2019年9月2日月曜日

第86回東京農業大学グリーン研究会と東京農業大学総合研究所芝草部会の合同の研究会が千葉県長生郡長柄町長柄山のミルフィーユゴルフクラブで開催され、私も聴講してきました。
講演1. 「芝生のための健康な土づくり(その3)リサイクル土壌改良資材と肥料の活用」 後藤逸男先生(東京農業大学名誉教授/全国土の会会長)
講演2. 「最難関管理グリーンの克服法」 川嶋弘幸氏(ミルフィーユゴルフクラブグリーンキーパー)
講演3. 「芝草管理の省力化と機器の応用」 高橋新平先生(東京農業大学造園学科教授/日本芝草学会会長)
講演4. 伊尾木浩二氏(MAC-FACTORY 代表取締役)
それぞれの講演は大変勉強になっただけでなく、ゴルフ場の美しい景色も楽しみました。千葉県では1990年に当時の知事が新設ゴルフ場は無農薬管理をしないと開設を認めないと宣言しましたので、1997年にオープンしたミルフィーユゴルフクラブもその中に入っていますので、病害虫・雑草防除には苦労をしているのではと想像します。ミルフィーユという名前の由来は、当初は「千葉」を英語に直訳してサウザンドリーブズ(Thousand Leaves)としていたのを、経営が変わってから同じ意味のフランス語のミルフィーユ(薄い生地を何枚も重ねて作るケーキの名)に変えたのだと東洋グリーン勤務のS氏が説明してくれました。
















後藤先生は土壌・肥料がご専門で、最初の肥料と土壌改良資材の説明のスライドで、肥料や農薬を一切使わない「自然農法」は成立するか?に言及し、雑草は「物質循環」の中で、肥料なしで育つが、農作物や芝などのように土壌養分を「略奪」する栽培では、肥料の施用が不可欠!、と明快な説明をされました。
土壌改良資材の一つとして、一般廃棄物溶融スラグと呼ばれる砂のようなものを芝の目砂(めずな)として活用できるとして、産地によって粗さの異なる3種類を回覧していました。
MAC-FACTORY 代表取締役の伊尾木浩二氏は産業用ドローンの最近の進歩について紹介し、後半は野外に出て実際にドローンの飛行と農薬(水で代替)散布のデモンストレーションをやってくれました。










研究会は2日間のプログラムで、明日はゴルフ場視察会と称してミルフィーユゴルフクラブでゴルフをやることになっていました。私はゴルフはやらないので日帰りでしたが、ゴルフをやる参加者はリソル生命の森(旧名は長柄ふるさと村)のホテルトリニティ書斎に宿泊しました。
懇親会は旧スイス大使館の建物を移築した和食処翠州(スイス)亭で行われました。昔風の建物で、天井には大きな板が使ってありました。庭を散歩してみたら、斬新なデザイインの大きなプールが隣接してありました。