2010年6月29日火曜日

 私はこのところ自分の研究活動に追われていて、支援金受け取りの礼状や支援者・非支援者・反支援者からいただいたメールやお便りに返事が差し上げられず、失礼しています。今日お電話をいただいた方の支援金は、記録簿をチェックしましたら、6月16日に振り込まれ、6月19日の追記で確認してありました。しかし、払込取扱票にはお名前と金額だけで住所も電話番号もメールアドレスもありませんでしたので、記録簿には「礼状送信不可能」と記載されていました。6月16日以降のメール受信記録もチェックしましたが、1回も届いていませんでした。このWebサイトに書いてあるアドレスで他の方のメールは届いていますので、もし携帯のメールをお使いでしたら以前こちらからの返信が届かない方がおられましたので、携帯の設定に問題があるのかもしれません。一度お調べの上、もう一度お電話下さい。こちらからは、他にご連絡を差し上げる方法はありませんので。

昨日開かれた第1回目の公判前整理手続については、今日の朝日新聞にも報道されていましたので、弁護団がニュースリリースされたのでしょう。私のところにも、市橋君も出席して午前10時に非公開の手続として開かれたとの連絡を昨日の午前中に菅野弁護士からいただいていました。支援者の中には、ニュースを見て市橋君が病舎に収容されているということでショックを受けられた方もおられるようですが、前回私が支援金をお届けした5月7日の追記で、市橋君は自殺の恐れがある病人扱いで、未決囚の独房で私物の持ち込みは許されていない、ということをお知らせしました。既決囚でしたら刑務作業の時に人と顔を合わせる機会もあるのでしょうが、未決囚の独房に長期間収容されていると、一日2回(午前30分、午後15分)運動の時間があるといっても、孤独感からくるストレスは大変なものだろうと想像されます。そういう状況を改善してほしいという訴えを、裁判官がどう判断するかということではないでしょうか。

 今日の朝日新聞には、その他にも2つ私の注意を惹いた記事がありました。1つ目は、東京都福生市で面識のない男性を刃物で殺害したとして起訴され、立川拘置所の単独室に拘留されていた被告の男が、持っていたジャージーのズボンを窓の鉄格子にくくりつけて首をつって自殺した、という記事です。同拘置所の「同種事故の発生防止につとめたい」という談話も載っていました。市橋君の場合も、千葉に移される前にかなりの日数を死を覚悟して絶食していましたので、現在は状況が変わったということを裁判官が認めてくれるかどうか。
 2つ目は、秋葉原殺傷事件の公判に被告の友人(小学6年から高校までの同級生)が出廷して、被告の人格について全く異常はなかったと証言したという記事です。市橋君の場合も、いずれ公判が開かれる時には、彼のことをよく知っている人たちの証言が必要となるのかなと思いました。そういう意味では、市橋君のことをよく知っている人に関する情報を提供していただければ、私から弁護団にお伝えしておくことはできる筈です。

 今週の金曜7月2日の午後には、皆さまから寄せられた支援金を菅野弁護士にお届けしてくる予定ですので、支援者でこの機会に弁護団にお訊きしたいことがありましたら至急メールでお知らせ下さい。

2010年6月28日月曜日

 6月26日に1名(2回目)の振り込みがありましたので、支援金の現在高は332,265円、延べ133名からの合計額は1,828,565円になりました。ありがとうございました。

 菅野弁護士から連絡があり、7月2日の午後にお会いできることになりました。市橋君の近況を伺うとともに、社会には彼の精神的・身体的状態を心配している大勢の支援者がいることを伝えて励ましていただけるように、お願いしてこようと思っています。

 6月27日の朝日新聞の社会面に、-被告の友人語る「ごく普通の人」秋葉原殺傷事件-、という見出しの気になる記事が載っていました。東京・秋葉原の無差別殺傷事件で17人が死傷してから2年が経ち、被告の友人が事件を風化させまいと親しかった頃の被告の素顔を市民講座で語ったというものです。理由もなしに通りがかりの人を無差別に殺傷した冷酷無慈悲な異常性格者のような印象を社会に与えた事件でしたが、2年間同じ職場で働いていた友人によると、「冷静で知的なごく普通の人」だったとのこと。「彼が真実を語ってくれるのを待ちたい」と話したと書いてありました。

 私の知っている市橋君も、学生時代の多くの友人が知っている市橋君も、全く同様で、ごく普通の希望に満ちたいい青年でした。それが、大学を卒業して2年で何故あんな取り返しのつかない馬鹿な事をして、人生を台無しにしてしまったのか・・・。一人の若い女性の命が失われたのですから、罪を償わなければならないのは当然ですが、人間はちょっとした歯車の狂いで理性を失い、本能に支配される動物になってしまう危うさと隣り合わせに生きているということをあらためて認識させられます。事件発生からすでに3年以上、身柄を拘束されてからすでに半年以上経過しましたが、市橋君が自分の犯した間違いを心から反省し、現在与えられている環境の中で精一杯前向きに生きる心境でいることを祈ります。

 昨日訪ねた出雲市はあいにく雨でしたが、松寄下町(マツヨセシモマチ)の浜山中学の側の休耕田と江田町(エダマチ)の空き地に設置してあった花粉捕集装置を回収してきました。現地で調査に協力して下さったのは、知人のお嬢さんで、小学1年生のお子さんがいるお母さんですが、1ケ月以上にわたって毎日ワセリンを塗ったスライドグラスを回収・交換してくれ、天気や気温・風向・風速なども記録してくれていて、大変助かりました。これから染色して顕微鏡の下で観察して、花粉の種類と数を調べます。スギ・ヒノキの花粉は遠くまで飛散して、花粉症との関係で全国の保健所や大学医学部などでモニタリングされていますが、やはり花粉症の原因になるイネ科雑草の花粉については飛散距離が短い(100m以内?)ということもあって、モニタリングしているところは少ないようです。松くい虫(マツノマダラカミキリ)が羽化脱出して、その防除のためにヘリコプターで薬剤散布をする時期(5月~6月)とイネ科雑草の花粉が飛散する時期がちょうど重なっていますので、目がかゆくなったり喉が痛くなったりする花粉症を薬剤の影響と誤解する場合があるのではと思っています。2年前の出雲市でも分析機関の測定では大気中の薬剤濃度は検出限界以下でしたが、私たちのあちこちでの調査でも、散布後の周辺環境の大気中の薬剤濃度は検出限界以下か、ギリギリ検出されても何の影響も及ぼさないほど低い場合がほとんどだからです。

2010年6月26日土曜日

 6月24日に東北と関西から2名(5回目と3回目)の振り込みがありましたので、支援金の現在高は282,265円、今まで延べ132名からの合計額は1,778,565円になりました。ありがとうございました。菅野弁護士からはまだ連絡をいただいていませんが、来週月曜に予定されている第1回公判前整理手続の後の適当な時期に時間をとっていただけるのではないかと思っています。

 私の誕生日を記憶しておられた何名かの支援者から、誕生祝いのメッセージをいただきました。ありがとうございました。今日はアメリカから里帰り中の娘と孫3人とを連れて、自宅から車で1時間くらいのところにある手賀沼フィッシングセンターに魚釣りに行きました。孫は、7才(男)・5才(女)・3才(男)ですが、一番上の男の子が"Grandpa, take me to fishing"と言ってきたからです。私自身は普段はアメリカで自然の湖沼や川や海でしか釣りをしないのですが、今日は孫の為に1000円で釣竿と餌を借りて、釣り堀に放してあるニジマスを釣ってきて食べました。我が家では昔から、私と子供たちとは英語、妻と子供たちとは日本語、子供どおしは英語でしたが、今は私と孫たちとは英語、孫どおしは英語、妻と孫たちとは日本語で会話をしています。
 アメリカ人の義理の息子は、今回はNHKとTBSとフジテレビから仕事をとって、カナダからG8サミットの映像を日本に送ってきています。

 明日は島根県出雲市に日帰りで行って、花粉症の原因になるイネ科雑草の花粉の飛散量調査のサンプルを回収してきます。私の仮説が正しければ、出雲市で2年前に起こった児童・生徒たちの目のかゆみ騒動の本当の原因がイネ科雑草の花粉による花粉症だったかどうかが検証できるのではと期待しています。

2010年6月25日金曜日

 6月23日に四国から1名(2回目)の振り込みがありましたので、支援金の現在高は257,265円、延べ130名からの合計は1,753,565円になりました。払込取扱票には市橋君宛の励ましのメッセージも書かれていました。ありがとうございました。

 私は昨年の10月1日に、千葉大医学部で環境影響生化学教室の講義を1回だけ担当しました。講義自体は「輸入冷凍ギョーザ毒物混入事件から学ぶ教訓」についてでしたが、その後の会食の席で私が松枯れ関係の研究に従事していることが話題になり、医学部の同窓会報を担当しておられる鈴木信夫教授が私へのインタビューで東京農業大学に訪ねて来られました。その時のことをすっかり忘れていましたが、今日思い出してGoogleでオンライン会報と入力して検索してみたら、一番最初に千葉大学医学部ゐのはな同窓会が出てきて、その中のその他の見出しのところに、農学者からお医者さんへお伝えしたいこと-松食い虫の防除を例にして-というタイトルで、私のインタビューが記事になっていました。映像を見るというところをクリックすると、私が実際に話している映像が出てきました。時間の関係で編集されていたのは当然ですが、こうして見ると自分の話が如何に聴き難いか思い知らされました。

 それにしても、この同窓会報は千葉大学医学部を卒業して全国に分布している何千人ものお医者さんと母校とのコミュニケーションの手段でしょうけど、印刷物媒体と違って、いつでも更新できるし、全国から母校の公開講座を映像で見ることもできますので、技術の進歩に今更ながら感心しました。(私の認識が時代遅れなだけかもしれませんが・・・)

2010年6月24日木曜日

6月21日に九州から1名(4回目)の振り込みがありましたので、支援金の現在高は254,265円、延べ129名からの合計は1,750,565円になりました。ご自身が長年教育に関わってこられた方ですので、育てた子供たちが成長して市橋君の年齢になった時のことをお考えになって、継続的に支援をして下さっておられるのではと思います。ありがとうございました。

 6月19日の追記の後に写真を何枚か添付するようにサイトの共同管理者(元学生)に依頼しました。松枯れは、約100年前に長崎県に外国から持ち込まれた材木に寄生していたマツノザイセンチュウが土着のマツノマダラカミキリと共生して広がった侵入病害ですから、宮崎県で問題になっている口蹄疫と同様に、しっかり防除しなければ日本中の松が枯れてしまう危険性があります。今まで林野庁を中心に必死で防除してきて、被害をかろうじてピーク時の1/4程度に抑えている状況です。

 6月27日には、日帰りで島根県出雲市に飛んで、イネ科雑草の花粉の飛散量調査の研究協力者からサンプルと花粉捕集装置を回収してくることになりました。私自身は長野県での調査の疲れから少しずつ回復して日常生活に戻りつつありますが、家の中はアメリカから里帰りした娘の家族で大騒ぎです。食べるものや着るものの好き嫌いで泣いたり、笑ったり、喧嘩をしたり、孫3人にかき回されています。

2010年6月22日火曜日

 6月20日に1名の振り込みがありましたので、支援金の現在高は253,265円、今まで延べ128名からの合計は1,749,565円になりました。ありがとうございました。菅野弁護士に、前回以降に振り込まれた支援金をお届けする日程調整をお願いしました。その機会に、市橋君の最近の様子や、公判前整理手続の様子なども伺ってきたいと思っています。

 一昨日の朝日放送(ABCテレビ)の取材は、7月15日(参議院選挙の都合によっては翌週の7月22日)の夕方のニュースの中で15分間くらいの「今日の特集」番組として放送予定だそうです。ABCテレビというのは、関東に住んでいる私には不案内でしたが、関西の2府4県と徳島県で視聴可能だとのことでした。テレビが自ら農薬の安全性について取り上げるのは珍しいことですので、公平な前向きの内容になっていることを期待しています。

 アメリカ在住の娘が今日子供3人(私たちにとっては孫)を連れて里帰りしてきました。40日間くらい同居しますので、家の中が賑やかになります。義理の息子(アメリカ人)はテレビ関係の仕事をしているので、ちょうど今からカナダで開催されるサミットの映像を日本のテレビに送る仕事で忙しく、少し遅れて家族に合流するようです。

2010年6月20日日曜日

 裁判員裁判制度について熱心に勉強されている支援者のお一人から、市橋君の第1回公判前整理手続が6月28日に開催されることが千葉地裁で6月11日付で決定したとのご連絡をいただきました。別の方からは、今日支援金を振り込んだというメールでのご連絡をいただきました。

 私は明日は久し振りに東京農業大学の研究室に顔を出す予定ですが、午後から大阪の朝日放送株式会社(ABCテレビ)報道局の方が「NEWS ゆう+」という夕方放送されるニュース番組のためにカメラマンを伴って取材に来られることになっています。農薬の安全性について日本の基準は安全かを検証する企画のようです。企画の趣旨がどこにあるのかはわかりませんが、あらかじめ質問事項がいくつか送られてきていますので、どう答えるか少し情報を収集したり頭の中を整理しておこうと思っています。

2010年6月19日土曜日

長野県での薬剤飛散状況調査から昨夜帰ってきました。6月10日の1名(2回目)と6月16日の1名が振り込んで下さった支援金が届いていました。現在高は248,265円、延べ127名からの支援金合計は1,749,565円になりました。

駒ケ根市では降雨のためにヘリコプターによる薬剤散布が1日遅れましたので、私たちの調査もそれに合わせて1日延びました。こういう調査の時はいつもそうですが、朝3時に目覚まし時計を鳴らして、体を目覚めさせるために熱いシャワーを浴びて、3時半にホテルを出発して現地に向かい、散布松林内と周辺地域(保育園・学校・病院・住民が生活しているところなど)の調査地点に大気捕集用のポンプとカートリッジや落下量調査用のろ紙を設置してきます。散布はたいてい朝5時~7時の間に行われます。2時間間隔でカートリッジとろ紙を回収・交換し、その間にホテルに帰って食事をしたり30分くらい仮眠して休憩してまた出かけ、夜の11時にその日最後のサンプルを回収するという作業は体力勝負です。今回は前日の降雨の影響で山道の地面が水を含んで軟化していたこともあって、私の車(4輪駆動)で細い曲がりくねった山道を夜中に上っている時に崖側の車輪が泥にはまって車体が傾き、動かなくなってしまいました。JAFを呼んで何とか車を引き上げもらって事なきを得ましたが、もう少しで崖から車ごと転落するところでした。転落していれば乗っていた私たち4人の命はどうなっていたかわからず、今頃新聞種になっているところでした。
千曲市では山には登らずに、隣接した麓の住宅地や学校周辺や千曲川の河川敷などを調査地点にしましたので、眠気や疲れとの競争だけでしたので比較的楽でした。
サンプルはアイスボックスに保管して大学の研究室に持ち帰り、これから薬剤の抽出・分析・定量をしますが、膨大なサンプル数なので数ケ月はかかりそうです。私がこういう調査をできるのは多分今年が最後でしょうから、駒ケ根市での調査には東京からあるテレビ番組制作会社の人が駆けつけてくれ、ヘリコプターによる薬剤散布風景や私たちの調査風景の映像を撮影し、関係者への取材もしていました。秋の松茸の収獲時期には再度訪問して映像撮影や取材をする段取りも付けましたので、いずれどこかのテレビ局から放送されるかもしれません。

長野県滞在中は、時間のゆとりがなくていつもの出張中と違ってジョギングできませんでした。1週間くらい全く走らないといつもそうですが、昨夜は夜寝ている時に足指、足首、ふくらはぎ、太腿の裏と攣ってしまいました。今日は体調を元に戻すために、久し振りに江戸川の堤防を6kmゆっくり走って、汗をビッショリかきました。

2010年6月12日土曜日

 昨日私が千葉大学園芸学部で担当した食品安全ビジネス論に、支援者のお一人が聴講に来られ、いつもはメールでのやりとりだけだった方と初めてお目にかかることができました。こうして実際にお会いすると、先日の大阪での時もそうでしたが、より連帯感が強くなったような気がしました。
 今朝は調査機器を積んだ車を私が運転し、3人で千葉県松戸市を7時に出発して長野県駒ヶ根市に来ました。カーナビの推定では3時間40分くらいのドライブだったのが、途中渋滞区間があって実際には5時間以上かかりました。駒ヶ根市では、高速バスで到着した岐阜県在住の研究者と合流し、いつも使っている(今年で3年目)ホテルにチェックイン後、車で回って14日に有人ヘリコプターで薬剤が散布される予定の山林を確認、薬剤の気中濃度や落下量を調査する予定の散布松林内5ケ所と周辺地域の7ケ所を歩いて回って目印をつけてきました。山の中では昼間から野生の鹿に出会いました。昨年は、サンプリングで真夜中に山に入った時に、暗闇の中でこちらを窺っている赤い2つの目を見たり、遠くで鳴き声を聞いただけでしたが・・・。明日はもう一つの調査地である千曲市を回って散布区域を確認し、調査地点の設定をしてくる予定です。駒ヶ根市は、天竜川沿いの伊那谷に位置し、両側に中央アルプスと南アルプスを遠望できるところにあります。

2010年6月10日木曜日

 6月8日に1名、6月11日に2名の現金手渡しの支援金がありましたので、現在高は233,265円、今までに延べ125名からの支援金合計は1,734,565円になりました。今回はいずれも私の個人的な友人達で、私が千葉大学の元学生のために募金活動をしていることを知って、支援をしてくれました。友人というのはありがたい存在です。その他にも、今振り込んできたというメールでの連絡もありましたので、明後日には届くでしょう。

 今日は大学を卒業して45年目のクラス会がありました。ほとんどはすでに仕事を終わって悠々自適の年代ですが、物故者も何名かおり、体調不全の人もいます。私も今月26日には68才になりますので、社会の定義ではまぎれもなく高齢者ですが、まだ農薬の研究や社会活動に少しずつ関わっています。そのうち時間の余裕ができたら、1969年以来のアメリカの友人達と空手の稽古をしたり、ジョギングをしたり、フィッシングをしたり、映画を見に行ったり、楽しい時間を過ごしたいという夢をみています。

2010年6月9日水曜日

 6月5日に1名(3回目)の振り込みがありましたので、支援金の現在高は200,265円、今までに延べ122名の支援者から振り込まれた支援金の合計は1,701,565円になりました。払込取扱票には暖かいメッセージも添えてありました。ありがとうございます。

 今月は公判前整理手続が行われる筈ですので、前回お届けした以降に振り込まれた支援金を菅野弁護士にお届けする日程調整をお願いし、その機会に市橋君の最近の様子なども伺ってこようと思っています。

 12日からの長野県における薬剤の飛散状況調査の準備で追われています。私たち4人の研究者チームに加えて、現地で1~2名の方が調査に協力していただけることになりました。東京からはあるテレビ番組制作会社が松くい虫防除の問題やヘリコプターで散布された薬剤に関する問題を取材するために、私たちに同行して映像撮影をすることになりそうです。事実に基づいた建設的なテレビ番組が制作され放送されることは、国民が実態を正く理解することにつながりますので、私たちもできるだけ取材には協力するつもりです。

2010年6月5日土曜日

 6月2日に1名(3回目)の振り込みがありましたので、支援金の現在高は175,265円、今までに延べ121名から届いた支援金の合計は1,676,565円になりました。メッセージもありがとうございました。その他にも、振り込んだというメールが届いています。

 昨夜遅く大阪から帰宅しました。徳島も大阪も各々の会場一杯の参加者で、質問もたくさんあり、閉会の時間ギリギリまでがんばってコミュニケーションをしました。消費者の方々が農薬についてどういうことを知りたいと思っておられるのか、時間の余裕のある時に紹介したいと思っています。

 関西にはたくさんの支援者がおられますが、その中のお一人はわざわざ大阪での私の講演を聴きに来て下さったので、開会の前に講師控室でお会いできました。写真を送って下さった2~3の方を除いて、支援者と私はメールでのやりとりだけですが、今回は初めて支援者のお一人と直接お話をすることができました。

 来週は、11日に千葉大学園芸学部で開講されている食品安全ビジネス論という公開講座を担当します。この講座が始まってすでに数年が経ちましたが、毎年学内の学生だけでなく、学外からも多くの社会人が受講してくれます。12日からは車に調査機材を積んで長野県に出かけ、松くい虫防除のために駒ケ根市と千曲市でヘリコプターで松林に散布される薬剤の飛散状況調査をする予定です。散布は早朝に実施されますが、私たち(研究者3人)は現地に約1週間宿泊し、散布松林内や周辺地域で気中濃度や落下量を経時的に測定します。昨年も同じ場所で調査をしましたが、特に調査対象の駒ケ根市の山は、地元の人によると熊が出没するところだそうですので、山腹の調査地点に設置した大気を捕集するカートリッジを交換(2時間おきに)するために、夜中に真っ暗な山に入って獣道を歩く時は、懐中電灯を照らして鈴を鳴らしながら歩きました。今夕のテレビのニュースで、北海道で山菜採りに山に入った女性が親子ずれの熊に襲われて亡くなったと伝えていましたので、今年は念のためにラジオも持っていこうかと思っています。今から調査に出発するまでは、その準備で忙しくなりそうです。

2010年6月1日火曜日

5月26日に1名(2回目)、27日に1名、28日に1名の方から振り込みがありました。支援金の現在高は165,265円、今までに延べ120名の支援者から振り込まれた合計は1,666,565円になりました。「私にできることは支援することと、刑が軽くなるよう神に祈ることだけです。市橋君とご両親がんばって下さい」、「市橋さんの更生を願って。僅かですが、お役に立つことができれば幸いです」というメッセージが添えられていました。ありがとうございました。また、5月7日のテレビ朝日のニュースを見て5月18日に振り込んで下さった方からは、長いメールが届き、励ましていただきました。一見、他人の事には無関心のように見える現代の社会で、こんなにも多くの方々が間違いを犯した一人の人間に関心を抱き、その痛みを自ら感じ、支援金を送るという行為までして下さるというのは驚きです。繰り返し振り込んで下さる支援者に加えて、新たに振り込んで下さる方が後を絶たないというのは、皆さまが輪を広げて下さっているのでしょう。ありがとうございます。

私は北海道での学会から昨夜帰宅しました。札幌では今回は駅の南口側の安いホテル(一泊3千円ちょっと)に宿泊しましたが、毎朝6時に目覚ましをかけて、6時半からサッポロビール園の横を通って豊平川に出て1時間くらいジョギングしました。川沿いの八重桜が散り始めていましたが、遠くの山頂にはまだ雪が残っていて、止まることのない川の流れを見ながら走るのは爽快でした。5月は忙しかったので(言い訳)、残念ながら216kmしか走れませんでした。

北海道大学付属の植物園の中に北方民族資料館があったので、昼休みに学会会場からタクシーを飛ばして見に行ってきました。小さな施設でしたが、アイヌの民族衣装や宗教用具、生活用具、住居の模型などが展示されていました。私が1969年から10年ほど住んでいたアメリカのノースカロライナ州はバージニア州の南部に位置しますが、東側は大西洋に面し、西側はブルーリッジマウンテンと呼ばれる山岳地帯です。そこには、チェロキーインディアンの小さな居住地があり、ちょうど北海道のアイヌの人達と同じように、民芸品を売ったり、ダンスをして観光客からお金をもらったりしていました。昔は辺り全域に居住していたのに、白人の到着によって土地を奪われ強制的に遠隔の地に移住させられ、その途中で多くの人々が飢えや病気で亡くなったので、その道は涙の道(Trail of Tears)として語り継がれていたのを思い出しました。歴史的に世界中どこでもそうでしょうが、先住民族とか少数民族とか言われる人々は、強力な多数民族が現れた時には滅ぼされたり同化されて消えていく運命なのでしょう。今の時代になってみれば、各々の民族の言葉や独自の文化が失われていくのは、残念な気がしますが。北方民族資料館ではそんなことを感じました。

学会では興味深い研究発表がたくさんありましたが、吉原照彦教授の特別講演は印象に残りました。バレイショの塊茎(いわゆるジャガイモ)形成には短日条件が必要なのに、ジャスモン酸を生産する糸状菌の代謝産物として発見されたセオブロキシドと呼ばれる物質は、バレイショの葉に散布すると長日条件下でも塊茎を形成させる活性があるとのこと。世界は人口増加が確実に予測されている中で、食料を生産できる地球の陸地面積(その中の耕地面積)には限界があり、来たるべき食料危機をどう克服するかが人類の大きな課題という時に、こういう研究は進歩が著しい遺伝子組み換え作物の技術や植物工場などと共に、将来食料増産の技術に発展するかもしれないという夢を与えました。

やっと6月3日の徳島と6月4日の大阪での講演の準備ができ、今日パワーポイントのスライドを各々の主催者に宅ふぁいる便で送りました。明日2日の午前中は大学で実験の打ち合わせをして、午後の飛行機で徳島に向かいます。