2016年5月31日火曜日

新東京病院 http://www.shin-tokyohospital.or.jp/ というのは、以前は松戸駅東口から徒歩5分ぐらいのところにある総合病院でしたが、最近少し離れた松戸市内の和名ヶ谷というところに新たに大きな入院専門病院を建て、元々のところは外来専門の松戸駅前新東京クリニックとして、両方の間はシャトルバス(約10分かかる)を運行して病院スタッフや患者を無料で運んでいます。
先日浦和高校の同窓会で講演をした13年後輩の順天堂大学教授の天野 篤君も、「熱く生きる」(セブン&アイ出版 2014年 定価本体1,600円)という本の中で、一時期この新松戸病院(当時は駅前の方)の外科に勤務していて手術の腕を磨いたと書いています。看護師に訊いたら、今も患者が天野先生を離さないので週1回土曜日に来て手術を執刀しているとのことでした。

私の手術は2人の医師が担当し、私も睡眠薬なしで意識がありましたので手術の最中に画面に映し出される腸内やポリープ切除の様子を見ることが出来ました。小指の先ぐらいの結構大きなポリープを2つ切除して検査のためにホルマリン入りのバイアルに保管しました。組織切片を作って細胞を染色して顕微鏡で観察するのでしょうが、ホルマリン漬けですからすでに酵素活性は失活している筈で、何を観てがん性かどうか判断するのかちょっと興味があります。
手術後は腸に負担をかけないようにと看護師が車椅子を押して5Fの病室まで連れて行ってくれました。入院費用を安くするために個室ではなく4人部屋を希望しましたら、他の3人は私より相当深刻な病状の患者のようでした。同室の1人の患者は、膵臓か胆嚢かの手術を受けた後、腹痛が酷いらしく、お腹が痛い、お腹が痛いと言い続けて、CTを撮るために担架で運び出されました。普段は気が付きませんが、病院に行くと世の中には体調の悪い人が大勢いることに気付かされます。
私はどこも具合が悪くないので廊下に出て歩きたいぐらいでしたが、動き回って出血しないように、念のためおとなしくベッドで持ち込んだ本を読んで時間を過ごしました。その間看護師が何回も回ってきて、体温と血圧をチェックしていきました。

昨日は何も食べなかったので、今朝は朝食が待ち遠しく、お粥とみそ汁と煮物と漬物の朝食を美味しく食べました。その後、手術を執刀した医師2人と看護師が回ってきて体調に異常がないことを確認し、9時半頃退院手続きを済ませて帰宅しました。前回と同じように、手術後1週間はお腹に力が入る運動と刺激物の摂取を控えるようにとの注意がありました。
これで、切除したポリープが検査でがん性でなければ、一件落着です。
会計で手術費用と入院費用と朝食費の合計の約10%の14,670円を支払いました。残りの約90%は保険(国保)が払ってくれている筈ですので、ありがたいことです。

銀行に歩いて行って、実験道具を購入した費用の残金を池田理化の口座に払い込みました。4万円ちょっと分は先日ATMで振り込みましたが、10万円を超える分は振込ができないとのことでしたので、今日直接窓口で振り込みました。
その後郵貯銀行にも寄って、千葉大学空手部同窓会(昇龍会)の年会費も払ってきました。
坂川沿いに松戸神社のそばを通って歩いたら、薄赤色のアジサイの花が咲いていて綺麗でした。本当は大学の道場で着替えて江戸川にウォーキングに行きたかったのですが、昨日何も食べなかったせいか元気がでてこないので止めて、家に帰って昼食を食べました。

「グリーン・エイジ」の原稿は昨日の朝病院に行く前にとりあえず提出しましたが、今日いつも松くい虫関係の調査研究を一緒にしている田畑勝洋博士が目を通してくれて、訂正の提案を送ってくれましたので、早速訂正して提出し直して差し替えてもらおうと思っています。やはり人に見せると自分では気が付かないところを指摘してもらえるので、原稿がずっと読みやすくなります。


2016年5月29日日曜日

「グリーン・エイジ」6月号は、「最近のマツ枯れ対策を考える」というテーマの特集を企画していて、私も原稿を依頼されていましたが、やっとできました。松くい虫問題についていつも一緒に研究をしている仲間2名に原稿を送って目を通すように依頼しましたが、延ばしてもらった締め切り日が5月25日ですでに過ぎていますので、とりあえず明日の朝には提出しなければなりません。訂正・加筆するべきところがあれば、原稿を差し替えるか、初校の時に訂正しようと思っています。
タイトルは20字以内で簡略にという指示でしたので、一応「マツノマダラカミキリが関与しない線虫感染経路」として、三保の松原で観察された根系癒合によるマツノザイセンチュウの隣接木への侵入・感染の可能性と、甚兵衛の森で観察されたとクロカミキリが関与した感染拡大について紹介しました。図表を加えると、割り当てられた紙数を超えてしまいますので、どこか削って短くすように求められるかもしれません。

運転免許証の更新をするために、流山市の運転免許センターに行きました。私も高齢者になりましたので、今までは5年間有効だったのがこれからは3年ごとに更新になり、あらかじめ高齢者講習会を受講してくることも必要になりました。2,500円を払って、簡単な視力の検査をして、免許証はすぐ発行されました。
センターの同じフロアに公益財団法人千葉県交通安全協会のコーナーがありました。 http://www.chiba-ankyo.or.jp/ 加入してほしいという勧誘がありましたので、立ち寄って4桁の暗証番号を2つ記入して、1,500円を払ってきました。交通事故を少しでも減らすための活動をやってくれているので、1,500円はそれを支援する寄付というつもりでした。県職員の天下り先の一つかもしれませんが、それでもいいと思いました。
個人的な損得だけで考えれば、何のメリットもない筈ですが、ネットには同じような疑問を抱いて悩む人もいるようです。http://q.hatena.ne.jp/1299021692

運転免許センターの前に小高い森がありましたので、車は駐車場に置いたまま寄ってみたら、前ケ崎城址公園でした。看板には16世紀中葉から1590年(天正18年)頃まで、高城氏の支城だったと説明されていました。階段を歩いて登ると、広場があって新緑の木々に囲まれていました。
ネットで調べると、http://tonotonozyou.web.fc2.com/1590.html  1590年(天正18年)というのは豊臣秀吉や徳川家康の時代で、小田原の北条氏が豊臣秀吉に滅ぼされた年のようですから、高城氏も北条氏側についていて滅ぼされたのかなと思います。新緑に囲まれた公園の高台から周りの景色を眺めながら当時の様子を想像すると、歴史のロマンを感じます。
流山市には小高い森があちこちにありましたので、いつか車を運転免許センターに置いて、徒歩でゆっくり訪ねてみたいと思いました。

明日は朝9時までに病院に入って大腸の大きな(20mm)ポリープを内視鏡で切除する手術を受け、一泊入院する予定です。何も問題がなければ、明後日に退院して帰宅できる筈です。





2016年5月28日土曜日

「市橋達也君の更生を支援する会」の幹事お二人からお手紙と支援金を保管している口座の通帳のコピーが届きました。
「市橋達也君の適正な裁判を支援する会」は裁判が結審したことでその役割が終わって、多くの支援者から寄せられた支援金の残金1,274,852円を新たに立ち上げた「市橋達也君の更生を支援する会」の口座に送金したのは平成25年6月3日ですから、3年経過しました。幹事お二人はこの時期に5,000円×2名=10,.000円ずつ振り込んで、通帳のコピーを私に郵送して下さっています。少額の利子も追加されていますので、支援金の現在高は1,305,696円に増えています。
無期懲役ですから何年間服役して罪を償えば仮釈放の対象になるかわかりませんが(通常は約30年と聞きました)、市橋君が社会復帰する時に支援金の残金を渡して少しでも助けになるように、保管して下さっています。東京在住のもう一人の幹事にも多分同じコピーが届いているのではと想像しますが、1年に1回毎年この時期に忘れずに私に支援金の口座の報告をして下さり、ありがたい限りです。添えられていたお手紙には、「・・さわやかな季節となりましたが、心の中はいつも市橋君の事を案じているので、切ない気持ちで辛くなってしまいます。・・」と記されていました。

先月散髪に行ってから約1ケ月経ちましたし、明後日は1日入院して大腸の20mmに育ったポリープを内視鏡手術で切除する予定ですので、その前にと思っていつもの理容室に行ってきました。もう顔なじみになりましたので、散髪をしてもらいながらお互いに思いついた話題について世間話をしたりします。奥さんの実家ではご両親とも高齢で、寝たきりになったお父さんをお母さん(82才)が介護していて大変だという話は聞いていました。そのお母さんが大腸がんで入院して手術をして、リハビリ中に転倒して大腿骨折か骨盤骨折かして、今度は人工関節を入れる手術をすることになったけど、もうお父さんの介護はできないのでお父さんは施設に入ったとのこと。日本の社会の共通の問題でしょうが、老老介護というのは当事者にとっては大変な問題なのでしょう。
お母さんはある生命保険会社のがん保険に入っていたので、保険金が下りるとばかり思っていたら、保険会社は誰か(仲介者?)を病院によこして、のらりくらり調査が必要だと言いながら手術にかかった医療費をどうも払ってくれないようなので、自分たちにもそんな蓄えはないしどうしたらいいかわからず困っているとのことでした。何年か前に、大手の生命保険会社がのきなみ保険金不払いの不正行為をしていることが露見して大問題になったことを思い出しました。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BF%9D%E9%99%BA%E9%87%91%E4%B8%8D%E6%89%95%E3%81%84%E4%BA%8B%E4%BB%B6
http://www.sangiin.go.jp/japanese/annai/chousa/rippou_chousa/backnumber/2007pdf/20071026039.pdf#search='%E7%94%9F%E5%91%BD%E4%BF%9D%E9%99%BA%E4%BC%9A%E7%A4%BE%E4%BF%9D%E9%99%BA%E9%87%91%E4%B8%8D%E6%89%95%E3%81%84%E4%BA%8B%E4%BB%B6'

老夫婦と離れたところにいる娘だけでは、なるべく払いたくない老獪(ろうかい)な保険会社には到底太刀打ちできない筈ですので、保険証書のコピーをとって送ってもらって下さいと提案しました。私の友人の弁護士や、妻の親友で長年生命保険会社に勤務していた人がいますので、その人たちに保険証書を見せて、がん保険と言いながら本当に今回の手術は支払いの対象にならない契約になっているかどうかチェックしてもらおうと思っています。

2016年5月27日金曜日

東京農業大学総合研究所研究会農薬部会の総会が世田谷キャンパスのグリーンアカデミーホールで開催され、私は部会長ですから出席してきました。小田急線経堂駅から大学に行く道路は農大通りと呼ばれますが、樹木や花を植えている邸宅がありますので、眺めながら歩くのは楽しみです。今日は、ニッコウキスゲに似た黄色のユリと白と赤の2色のユリが目に留まりました。
平成27年度の事業報告、会計報告、会計監査報告、平成28年度事業計画案、同予算案は原案通り承認されました。

その後、中央大学名誉教授・東京大学生産技術研究所客員研究員の深井 有先生による「社会の常識の再検証-地球温暖化を例に:CO2温暖化論を問い直す」と題した特別講演がありました。深井先生(80才)は東京大学理学部物理学科卒の理学博士で、中央大学に長年勤務された方で、ご専門は金属物理学とくに金属-水素系の物性と材料科学ですが、CO2による地球の温暖化が社会で常識のように扱われ、政治的課題にされ、そのために莫大な予算が投じられていることに疑問を呈されて、一つ一つ根拠を挙げて否定されました。

IPCC(International Panel On Climate Change 気候変動に関する政府間パネル) http://www.jccca.org/ipcc/ が温暖化の根拠にしている気候モデルによる計算が衛星観測による実測値と乖離していることの指摘も、ニクソン大統領時代のウォーターゲート事件からそう呼ばれたいわゆるクライゲート事件 https://www.skepticalscience.com/translation.php?a=190&l=11 の話も、分野が違う私たちには新鮮でした。
参加者全員が「目から鱗(うろこ)」状態で、ショックを受けたようでした。先生のお人柄が表れた穏やかな口調の中で、CO2による地球の温暖化を利権にして政治を動かしているいわゆる「温暖化村」の解体と科学の復権を唱えられていました。
予想以上に刺激を受けたすばらしい講演でした。

     (スライドはクリックすると拡大できます)













2016年5月26日木曜日

タイから私が送ったバジルにおけるシペルメトリン残留濃度のリスク評価に対する礼状が届きましたが、礼状の中で、今度はバジル8試料の中の1試料から除草剤のアトラジンが2.6mg/kg 検出された場合のリスクについて私の意見を訊いてきました。向こうもすぐ対応しなければならないでしょうから、私もすぐ対応してシペルメトリンの場合と同様に以下の情報と意見を送りました。
結論は、このバジルを1週間に100g食べても、そこから予測されるアトラジンの摂取量0.744μg/kg bw/day はARfD の0.74%に過ぎないのでリスクはほとんどないというのが私の意見です。

今日は上記の対応と、締め切りを過ぎてしまった原稿の執筆で一日中机の前で過ごしました。原稿はほぼできましたので、もう一度見直してから近々提出できると思います。

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ADI (mg/kg bw/day) of atrazine: Japan 0.004, JMPR 0.02, USEPA 0.0018, EU- no registration
ARfD (mg/kg bw/day) of atrazine: JMPR 0.1, USEPA 0.1
 
MRL (ppm=mg/kg basil) of atrazine in Japan: leaves and stems (grouped as other herbs) 0.02ppm, seeds (grouped as other spices) 0.06ppm
MRL is so set as to keep the total MRL of each crop below the ADI.  Although the atrazine residue detected in Thailand 2.6mg/kg basil (=2ppm) obviousely exceeds the MRL in Japan, it is not proper for me to assess the risk without information on the food factor and MRLs of atrazine for other crops in Thailand.  For MRL of a pesticide on different crops can be greatly different among countries.
So, I would suggest you to assess the risk by comparing the expected intake of atrazine consuming the basil with either the ADI or ARfD (preferable) of atrazine. 
 
If you consume 100g of basil per week in Thailand and average bw (body weight) of Thai people is 50kg, you might consume
100g of basil/50kg bw/7 days
14.3g of basil/50kg bw/day
0.286g (=286mg) of basil/kg bw/day
 
Since atrazine detected was 2.6mg/kg basil, atrazine you might intake from the basil would be
2.6mg atrazine/kg (=1,000g) basil
37.2μg atrazine/14.3g basil
0.744μg atrazine/0.286g basil
0.744μg atrazine/kg bw/day (expected intake)
 
The 0.744μg atrazine/kg bw/day is less than any of the three ADIs given above, accounting for 18.6%, 3.7%, and 41.3%, respectively, of the ADIs  Japan, JMPR, and USEPA.
 
However, a comparison of the expected intake of  atrazine with the ADIs may result in an over-estimation of risk.  Because (a) the residue 2.6mg/kg basil was found only in one out of eight (or was it eighteen?) samples analyzed and considered to be rather exceptional, (b) the ADI is a safety measure for consuming the basil continuousely for a life-long period, and it is quite unlikely that Thai people would keep eating the basil with the current level of atrazine residue everyday for a life-long period. 
 
More rational approach is to compare the 0.774μg atrazine/kg bw/day with the ARfD of atrazine 0.1 mg(=100μg)/kg bw/day.  The expected intake of atrazine by consuming the basil is far less than the ARfD of JMPR and USEPA accounting for only 0.74% of the ARfD.
Therefore, I believe eating the basil with the atrazine residue at 2.6mg/kg level will pose little, if any, risk to Thai consumers and it is well within the acceptible range.
 
If I were in charge of pesticide regulation in Thailand, though, I would be interested in knowing where the one out of eight samples of basil with the atrazine residue was grown and under which condition to make sure growers are observing the use pattern of the herbicide correctly.
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2016年5月25日水曜日

一昨日タイの農業研究所のDr. Chanya Maneechote からの質問に対して、バジルから検出されたシペルメトリン 残留濃度のリスクの程度について試算をした結果を送りましたが、その後念のために私の計算に間違いがないかどうか人にチェックしてもらったら、途中で数字の単位を間違ってしまったことを指摘されました。私も再計算してみたらその通りでしたので、すぐタイのDr. Chanya Maneechote に計算間違いを謝るとともに、正しい計算結果に基づいた私のコメントも送信し直しました。彼女からはすぐ、大変参考になったという礼状の返信が届きました。
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I realized that there is a miscalculation in the email I sent you earlier. 
 
ADI(mg/kg bw/day) of cypermethrin: Japan 0.05, WHO(JMPR) 0.02, EC(Germany) 0.05, USEPA 0.01
ARfD(mg/kg bw/day) of cypermethrin: Germany 0.2, WHO(JMPR) 0.04, Australia 0.05
MRL(ppm=mg/kg basil) of cypermethrin in Japan: leaves and stems (grouped as other herbs) 6, seeds (grouped as other spices) 5
 
If it is in Japan, since the 2.60 mg/kg(=ppm) of cypermethrin detected in basil is below its MRL 6ppm, there is little risk to consume it.  However, since a food factor can be different among diferent countries, MRL of cypermethrin for basil can be different in Thailand (assuming basil is more consumed in Thailand than in Japan).
 
If you consume 100g of basil per week in Thailand and average bw(body weight) of Thai people is 50kg, you might consume 
100g of basil/50kg bw/7days
14.3g of basil/50kg bw/day
0.286g(=286mg) of basil/kg bw/day 
 
Since cypermethrin detected was 2.60mg/kg basil, cypermethrin you might take up from the basil is
2.60mg cypermethrin /kg(=1,000g) basil
37.2μg cypermethrin /14.3g basil
0.744μg cypermethrin /0.286g basil
0.744μg cypermethrin /kg bw/day
 
Since ADI of cypermethrin in Japan is 0.05mg(=50μg)/kg bw/day,
0.744μg cypermethrin /kg bw/day account for only 1.5% of the ADI.
 
However, as you know the ADI is based upon a life-long consumption of cypermethrin and it is unlikely that Thai people would keep eating the current basil for a life-long.  If it is so, one should assess the risk of eating the current basil in comparison with ARfD of cypermethrin.
The 0.744μg cypermethrin consumed /kg bw/day is far less than the ARfD in Germany 0.2mg(=200μg)/kg bw/day, that of WHO(JMPR) 0.04mg(=40μg)/kg bw/day, and that in Australia 0.05mg(=50μg)/kg bw/day.
 
Therefore, it is obvious that the cypermethrin residue found in basil, 2.60mg/kg, would not pose any health risk even if Thai people eat 100 g of this vasil per week.
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日本ではマイナー作物のバジルにおけるシペルメトリンの残留基準値MRLは設定されていなくて、葉と茎はその他のハーブ類として6ppm(=mg/kg バジル)、種子はその他のスパイス類として5ppm が適用されるようです。タイでバジルから検出されたシペルメトリン2.60ppm は残留基準値以下ですから、そのようなバジルを食べてもリスクはないと思われます。
ただし、タイでは日本人よりバジルをたくさん食べる可能性がありますので、タイにおける食品係数が不明のままで日本の残留基準値を当てはめるのは適切ではないかもしれません。そこで、彼女から言ってきたように仮にタイ人の体重が50kgで、バジルを1週間に100g 食べると仮定した場合を想定して、そこから摂取されるシペルメトリン量0.744μg/kg ヒト体重/日をシペルメトリンの一日摂取許容量ADI と比較するとわずか1.5%相当に過ぎず、急性参照用量ARfD と比較してみても、摂取量ははるかに低い値なので、この程度のバジルを食べてもリスクはほとんどないと考えられるというのが私の意見です。

今週日曜(22日)の浦和高校同窓会総会には私も出席しましたが、懇親会は出ないで帰ってきてしまったら、私と同期の13期卒業の仲間が会場で私の姿を見たので当然懇親会にも参加すると思って待っていてくれたようです。今日、高校時代に私と同級生だった東大法学部卒で長年裁判官をした後、現在は埼玉県庁の近くで弁護士として法律事務所をやっているT君から電話がありました。久し振りにいろいろな話をしましたが、同窓会で26期卒業の堀尾正明キャスターが順天堂大学医学部教授の天野 篤君の浦和高校時代の成績が400人中300番台で悪かったことを明らかにした時に、現在Jリーグ(公益社団法人日本プロサッカーリーグ)チェアマンとして活躍している29期卒業の村井 満(みつる)君の成績はさらに悪かったことをばく露してしまったことを思い出して笑いました。当時彼の学年の生徒数402人中401番で、402番は病気で欠席中の生徒だったので正にビリだったとのこと。
http://mainichi.jp/articles/20160408/ddl/k13/100/003000c
その分だけサッカーに打ち込んでいたのでしょうが、勉強の成績だけでその生徒が将来社会でどういう活躍をするかは、決めつけられないことを示すいい例だと思います。毎日新聞の上記サイトには、第11代日本サッカー協会会長を務めた犬養基昭君のことも出ていますが、彼も浦和高校13期卒業で私と同期生で、サッカーに明け暮れていた生徒でした。

午後からは雨が降り出しそうな空模様でしたので、道場で1時間空手の稽古をしました。園芸学部構内にはいろいろな植物があって楽しませてくれます。今はドクダミの白い花が満開で、花弁は4枚がほとんどですが、四葉のクローバーのように4枚以外のはないのかと思ってよく見たら、5枚のと3枚のがありました。しかし、どれぐらいの割合だろうと思ってざっとドクダミの花を100個ぐらい数えてみましたが、花弁が5枚のものと3枚のものはありませんでしたので、割合としては少なくとも1%以下のようです。
私が現職の時に植えたクリの木は今年も白っぽいひも状の花を咲かせました。葉をよく見るとクヌギの葉と似て葉縁部にトゲトゲがあります。葉の付け根に癭(こぶ)みたいなものもありましたが、私には何かはわかりません。
真っ赤なヘビイチゴもたくさんあって美味しそうに見えましたが、子供の頃から毒があるから食べないようにと教えられました。毒の成分は何か、多分もうよく研究されているのでしょうが、今度調べてみようと思います。

一昨年アメリカから種子を持ち帰った松くい虫抵抗性マツの育苗をしているハウスにも寄りましたが、発芽率は一番早く発芽し始めた白ラベルのマツは25%、緑ラベルのマツは12%、灰色ラベルのマツは4%、黄ラベルのマツは1%でした。白ラベルのマツの中には、発芽してからすでに芽が病気で腐ったのかなくなってしまったものもありましたので、果たして2年後に何本圃場に移植できる元気のいい苗木ができるかちょっと心配です。



 
















2016年5月24日火曜日

千葉大学本部のある西千葉キャンパスのけやき会館で、今年名誉教授に推戴された人への名誉教授称号記授与式と、すでに名誉教授になっている人と学長らとの懇談会があり、私も出席してきました。
以前は学長と各部局(学部や研究所など)長から成る評議員会というのがあって、教育、研究、運営などの最高意思決定機関でしたが、何年か前からその上に文部科学省からの指導で理事会という機関が設置されました。従って今日の会でも雛壇(ひなだん)には学長と6名(文部科学省から派遣される事務局長が1名含まれる)の理事会メンバーが並び、格下げされた部局長の席は一般名誉教授と同じフロアに設置されていました。
千葉大学では教授として15年以上勤務して、教育・研究に顕著な功績があった人が名誉教授に推戴されるというルールですが、助教授(現在は准教授)年数が長くて教授年数が短くて15年に足りない場合は、助教授年数の1/2を教授年数に加算するという補正計算も行われている筈です。
配布された資料を見ますと、生存している名誉教授は全部局を合わせて393名で、今日推戴された20名を合わせると413名ということになります。名誉教授になると、実質的に大学内でのいろいろな便宜が与えられるアメリカの制度と違って、日本では名刺に称号が書けるので無職よりは恰好がよいということと、学内の図書館を引き続き自由に使えるという程度です。

懇談会では学長による大学の近況報告と企画担当理事による報告がありました。国立大学には序列があり、1946年以降旧7帝国大学[戦前は台湾大学と韓国の京城(けいじょう)大学(今の国立ソウル大学の前身)を加えて9大学あった]と旧6官立医科大学(新潟大学、千葉大学、岡山大学、金沢大学、長崎大学,熊本大学)が別格扱いでした。それが、2000年以降の大学院重点化大学として基幹13大学が認定された時に千葉大学は含まれませんでした。それが大学の法人化と2004年以降の中期目標・中期計画に基づく法人評価を経て、2016年からは3つのグループに分けて運営費交付金配分方法の見直しが行われることになりました。グループ1は地域活性化・特定分野・重点支援大学として55大学、グループ2は特定分野支援重点大学として15大学、グループ3は世界最高水準の教育研究拠点大学として16大学が認定されました。
千葉大学は念願がかなって、北海道大学、東北大学、東京大学、名古屋大学、京都大学、大阪大学、九州大学、東京工業大学、一橋大学、筑波大学、神戸大学、広島大学、金沢大学、岡山大学、東京工業大学と並んで、グループ3の中に入ることができました。

企画担当理事の報告では、世界最高水準の教育研究拠点にするためのいろいろな改革構想が誇らしげに語られましたが、映写されたスライドは半分が欠けていて、そんな簡単な調整もできずに世界最高水準を語る姿が皮肉に見えました。
園芸学部の教授、准教授、助教の今年の年間研究費は一人当たり10万円という馬鹿げた状況で、他の国立大学(法人)も似たり寄ったりという状況を見ると、50年後、100年後の未来を見据えての改革といいながら、私には文部科学省は政治家と結託して日本の高等教育制度を破壊する誤った道を邁進しているように思われてなりません。

2016年春の叙勲者の紹介がありましたが、その中の一人で、瑞宝中緩章を受章された野尻雅美名誉教授は医師でもあり、看護学部教授を定年退職して今年80才になられる現在も介護老人保健施設で施設長をしておられるとのことでした。挨拶の中で、老人にとってはあちこち体に不調があるのは当然なので、「健康第一」ではなく、「QOL(生活の質 Quality of Life)第一」という方針でやっているという話をされました。なるほどと納得しましたが、ご自身が80才なのに、まだ介護老人保健施設でお年寄りのために現役として働いておられるのはりっぱだなと思いました。

演台の横に飾ってあったマツの盆栽は見事でしたが、遠くからは本物かイミテーションか区別がつきませんでした。帰りに見たJR西千葉駅南口のロータリーにはクスノキとケヤキの大木があって、野鳥(多分スズメ)の騒がしい鳴き声が聞こえましたので、都会に生息する野鳥の寝ぐらになっているようでした。






2016年5月23日月曜日

2月下旬にタイに講演に行った時にお世話になった農業研究所のChanya Maneechote 博士からメールが届き、Basil(バジル)から2.60mg/kg(=ppm)のcypermethrin(シペルメトリン)という合成ピレスロイド剤が検出された事例について反農薬活動をしているNGOが騒いでいるが、このバジルを例えばタイの人(体重50kg)が1週間で100g消費した時のリスクについて私の意見はどうかという質問でした。cypermethrin の各国におけるADI、ARfD、バジルにおけるMRLの値を引用して、cypermethrin の摂取量と比較して私の意見を書いて送りました。日本ではcypermethrin のMRL(残留基準値)はバジルの葉と茎はその他のハーブとして6ppm、種子はその他のスパイスとして5ppm ですから、タイで検出された2.60ppm は基準値以下で問題ありませんが、食品係数は国によって違いますからタイの人は日本人よりもっとたくさんバジルを食べるかもしれません。そういうことを考慮して、タイの人のcypermethrin 摂取量を試算して、リスクの程度を評価し、私がもしタイの農薬規制・管理の責任者だったらどういう対応をするかという意見を送りました。

原稿執筆の後でいつものように江戸川堤防と水元公園に運動に出かけてきました。葛飾橋の鉄橋のムクドリの巣は大分様子が変わってきて、ヒナの餌をねだる鳴き声が大人っぽくなりました。巣を見上げたら、ヒナの頭に鶏冠(とさか)のような冠羽みたいなものが生えていました。親鳥に冠羽はありませんので、子供の時だけ生えて途中で無くなるのかもしれません。
餌を運んできて橋の上を走るトラックとでも衝突したのか、あるいはカラスに襲撃されたのか、親鳥の死体が落ちていました。餌を運ぶ親鳥がいなくなった場合、巣の中のまだ自分で餌を探しに行けないヒナはどうなってしまうのか、ちょっと気になりました。もう片方の親鳥が世話をし続けるなり、他の親鳥が代わって世話をしてくれればいいのですが。

堤防の斜面ではドバトの他にキジバトもいました。水元公園内の高木で可愛らしい鳴き声でしきりに鳴いている鳥はカメラをズームにして写真を撮ってみたらカワラヒワでした。修景池の近くの高木で鋭い声で鳴いているのはヒヨドリでした。
園芸学部構内の緑風会館と戸定ケ丘ホールの間の木立の間を通ったら、いきなり後ろからカラスが私の頭の上スレスレに飛んで威嚇しました。巣があるらしく、多くの人が威嚇されたとのことで、注意書きがありました。

水元公園Cブロックの多目的広場は、芝を剥いで人工芝に張り替える工事をしていますが、剥いだ土を運び出すダンプが広場の外に出たところで、タイヤについた泥を水圧で落として綺麗にしていました。建設現場ではこんな配慮までされていることに感心しました。