2012年7月29日日曜日

全国農薬安全指導者協議会(安全協)主催の「農薬シンポジウム IN 千葉」は、千葉市文化交流プラザで予定通り開催されました。今回は、企画を担当した地元の農薬卸商会社の岩淵健二社長が開会の挨拶で、事前に独自に実施した農薬に関する意識調査(アンケート)の結果から、農薬に不安感を持ったいる人たちは何に対して不安を抱いているかを解析して報告しました。

私の基調講演に続いて、JA(農業協同組合)ちばみどりの宮内貴志次長が作物流通を担っているJAが安全を確保するために採用している各種取り組みについて紹介し、銚子野菜連合会の石上與一会長が緑肥を用いた土作りから収穫・出荷までのキャベツ生産の全課程について解説されました。千葉県の農産物産出額は、平成22年の統計では北海道、茨城県に次いで全国第3位ですが、中でもキャベツやトウモロコシの生産についてはJAちばみどり管内の銚子の貢献が大きいとのこと。

収穫1週間前のキャベツ畑では、周辺の畑で散布された農薬の飛散による汚染が起こらないように桃色の旗を立てて注意を喚起するのだそうです。ところが、これは畑泥棒にとっても収穫適期を知らせる合図になるので、この時期は警戒を厳重にして泥棒に盗まれないように注意をしているとのこと。農家が長期間かけて汗水流して栽培したキャベツを盗む人がいるというのは信じられない気がしますが、以前、収穫直前の水田から稲刈りをしてお米を盗むという事件が報道されていましたので、実際にあることなのでしょう。

質疑応答の後は、安全協の田中康貴会長の閉会挨拶で幕を閉じました。閉会後、主催者と講師は近くの居酒屋で反省会をしましたが、この席で農薬の流通や作物の流通に関していろいろな情報が得られ、私にとっては大変勉強になりました。