2015年6月30日火曜日

今度は、神奈川県海老名市にあるかながわ農業アカデミーで7月14日に開催予定の「農薬シンポジウム in 神奈川」で依頼された講演「農薬とは何?」の準備をしました。与えられた講演時間は40分ですので、時間内でカバーできるように話題を絞ってスライドを作成しました。シンポジウム後半では、神奈川県農業技術センターの病害虫担当専門員(コーディネーター)、消費者代表、生産者代表、農業教育行政関係者、などが参加する「食の安全を意識した農産物生産について」というテーマのパネルディスカッションがありますので、そこで話題になりそうな問題についてもスライドを参考資料として追加しておきました。
スライドと私のプロフィールを宅ファイル便で発送しましたので、これでこの準備は一段落です。

2015年6月29日月曜日

一日中机に向かって、7月8日に福井県鯖江(さばえ)市で行われる農薬安全使用講習会での私の講演に使うスライドを仕上げ、プロフィールと一緒に宅ファイル便で担当者に送りました。推敲を何回も重ね、内容を絞って時間配分も考えましたので、これで準備OKです。

先週金曜日26日は私の73才の誕生日でしたが、アメリカ人の友人からカードが届いたり、孫たちからもプレゼントをもらいました。Happy Birthday と書いてあるメダルと、「てもみん」というフランチャイスのマッサージ店で首と肩のマッサージを10分間受けられるチケット3枚でした。今まで一度もお金を出してマッサージをしてもらったことがありませんので、どれだけ首筋と肩の凝りが治るか楽しみです。Grandpa にとっては、孫たちからのプレゼントは嬉しいものです。

中国産スイカの泡が噴出した原因は、2003年に報告された千葉県農業総合研究センターの研究で、腸内細菌の感染による果肉の腐敗が原因だということがわかりましたが、そのような腸内細菌がどこから来たかという点についてはあまり考察がありませんでした。一時期日本でも、屠場で得られる家畜の血液を乾燥粉末にして肥料にしたり、何らかの原因で死亡した家畜の骨や肉を乾燥粉末にして肥料として活用するということが行われたのかもしれません。あるいは、完熟していない家畜の糞を畑に施用して腸内細菌の汚染源になったのかもしれません。2008年7月16日付けの朝日新聞夕刊には、有機栽培野菜から食中毒の原因となるサルモネラや病原性大腸菌O-157やバンコマイシン(抗生物質)耐性腸球菌(VRE)が検出されたという記事が掲載されました。もっと最近でも、2011年6月27日付けの日本農業新聞には、ドイツの有機栽培農家が栽培したスプラウトが感染源の腸管出血性大腸菌O-104に野菜を生食した3,700人が感染して、42人が死亡したという記事が掲載されました。
化学肥料や化学農薬を使わない有機農業は食の安全と同義語のように思われていますが、実は化学肥料と化学農薬を使う慣行農業よりも微生物による食中毒の危険性が大きいということです。

私が子供の頃(千葉大学に入学した1960年初め頃まで)は、日本でもまだ化学肥料が安価に手に入らなくて下肥(しもごえ)(人糞を肥溜めに貯蔵して腐熟させたもの)を肥料として畑に撒いていて回虫のような寄生虫が「下肥-野菜-人体-下肥」と循環していましたが、当時はこれから日本の農業も化学肥料を使う「清浄野菜」を目指そうというのが悲願だったと聞きました。実際、私が在学していた頃の千葉大学園芸学部の農場実習でも、大型トラックで運んできた上野動物園の動物の完熟していない生の糞を、教授の指導の下に学生たち(私もその中の一人でした)がザルに入れて素手でちぎりながら畑に撒いていました。今考えれば、化学肥料は高価で入手できなくて止むを得なかったのでしょうが、危険と隣り合わせでした。
今では無責任なメディアと有機農業を商売にしている人たちの宣伝の効果で、有機農業は食の安全と同義語のようなイメージだけが先行して、反対に、長年かけて確立してきた科学的な慣行農業が危険視される現状は、私たちのように有機農業しかできなくて食料不足や寄生虫に苦しむ時代を経験してきた世代にとっては、馬鹿げたことです。

一昨日のブログで紹介した千葉県農業総合研究センターの2003年の研究報告については、TBSテレビの「ひるおび」の金曜担当プロダクションの記者にも情報提供しておきましたが、もし改めてこの問題について取材することに興味がないようでしたら、新聞・雑誌を含めた他のメディアにも情報提供をしてみようと考えています。

      (写真はクリックすると拡大できます)



2015年6月28日日曜日

朝7時半に家を出て、東京駅から新幹線に乗って名古屋に行き、アメリカ在住の娘と孫たちと一緒にお墓参りをしてきました。新幹線の車窓からは富士山が見えてラッキーでした。いつも寄る石材屋さんでお花を3組買って、先に元岐阜大学教授だった太田更一先生(私の母と親戚)のお墓にお花を供えてお参りし、荒川家(私の母の母の実家でお墓をみる人が絶えた)のお墓と本山家のお墓の草取りをしてからお花を供えてお参りしました。いずれはGrandpa(私)も入るお墓だよと、孫たちに一度は見せておきたいと思っていました。

それから地下鉄で本山駅まで移動して、名古屋大学まで歩いて昔(大学院生時代)私が住んでいたところや大学の構内を見せました。ノーベル賞受賞者の野依(のより)先生の記念の建物も見ました。

地下鉄で東山公園駅まで移動し、ファミリーレストランのガストで昼ご飯を食べ、それから動物園に入りました。日曜日ということもあって、子供連れの大勢のお客さんで賑わっていました。入園料は大人は500円で、中学生以下の子供は無料というのはよい配慮だなと思いました。
かなり歩いて孫たちは疲れてしまったので、名古屋発午後5時7分の新幹線に乗って東京に戻り、家に着いたのは午後8時近くでした。





2015年6月27日土曜日

昨日(金)のTBSのテレビ番組「ひるおび」では、中国産スイカから泡が噴出する問題を取り上げて、取材した何人かの人の原因に関するコメントを紹介していました。農薬の専門家ということで私にも直前(一日前)に電話取材がありましたが、もし農薬が原因だったらという前提で、果実を肥大させたり生長を促進するような植物成長調整剤(植物ホルモン)が無茶苦茶な使われ方をしたら、もしかしたら泡吹きの原因になるかもしれませんと、全く実証データのない想像のコメントをしておきました。

その後、この3月まで千葉県の農業事務所長をしていた長年の知人のW氏から情報が入り、10年以上前に千葉県のスイカでも同様な泡吹き現象が起こって、当時の千葉県農業総合研究センターで原因解明の研究が実施されたということがわかりました。研究成果は、きちんと以下の論文として報告されていました。
伊藤実佐子・横山とも子・竹内妙子(2003)スイカ果実に発生した腐敗症状 関東東山病害虫研究会報第50集:33-35

写真も掲載されていますが、テレビで報道された中国産のスイカの症状とそっくりです。原因は、腸内細菌がスイカに感染して果肉の腐敗を生じたということのようです。スイカ産地の風評被害を回避する配慮か、腸内細菌は家畜由来の堆肥(厩肥)に含まれていたと思われますが、そこのところは記述されていません。分離・検出された腸内細菌のゲノムDNAの塩基配列解析で菌の同定もされ、接種による発病確認試験も実施されています。掲載誌が比較的ローカルな研究会誌で英文要旨もなかったことから、この論文は今まで国内でもあまり注目されなかったようですが、ましてや今回問題になった中国の行政関係者や研究者の目にも留まらなかったのではと思います。
有機農業ブームということもあって、植物性堆肥の供給が間に合わなかったり、家畜糞の循環も含めた循環型農業で、完熟していない家畜糞が半生(なま)の状態で畑に施用されると、家畜の腸内細菌が作物を汚染してスイカの果肉の腐敗を促進したり、スイカに限らずいろいろな作物を通して人の口に入る可能性も考えられます。

この論文は簡単な内容ですが、中国の関係者にも紹介してあげれば、泡吹きスイカの原因解明に大変貴重な情報提供になりますし、日本でも有機農業や循環型農業のリスク(人への安全性)についてあらためて警鐘を鳴らしていると言えます。私が電話取材を受けた「ひるおび」番組の担当者には、PDF化した上記論文をメールに添付して送信するとともに千葉県農林総合研究センターの研究マネージメント室を通して、再度当時行われた研究について取材をすることを勧めておきました。

2015年6月26日金曜日

アメリカ人の空手の弟子/長年の友人のMargie さんの娘のSarah は、産まれたばかりの時から知っていますが、私の誕生日と同じ今日が出産予定日でしたが、Gestational Diabetes(妊娠糖尿病)になったので担当医師が1週間早く出産させたようです。本人から、赤ちゃんの写真がメールに添付して送ってきました。Jackson Paul Myers という名前のようです。
Sarahが産まれたばかりの時、祖父(Margieさんの父親)が赤ん坊のSarahを嬉しそうに抱いていたのを思い出します。こうして、命が親から子へ、子から孫へと受け継がれていくことで私たちは人類として幸せを感じるのでしょう。



2015年6月25日木曜日

TBSテレビの「ひるおび」という11:00-13:52の番組の金曜日を担当しているプロダクションのN氏から、中国産スイカに包丁を刺すと泡が噴出したという報道に関して電話取材がありました。http://docobt.blog11.fc2.com/blog-entry-5881.html あらかじめ株式会社才企画の知人から予告があり、取材の車がすでに局を出てこちらに向かっているということでしたので、急いでいろいろなところに電話をして千葉県でのスイカ生産量、栽培実態、病害虫防除に使われる農薬、その他の情報を入手しました。お蔭で、千葉県のスイカ生産量43,500tは、熊本県の55,500tに次いで全国2位(平成24年度)ということがわかりました。千葉県では圃場でのいわゆるトンネル栽培が主で、パイプハウス栽培も一部行われているとのことです。発生する病気は、うどんこ病、疫病、果実汚斑細菌病、褐色腐敗病、褐斑細菌病、菌核病、炭そ病、つる枯病、べと病などがあり、害虫はアオムシ・コナガ、アザミウマ類、アブラムシ類、ウリノメイガ、ウリハムシ、オオタバコガ、コナジラミ類、シロイチモジヨトウ、ハダニ類、マメハモグリバエ、ミナミキイロアザミウマ、ヨトウムシなどがあるようです。
一番知りたかったことは、どういう農薬をいつ頃使うかという防除暦でしたが、最近は反農薬活動家グループにスケジュール散布はけしからんと批判されるので防除暦を作成しなかったり、公表しないところが多くなりました。幸い、千葉県の有数のスイカ栽培地帯の富里市では、JA富里市の公式Webサイト  http://www.ja-tomisato.or.jp/ から入って、富里市の農畜産物→もっと安心農産物の取り組み→スイカ→西瓜部28支部(ハウス)/西瓜部28支部(トンネル)→統一栽培歴(PDF表示)に到達して、ハウス栽培スイカの防除暦 http://www.ja-cb-mottoanshin.com/b-s/tomisato/sp/saibasuika28hause.pdf とトンネル栽培スイカの防除暦 http://www.ja-cb-mottoanshin.com/b-s/tomisato/sp/saibasuika28tonne.pdf を見つけることができました。
取材を受ける時は、ある程度の情報収集をしますので、私自身の勉強にもなります。

TBSテレビの取材の車は、千葉県のスイカ栽培農家を先に訪ねたらしく、私のところまで回る時間がなくなったらしく、結局電話での取材になりました。一番大事な質問は、中国産スイカから泡のようなものが噴出したのは、農薬が原因ということがあり得るのかということと、日本人の口に入るスイカにもその可能性があるのかというでした。先ず、農薬には定義があって、農作物の病害虫防除に使われる薬剤(殺虫剤、殺菌剤、除草剤、など)と、薬剤ではないが防除に使われる天敵昆虫や微生物のような生物資材と、防除には無関係な作物の生長を調節する植物成長調整剤があり、しかも農水省に農薬として登録認可されたものだけが「農薬」であると説明しました。防除に使われる薬剤が原因でスイカが泡を噴出することは考え難いが、植物成長調整剤は植物ホルモンで、無種子化、着果促進、生長促進、果実肥大、熟期促進などの活性があるので、中国でスイカを早く生長させたり、早く収穫するために、植物ホルモンを不適切に使用した場合は、薬害の一種として報道されたようなおかしなスイカができることがあるかもしれない、と答えておきました。根拠は何もありませんが、もし植物ホルモンが関わっていたらという単なる可能性の想像です。しかし、日本では植物成長調整剤も含めて農薬は全てきちんと登録されて使用基準が定められていて、農家もそれを遵守して適切に使用しているので、そのような薬害は起こらないことを説明しました。また、中国から輸入される農産物にスイカが入っているかどうかはわかりませんが、日本の商社が間に関わっていて日本国内と同じ厳しい基準でチェックされているので、輸入農産物が国産農産物より危険ということはないという実態も伝えておきました。
今回の中国産スイカが植物ホルモンの不適切な使用によるものだとしても、日本で農薬登録のある植物成長調整剤と同じとは限らず、純度や不純物組成なども違う筈なので、それは「農薬」ではなく、農薬の植物成長調整剤と類似の活性をもつ薬剤なので、視聴者に「農薬は危険」という誤解を招かないようにしてほしいと要望しておきました。
番組は明日放送予定だそうですが、私のコメントをどのように使うかは未定だが、スタジオで音声で紹介する(私との会話は全部録音されました)ことになった場合は写真を添えたいので写真をメールで送ってほしいと言われましたので、手元にあった1枚をスキャンして送りました。
過去に取材を受けた経験では、大体先にストーリーができていて、それに合わない発言はカットされるのが普通ですから、私のコメントが編集の結果どのように使われるのか、あるいは全く使われないのか、興味深いところです。

夕方、水元公園Cブロックに1時間半ぐらいウォーキングに行ってきました。

2015年6月24日水曜日

6月11日に開催された木材保存剤等性能審査委員会安全性部会では、木材保存剤(防蟻・防腐剤)の申請に当たっては、安全性については、中長期毒性試験を除いて、基本的に農薬の登録申請の時と同様の試験成績を提出してもらうということになりました。製剤に使われている有効成分がすでに農薬登録されている場合は中長期毒性試験を含めて試験成績は全てそろっているので問題はないのですが、農薬登録されていない有効成分が使われている場合は、安全性に関する試験を製剤と原体の両方について要求すると、莫大な試験費用がかかり、木材保存剤の市場の大きさ(農薬に比べるとはるかに小さい)を考慮すると試験費用の負担に耐えられないという悩ましい問題があります。規約の改定の原案が事務局から送ってきましたが、この問題を解決するには委員会でもう一度相談して考え方を整理する必要がありそうです。

昼休みの運動は、江戸川堤防を海に向かって左岸を、矢切の渡しの横を通って市川市との境の柳原(やなぎはら)水閘(樋管)まで約3時間歩いてきました。柳原水閘については松戸市指定文化財の説明の看板がありました。昔から上流から流れてくる坂川の水害に苦しめられて造られたもののようです。水閘(すいこう)、樋管(ひかん)・樋門(ひもん)というのはあまり聞き慣れない言葉ですが、水の流れを調節するために設けた水門のことのようです。
マサキに似た葉の木が小さな白っぽい花をたくさん付けていました。マサキではなさそうなので、あとで誰かに訊いてみようと思います。今の時期は同じ木をあちこちで見ます。途中桜の木のてっぺんで可愛らしい声で鳴く鳥がいたので写真を撮ったら逃げられてしまいましたが、図鑑で見るとホオジロのような気がします。
帰りにJR常磐線の陸橋の上から園芸学部のある戸定ケ丘の方を眺めたら、大きな クロマツの折れた枝の上にカラスが1羽留まっていました。ズームにしてみたら、ハシブト(嘴太)ガラスでした。

21日(日)には、娘と3人の孫と一緒に名古屋のお墓参りに行くことにしました。生存中に娘がまだ子供だった頃に可愛がってもらった祖母(私の母)が眠っていますし、いずれは私も入ることになる本山家のお墓ですから、一度は場所を教えておこうと思います。そのついでに、近くの名古屋大学に寄って、それから孫たちには東山動植物園を見せようと思います。

FIFAワールドカップ女子サッカーは、日本代表はオランダに2:1で勝ちました。義理の息子は次の試合の様子を日本のテレビに送る仕事がありますので、少なくともそれまではカナダの現地に留まることになりました。

















2015年6月23日火曜日

千葉大学園芸学部(正式の戸籍は大学院自然科学研究科)の農業経済学の松田友義教授は北海道大学農学部の出身で、私が現職の時から時々研究室に寄って話をする親しい関係でしたが、定年間際に体調を崩し、最終講義もせずに定年を迎え、定年後2ケ月も経たないつい先月享年65才で病没してしまいました。死因は肺がんだったとのことですので、長年の喫煙のせいかもしれません。7月26日に偲ぶ会か催されるとのことですので、私も参加しようと思っています。

私は今でも年に何回か一般市民を主対象にした農薬シンポジウムに参加して基調講演をしていますが、今年は7月8日(水)が福井県、7月14日(火)が神奈川県、8月4日(金)が北海道で予定されています。福井県については、正式の演題や配布資料の準備などで問い合わせの電話がかかってくるようになりましたので、そろそろ準備を始めなければなりません。毎回新しい話題も追加するようにしていますが、今日は主催者団体の技術顧問からミツバチ問題に関して農水省が今日プレスリリースした資料 http://www.maff.go.jp/j/press/syouan/nouyaku/150623.html が送ってきましたので、話題の中に含めようと思っています。平成26年度蜜蜂被害事例調査結果 http://www.maff.go.jp/j/press/syouan/nouyaku/pdf/150623-01.pdf と、平成26年度蜜蜂被害事例調査結果と今後の対策について http://www.maff.go.jp/j/press/syouan/nouyaku/pdf/150623-02.pdf  と、通知 http://www.maff.go.jp/j/press/syouan/nouyaku/pdf/150623-03.pdf がありますが、これを見ると、農薬への事故的暴露でミツバチの事故死が起こっていることが示されていますので、農薬を使う農家とミツバチを放飼する養蜂家とのコミュニケーションが事故死を防ぐために重要ということがわかります。
日本の農水省がこれだけしっかりした調査結果を公表したことは、海外でのネオニコチノイド剤とCCD(Colony Collapse Disorder 蜂群崩壊症候群)との関係の論争にも科学的知見を提供して大きな影響を及ぼす可能性があります。さすが優秀な農水省(ついこの間は月刊誌「現代農業」の記事と日本農業新聞のインタビュー記事で短期暴露評価の拙速な導入について苦言を呈したばかりですが)、あっぱれです。

昼休みに水元公園Bブロックに行って2時間ちょっとウォーキングしてきました。JR常磐線を跨ぐ陸橋の上から見る戸定ケ丘の木々は、すっかり夏らしく濃緑色になってきました。途中の家の梅の木の葉は瑞々しく、下には落下した実がたくさんころがっていました。水元公園の大賀博士が遺跡から見つけた古代ハスは、やっと蕾がでてきました。今年も間もなく美しい花が見られるのが楽しみです。今日もアオサギの幼鳥がエサの小魚を探して小合溜の水面をじっと見つめていました。水元公園にはAブロック、Bブロック、Cブロックがありますが、大学からわずか30分の距離にこんな素晴らしい公園があってラッキーです。






2015年6月22日月曜日

昨日は父の日でしたが、携帯のメールにアメリカの空手の弟子/友人のユージン・サンチェス君から"Happy Father's Day, Naoki."というメッセージが届きましたので、私も"Thank you.  The same to you too."と返信を打っておきました。ユージンはキューバからアメリカに亡命したスペイン系キューバ人の息子で、フロリダ大学工学部を卒業してノースカロライナ州に来て電力会社の技師として就職して以来、私の空手の道場に入門した長年の付き合いです。彼自身2人の娘(大学生と高校生)の父親ですが、空手の師弟関係から私を父親のような存在と感じているのかもしれません。

今は「松保護士の手引き」という本の原稿に集中している最中ですが、今度は一般社団法人全国農業改良普及支援協会というところから、道県農業改良誌に掲載する「変更された残留農薬基準にどう対応するか」というテーマの原稿を依頼されました。北海道と各県の農業改良普及事業を支援する月刊誌が発行されていることを初めて知りました。私の原稿は、北海道「農家の友」、鹿児島県「農業かごしま」、全国農業改良普及支援協会「技術と普及」という3誌に掲載予定とのこと。
当初の締め切りは7月21日と言われましたが、ちょっと厳しいと答えたら、8月10日でどうですかと延ばしてくれました。それなら、迷惑をかけずに書けそうですので、引き受けることにしました。

今日は暦の上では夏至とのことです。原稿書きで机にばかり向かっていると体によくないので、午後から道場で筋力トレーニングを少ししてから江戸川に出かけ、2時間近く歩いたり走ったりしてきました。葛飾橋から上流に向かって右岸の堤防を行き、上葛飾橋を渡って反対側の堤防を戻って1周してきました。久しぶりに部分的に走りましたので、気分は上々でした。

先週東京電力関係者にブユの被害軽減対策に関する提案書をメールに貼付して送りましたが、1週間ぐらい経っても受理したという返信がないので念のために今日電話をしてみたら、添付ファイルのサイズが大き過ぎて拒否されたせいかやはり届いていないようでした。宅ファイル便で送り直したら、今度は届いたとの返信がすぐありました。私たちの提案に対して東京電力関係者がどう対応するか、楽しみです。

先週見舞いに行った元同僚教授/親友のN君の奥様から、電話がありました。息子さんの一人の今の勤務地は名古屋ですが、体調を崩して入院したというので心配で見に行ってきたとのことでした。息子さんは確か40代前半の筈ですが、独身で一人で暮らしているので、母親にとってはいつまでたっても子供で心配で仕方がなかったのでしょう。幸いたいしたことなくて、すでに退院したとのことですので、よかったと思いました。

園芸学部の構内には、近所の住民が餌をやっている野良猫が何匹かいますが、その中の1匹が小さな子猫2匹と一緒に私の目の前で道の真ん中に出てきました。いつの間にか子供を産んだようです。構内ですから車は通りませんが、私がいたので危険だと思ったのか、母猫が1匹の子猫の首を咥(くわ)えて木立の後ろに連れて行き、もう1匹の子猫はその後を付いていきました。NHKテレビのワイルドライフという番組でよく見る大型動物の母性本能と同じだなと感じました。

2015年6月21日日曜日

先日、娘が昔勤務していた会社の仲間が集まってどこか東京で飲み会をしたようですが、その中の一人は山形県の出身で、サクランボを送ってくれたのが今日届きました。値段が高いので、いつも妻が近所のスーパーの地下で時々買ってきて、2~3粒づつ食べさせてくれるのと違って、現地で収穫したての完熟したサクランボらしく、見事な色と大きさでした。
昨日のキウィフルーツと、このところ高級品の果物が2日続けて届きました。孫たちは早速食べたキウィフルーツを「美味しい!」と言っていました。

夕方からは天気予報が雨でしたので、昼休みに水元公園を1時間半ぐらいウォーキングして運動してきました。野球場ではちびっ子(小学生)チームが試合をしていましたが、よく見たら女の子が一人だけいて、ピッチャーをやっていました。大人が審判をしたり、コーチをしたり、家族と思われる応援団もいました。

葛飾橋の鉄橋の36ある穴には、少なくとも5ケ所現在使われているムクドリの巣があって雛鳥の鳴き声がしていました。ネットで調べたら、ムクドリは春~夏に年2回繁殖し、1回に5個ぐらい卵を産んでつがいで子育てをすると書いてありましたので、今巣にいるのは2回目の雛鳥かもしれません。






2015年6月20日土曜日

来週26日(金)の千葉大学園芸学部における公開講座「食の安全と安心」の私が担当する講義「食品安全と農薬」のスライドは、今日一日集中して準備ができました。昨年使ったスライドを一部修正し、一部削除し、一部追加しました。追加したのは、短期暴露評価とARfD(急性参照用量)と、ネオニコチノイド剤のミツバチ影響と健康影響の話題です。ミツバチ影響は食品安全とは関係がありませんが、メディアで話題になりましたので、受講生の中に興味を持っている人がいて質問が出た時のために追加情報として準備をしました。
これで、遅れている本の原稿の執筆に専念できます。

以前、ゼスプリ・インターナショナル・ジャパンというキウィフルーツをニュージーランドから輸入している会社に農薬登録に関する相談を受けたことがありますが、多分そのお礼として、今日ニュージーランド産のジャンボサンゴールドキウィフルーツの箱が届きました。黄色の果肉の大形のキウィフルーツがたくさん入っていて、見事だったので写真を撮りました。ちょうど孫たちも来ているので、熟してきたら家族皆で美味しく食べられます。

昼休みは1時間半ぐらい水元公園にウォーキングに出かけました。不動池には何人かのカメラマンが望遠レンズを付けたカメラを用意して、カワセミが現れるのを待ち構えていました。私がベンチで持参したおやつをつまんでスポーツドリンクを飲んで休んでいたら、ちょうど1羽飛んできました。カメラマンの人たちは、カワセミが池に飛び込んで小魚を長い嘴(くちばし)に挟んで飛び上がる瞬間を狙っているようですが、私はデジタルカメラをズームにして枝に留まっているところを2~3枚撮りました。
公園の林床の落ち葉の中から変な形のキノコが生えていました。

江戸川に架かる葛飾橋を渡る時に下を見たら、ちょうど引き潮で浅くなった所にアオサギの幼鳥が1羽佇んで餌を探していました。鉄橋の上の方に空いた穴に巣を作っていたムクドリは、もう全部雛鳥が大きくなって巣立ったと思っていましたが、今日はまた雛鳥が親鳥に餌をねだる鳴き声がする巣が2ケ所あり、親鳥が餌を運んで出たり入ったりしていました。ムクドリは年に何回卵を産むのか知りませんので、私には遅れて産まれ育った雛鳥なのか、2度目に産まれた雛鳥なのかはわかりません。







2015年6月19日金曜日

リハビリセンターに長期入院している千葉大学時代の元同僚教授/親友のN君を見舞いに行ってきました。いつの間にか、駐車場前の水田の稲が元気に育っていました。
ベッドから離れられなくなった彼に、最近撮影した大網白里市の棚田のように広がっている水田や、水元公園の菖蒲園や、新潟県のあてま高原リゾートの雄大な景色や、成田空港に娘と孫たちを迎えに行った時の写真をA4版にプリントして持って行って、一つ一つ見せながら話をしてあげました。娘がまだ小学生だった頃、N君の家族と私の家族は学内の同じ宿舎に住んでいましたので、N君は小さい頃の娘をよく知っています。N君は前回見舞いに行った時とは違って、顔色がよく、両目を大きく開いて私の顔を見ながら話を聞いてくれました。何日もかけて仕上げたブユ被害軽減対策の提案書も持って行って、ページをめくりながら内容を説明し、私はまだこんな仕事をしているんだぞと言って刺激してやりました。言葉での反応は全くありませんでしたが、私の言っていることはN君の耳には聞こえているような気がしました。
何が違ったのかはわかりませんが、前回はあと1ケ月も生きられるだろうかという印象だったのが、今日はこのまま何年でも生きていられるような印象でした。

一昨日は除草を学生アルバイトにやってもらった園芸学部のマツ苗の圃場を見に行きましたが、予想した以上にきれいに除草されていました。133本植えた中で枯れた苗が数本ありました。
みんなの庭と名付けて学生有志が世話をしている花のガーデンには、向日葵(ひまわり)の花がまるで太陽のように明るく咲いていました。

締め切りをとっくに過ぎた本の原稿もまだ終わっていないのに、来週26日(金)には千葉大学園芸学部での公開講座の講義がありますので、その準備もそろそろしなければと気になってきました。