2018年4月24日火曜日

昨日、今日と東京都高田馬場駅近くにある世界救世教いずのめ教団のビルで一般社団法人有機JAS資材評価協議会の検査員・判定員研修会2018が開催され、私は防除資材に関する顧問になっていますので両日とも出席してきました。
高田馬場駅の外山口を下りて5分ぐらいのところですが、途中に志賀直哉旧居跡というのがあって、今は日本自動教育専門学校になっていました。その前の花壇は綺麗な花が咲いていましたが、近くの別の家の前に置いてあるプランターの花はなくなっていて、「花泥棒さんへ」と書いたメモが挿してありました。カラスが花だけ突いて持って行ったのか、通りがかりに誰かが引っこ抜いて持って行ったのかわかりませんが、プランターをここに置いた人にとってはよっぽど悔しかったのでしょう。松戸の私が住んでいるところの近くの歩道でも、綺麗なポピーの花を植えた鉢が10個ぐらい並べてありますが、鉢の中に缶ビールの空き缶が捨ててあったり、タバコの吸い殻が捨ててあったりします。プランターや鉢を置いて世話してくれている人の気持を考えることができない人たちがいるのは残念なことです。

研修会の資料は守秘義務事項を含むということで非公開ですので、一切紹介できませんが、一般社団法人有機JAS資材評価協議会(略称:資材協)というのは、一般社団法人オーガニック認証センター、特定非営利活動法人日本オーガニックアンドナチュラルフーズ協会(JONA)、公益社団法人自然農法国際研究開発センター、特定非営利活動法人日本有機農業生産者団体中央会、株式会社アファス認証センターが構成団体のようです。
2日間にわたって、資材協で有機資材として適合リストに掲載される登録基準についてと事例検証について説明と紹介がありました。
基準については有機の定義から、遺伝子組換え作物が原料の資材や製造工程で化学的処理(燻蒸処理、次亜塩素酸ナトリウムによる消毒処理など)や合成資材が使われた資材は不適合という厳しい判定をしています。
私には、最後に顧問としてのコメントを求められましたので、ワサビに含まれる辛み成分のアリルイソチオシアネート(AIT)を例に、適量を摂取すれば健康食品だが、過剰に摂取すれば毒物になるので、hazard(有害性)とrisk(危険性)は同一ではないという話をしました。危険性は有害性×暴露量(=暴露濃度×暴露時間)で決まるので、有害性のある物質でも暴露量を抑えることで危険性を下げることができるというのが毒性学の基礎だと話しました。有機農業を推奨している人たちには不適切なコメントだったかもしれませんが、防除資材にしても肥料資材にしても、農家が使える安全で有用な資材ができるだけ排除されないようにという提案をしたつもりでした。