2018年11月3日土曜日

千葉大学祭(11月1日~4日)の期間に合わせて千葉大学校友会(同窓会)総会・ホームカミングデーが西千葉キャンパスのけやき会館で開催され、名誉教授の私にも出席招待状が届きました。プログラムの中に、千葉大学大学院医学研究院の並木隆雄准教授による「漢方薬とサプルメントとの正しい付き合い方」と題した講演がありましたので、出かけてきました。
構内では学生サークルによる露店が並び、ストリートパフォーマンスも行われていましたので大勢の人で溢れていました。学生たちの元気のいい姿を見るのはいいものです。こういう仲間との活動を通して人間として成長していってほしいと思います。






校友会総会では「千葉大学の現状」に関する学長の報告、活動報告と収支決算、活動計画と予算、Curioと呼ばれる校友会ニュース http://www.chiba-u.ac.jp/sns/ の紹介、千葉大学SEEDS基金趣意書の説明と寄付の依頼があり、その後並木先生による講演がありました。さらに、プログラムにはお笑いコンビ「ぱいんはうす」の岸 英明さん(愛称ロペスさん、千葉大学理学部卒)による社交ダンスのパフォーマンス、懇親会が予定されていましたが、私は並木先生の講演を拝聴後退席しました。
学長は、平成16年(2004年)に国立大学が法人化という大きな転換点を迎えたことと、千葉大学は平成29年5月現在で10学部10,670名(国際教養学部、文学部、法政経学部、教育学部、理学部、工学部、園芸学部、医学部、薬学部、看護学部)、13大学院3,444名、教職員3,456名から構成されてること、入学者選抜試験(学部)志願者数は平成28年度~30年度の3年間連続で国立大学1位を保っていることなどを報告しました。
並木先生の講演は私にとっては大変興味深い内容でした。言葉の定義として、東洋医学は漢方医学とほぼ同義だが、鍼灸、指圧・按摩(あんま)、薬膳も含まれるとのこと。日本における漢方医学は中国の伝統医学である中医学を源流としているが、我が国独自に発展してきたもので両者は同じものではないとのことでした。
漢方薬は本当に効くのかという疑問に対しては、皮膚病の一種(正式の病名は忘れましたが)の治療にステロイドでは解決しなかった時に漢方薬を処方することで見事に治癒した事例を紹介しました。ただ、漢方薬にも偽物があり、香港衛生署の「いわゆる漢方薬」に対する注意勧告の新聞記事を紹介し、特に中国製の漢方薬から医薬品が混入されていた多数の事例があったことから、そのような「いわゆる漢方薬」の危険性についても指摘しました。これは、日本での有機農業ブームに便乗して「いわゆる漢方農薬」(今は農水省が疑義資材と言葉を統一)には、主として私たちの研究で薬効(殺虫活性、殺菌活性、除草活性)のあったものには例外なく化学農薬(微生物農薬を含む)が混入されていた事実が明らかになった状況とよく似ていました。
昨今のテレビのコマーシャルでよく見るサプルメントとトクホは、基本的には食品という説明も参考になりました。こういう食品はテレビや新聞の広告で、摂取し続けたらコレステロール値や血圧がこれだけ下がったというようなデータが紹介されますが、医薬品の場合の治験例数は数百~数千人なのに対して、20人程度の場合が多く、再現性や信頼性にも不安があるという指摘でした。
科学に携わる者としては、「いわゆる漢方薬」や、「いわゆる漢方農薬」やそういう資材に依存した「いわゆる有機農業」や「いわゆるオーガニック」の実態について、国民に情報を発信し続けることは責務だなとあらためて感じました。











松戸駅には午後4時ちょっと過ぎに戻れましたので、少しでも運動になるようにわざと遠回りして江戸川堤防を通って帰宅しました。太陽が沈んだのは4時38分ぐらいでした。河川敷で犬の散歩をしている人が犬の鎖を外したら、犬は堰(せき)の上を歩いていました。