2014年5月6日火曜日

文字通り朝から晩まで机に向かって集中したお蔭で、昨年6月と11月に新潟県胎内市で実施した松くい虫防除に関する調査研究の結果が整理できて、報告書の形に仕上がりました。早速、共同研究者に宅ファイル便で送って、訂正加筆を依頼しました。送り終わってからもう一度全体に目を通してみたら、早速タイプミスその他が数箇所見つかりました。共同研究者からの訂正加筆が届きましたら、合わせて修正し、先ずは新潟県庁に提出する予定です。

今まで、薬剤散布をしても松枯れが発症する場合があることが知られていましたが、今回の研究ではヘリコプターによる薬剤散布後、約2ケ月にわたる樹冠部の当年枝・1年枝における薬剤の落下・残留濃度の分析、マツノマダラカミキリ成虫に対する殺虫活性の検定、さらに林分ごとの松くい虫被害木の分布と被害率の詳細な調査などを組み合わせて実施し、ヘリコプターのパイロットが周辺への飛散を恐れて林縁部には十分な散布をしなかったことによる”散布むら”が防除失敗の原因であることがはっきりしました。今後の対策を考える上で大いに役に立つ知見が得られたと思います。
明日からは、この報告書を土台に、4月末が締め切りだった「林業と薬剤」という雑誌の原稿作成に全力でとりかかれます。

ネットで注文しておいた電気伝導度計(ECメーター)とpHメーターが届きましたので、すでに届いた塩分濃度計と合わせてとりあえず必要な器材はそろいましたので、5月3日に平砂浦から採取してきた枯れたマツ苗の根の周囲の砂(2植樹場所×5反復=10サンプル)の分析ができます。マツ苗の枯死に砂の性状が関わっているかどうか、興味があります。