アメリカ人の剣道の弟子/友人のKelly Brown 君はノースカロライナ州立大学卒業生ですが、現在はバージニア州のアララットという山の中の田舎の集落に住んで、水力発電所のダムの管理をしていますが、南部の保守的な人間です。
最近の白人優越主義(至上主義)者と反対派の衝突事件とそれに関するトランプ大統領のコメントが大きな問題になっている中で、フェイスブックに面白い記事を引用していました。
彼の先祖(ノースカロライナ州ウィンストンセイラム市から入る山の中の集落に住んでいた)は南北戦争当時は南軍兵士として従軍した筈です。私が1969年にノースカロライナ州立大学大学院のPh.D課程に留学した時に一時期間借りして住んでいたいたローリー市の家(女主人 Dorothy Wyatt が家主)には、壁に南軍の旗と鉄砲が飾ってあり、玄関にはアメリカ合衆国の旗と南軍の旗の両方が飾ってありました。私が毎年ノースカロライナ州に里帰りする時に訪ねて一泊するサウスカロライナ州のギャフニィという田舎町で牧場をしているラリー・テイト博士の広大な敷地の一角には家族の墓地があって、南北戦争で南軍として従軍して亡くなった先祖の墓石には誇らしげに南軍兵士として戦ったと書いてあります。
南部の人たちにとっては、南北戦争(アメリカではCivil War 市民戦争と呼ぶ)は北軍が奴隷解放をした正義の戦いではなく、農業が中心で奴隷の労働力が必要だった南部と工業が中心で解放された奴隷の労働力が必要だった北部との経済戦争だった、という意識がいまでも潜在的に残っています。
南軍を指揮したリー将軍は、奴隷制度を肯定した人種差別主義者ではなく、当時の南部の経済と文化と社会を守ろうとした英雄という見方もあります。その銅像を引き倒すということは、国を二分する大変な火種になっても不思議ではありません。
Kelly 君が引用した記事は、アメリカ国民が過去に敵味方を越えて和解した事実を指摘しているように見えます。
日本で言えば、明治維新の時に最後は賊軍として倒れた西郷隆盛の銅像が上野公園に立っているのと似ているでしょうか。
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今月20日(日)に長野県下伊那郡でりんご園・ナシ園をやっている http://www.mizunofarm.jp/ 卒業生の水野君を訪ねることになりました。今日は新宿駅南口の高速バスターミナルに切符を購入しに行きましたが、朝早い時間の便はすでに満席で結局新宿発11:05-松川着14:49で行くことになりました。バス停は水野農園のすぐ近くですので、彼が車で迎えに来てくれます。帰りのバスは全部満席でしたので、電車で帰ってくる予定です。松戸に着くのは夜中になります。