のヒガンバナがあったので、よく観察してみたら、両方とも葯(やく)がついている雄蕊(おしべ)が6本と雌蕊(めしべ)が1本ありました。
斜面林を上ると、矢喰村の庚申塚があり、一番大きな青面金剛は寛文八年(1668年)造立と書いてありました。
75才は後期高齢者ですが、まだこうして景色や動植物を楽しみながらウォーキング/ジョギングをして汗がかけるというのは幸福なことです。