2010年10月1日金曜日

昨夜は、ノースカロライナの海岸のOuter Bankと呼ばれる細長い島(ライト兄弟が始めて飛行機を飛ばした場所がある)で数日間バケーションをとるためにサウスカロライナのGaffneyからドライブしてきたTate夫妻が、途中に位置する私のモーテルに寄ってくれて、私の部屋に一泊していきました。先日のお返しに夫妻に私のベッドを提供し、私はソファーで寝ました。間仕切りもないのでプライバシーはありませんが、家族と同じようにお互いのいびきを聞きながら一つの部屋で寝ました。日本ではお客さんの夫婦と同じ部屋で寝るというようなことは、ほとんどなくなったのではないでしょうか。

奥さんのLindaさんはアイスボックスにチッキンやスープを入れて持ってきてくれ、私の部屋の台所で料理をして食べさせてくれました。残りは私の明日のランチにと冷蔵庫に入れて置いていってくれました。今は毎日刑務所に出かけて先生をしているというので、様子を訊いてみました。軽犯罪者はAキャンプ、凶悪犯罪者はBキャンプと分かれて収容されていて、ほとんどが中学(9年課程)卒か高校中退なので、囚人の中で大学卒の人が高校に相当する教科書を使って教えるのを監督指導するのが彼女の仕事だそうです。そうやって刑務所の中で高校卒と同等の資格を取らせて、出所後に就職がし易くするのが目的だそうです。

Aキャンプの囚人は、毎日(月~金)普通の服装で外に出て働いて(鶏肉処理工場など)、稼いだお金の中から刑務所の家賃や食事代などを払い、被害者に払う弁済金(?)を差し引かれ、僅かですが残りが自分の収入になるのだそうです。Bキャンプの囚人は、刑務所内の仕事か外の道路工事などの仕事をする時は囚人服のままで、銃を持った監視がつくそうです。この人達には給料はないので、刑務所の家賃や食事代は国民の税金で賄われるのだそうです。AキャンプもBキャンプも一部屋に3~4人収容され、軍隊のような薄いマットレスの簡易ベッドに寝て、各部屋にテレビも新聞もラジオも持ち込めるそうです。家族や友人との面会は土日で、テーブルを囲んで和やかに行われるそうです。

Tate夫妻が出立した後、ノースカロライナ州立大学のErnest Hodgson教授、Mike Roe教授、Ron Kua元教授とレストランでランチを一緒に食べました。昔、農薬に関する日米科学協力事業セミナーを一緒に企画実施した時の仲間です。Hodgson教授は78才という年齢にもかかわらず、今でも毎日(週7日)精力的に仕事をされておられるとのこと、頭が下がります。最近、Foundation of Toxicology and Agromedicineという非営利目的の法人を設立されたとのことでした。アメリカでは年齢による強制的な定年は憲法違反で、年齢にかかわりなく能力や意欲が衰えた時に退職し、能力や意欲を保持している教授は何歳まででも働けるという制度です。それでも当初心配されたような若い人の就職の機会が少なくなるというようなこともなく、ちゃんと新陳代謝も行われて人事構成のバランスがとれているとのことです。

夕方にはいつものようにLake Johnsonの周りを1周(約5Km)ジョギングし、その後アメリカ人の友人達とおすし屋さんで握りずしを食べました。