2011年1月24日月曜日

このところ毎日いろいろなことに追われていて、ブログの更新ができませんでした。昨日の夕方頃から急にテレビで、市橋君が獄中で書いた手記が出版されるというニュースと逃走中に沖縄の島で暮らしていたというニュースが流れ、私のところにもいくつかのメディアから取材の電話がありました。支援者の方々は気になっていることと思いますが、明日は菅野弁護士とお会いすることになっていますので、前回の公判前整理手続の様子や、手記の出版のことや、最近の市橋君の精神的状況など、皆さまにお伝えできると思います。
(支援者のお一人から本はすでに発行されたという情報が届きました。ありがとうございました。)http://news.www.infoseek.co.jp/society/story/24kyodo2011012401000728/

ある雑誌から今月末が締め切りで依頼されていた原稿「松くい虫防除で散布された薬剤の飛散と健康影響 1.群馬県と静岡県における事例」は、今日完成して発送しました。私は、最近は農薬の環境影響に焦点を絞って研究活動をしていますが、3月に開催される2つの学会では次の6題の発表をする予定で、やっと講演要旨を全部提出し終わりました。

1.有人ヘリコプターで松林に散布されたフェニトロチオンMCの飛散
  調査:長野県千曲市における2009年の事例
2.無人ヘリコプターで松林に散布されたフェニトロチオンMCの飛散
  調査ならびに経皮・吸入暴露量測定:新潟県新発田市における
  2009年の事例
3.無人ヘリコプターで松林に散布されたアセタミプリド液剤の飛散
  調査ならびに経皮・吸入暴露量測定:長野県駒ケ根市における
  2009年の事例
4.有人ヘリコプターで松林に散布されたフェニトロチオンMCの飛散
  調査-長野県千曲市における2010年の事例
5.有人ヘリコプターで松林に散布されたフェニトロチオンMCの飛散
  調査-長野県駒ケ根市における2010年の事例
6.水田に航空散布されたシラフルオフェンの飛散と生態影響:有人
  ヘリコプターと無人ヘリコプターの比較

先日現地視察に行ってきた島根県出雲市の松枯れ状況は、予想をはるかに超えた悲惨な被害状況でした。ヘリコプターによる薬剤散布が農薬反対グループの活動で中止に追い込まれてわずか2年で、出雲大社の周辺の山の松は松くい虫で枯れて全滅に近い状況でした。このままでは、観光資源が損なわれただけでなく、大雨で山の地滑りが起これば麓に位置する住宅地が押し潰され、人命も失われる危険性があるという恐れから、地元の住民が薬剤の空中散布の再開要望書を市長と市役所に何回も提出して、住民の署名活動もやっていました。地元住民からの聞き取りや、写真撮影や映像撮影もしてきましたので、後日もっと時間の余裕ができた時に詳しく書きたいと思っています。