2015年9月29日火曜日

予定通り、共同研究者2名と朝8時20分に清水駅で待ち合わせ、レンタカーを借りて清水区役所に寄り、その後三保の松原の三保グランドゴルフ場に行きました。区役所の治山林道課の担当者と伐倒作業を受託した造園業者がすでに現場で私たちの到着を待っていてくれました。7月に調査に来た時はこの区域では枯れ進行中木が3本と衰弱木が1本だけでしたが、今回は枯死木が8本と衰弱木が2本に増えていました。
今日はその内の8本を伐倒してくれましたので、当年枝部分に後食痕があるかどうかと枝と幹にマツノマダラカミキリ幼虫の寄生があるかどうか調査しました。その結果調査した8本全てに後食痕も幼虫寄生もありませんでした。

次に枯死木の株元の砂を掻いて除去し、根を露出させて癒合や重なりがあるかどうか調べました。隣接木との根の癒合や重なりは簡単に確認できましたので、あちこちの部位からドリルで穴を開けて材片を採取してきました。これらのサンプルから線虫を分離し、DNA診断をしてマツノザイセンチュウ陽性かどうか検定する予定です。
三保グランドゴルフ場周囲だけでなく、エスパルスの駐車場の横にも枯れ進行中の大木3本が見えたので帰りに寄ってみましたら、今年の始めに伐倒された大木の根株が3本と、過去に伐倒された大木が何本もありました。

根系癒合による感染拡大の可能性が予想した以上に多かったので、ちょっと驚きでした。清水区役所の治山林道課の担当者も現場に出て積極的に調査に参加して手伝ってくれましたので、今後根系癒合による感染拡大の予防対策として浸透性殺線虫剤の土壌施用試験などをする時に、また協力してもらえるかもしれません。

作業が終わって、レンタカーを返却して、清水駅前の居酒屋で3人で生ビールで一杯やってから静岡駅に行き、新幹線で帰宅の途につきました。