2010年5月15日土曜日

 5月12日に1名(4回目)と13日に1名の方から振り込みがありましたので、現在高は85,000円、今まで延べ110名の支援者からの合計は1,586,300円になりました。私が5月9日と11日に追記で書いたことに関して「お考えはとてもよくわかりました。これからも無理のない範囲で支援をしていきたいと思います」というメッセージと、「心より支援しております」というメッセージとをいただきました。ありがとうございました。私が伝えたかったことをちゃんと理解してもらえたという意味でも嬉しく思いました。

 2007年3月25日に何があったのか、リンゼイさんはすでに亡くなっていますので、本当のことを知っているのは市橋君だけの筈です。すでに報道されているように、その数日前に二人は出会って、25日の朝9時から喫茶店で40~50分の英語の個人レッスンを受け、リンゼイさんはその日の午前中に別の場所で英語を教えるクラスがあったにもかかわらず、レッスン料を受け取るために一緒にタクシーに乗って市橋君の住んでいたマンションに行き、部屋に入った、というところまでは検察側の描いたシナリオと市橋君が弁護団に語った証言とは一致しているようです。検察側が強姦致死・殺人で起訴をしたということは、無理やり暴行してすぐ殺害もしたとみなしているのでしょう。それに対して市橋君の方は、暴行はしたが、その後手足を縛って逃げられないようにしてキング牧師の演説を一緒に見て、その後眠ってしまったら、26日未明になってリンゼイさんが大声を出して逃げ出そうとしたので、腕をまわして口を塞いで止めようとしてもみ合いになり、亡くなってしまったということのようです。私には法律のことはわかりませんが、その場合は、強姦致傷・傷害致死に相当するのでしょうか。そうすると、死亡時刻が25日午前10時頃なのか、26日未明なのかが問題になる筈です。遺体の検死・解剖をしてどのように死亡時刻を推定するのか私にはわかりませんが、遺体の保管状態にもよるでしょうが、何時何分と特定するのは困難な筈で、死後2日以内とか、1週間くらいとか、数ケ月とか、幅があるのではと想像します。そうだとすると、検察側が強姦致死・殺人というシナリオを描いたのは死亡推定時刻からではないわけですから、それをどういう証拠で証明するかが裁判での争点になってくるのでしょう。
 また、25日朝は次のクラスがあって時間のゆとりがなかったにもかかわらず、リンゼイさんが何故わざわざ市橋君のマンションにレッスン料を受け取りに行ったのかも理解し難いことです。リンゼイさんと市橋君の間での個人レッスンの打ち合わせはメールのやりとりで行われたということのようですので、事件後に市橋君の部屋から警察が押収した2台のノートパソコンに残っていた通信記録を弁護団が要求したのは当然でしょう。もしかしたらそこから当時の二人の関係がより明らかになってくるのかもしれません。

 小・中・高校の教育でも同じでしょうが、大学でも、授業を受ける学生の中には一生懸命勉強してよい成績を収める者だけでなく、ろくに勉強をしないのにずるいこと(例えば試験の時のカンニング)をしてでもよい成績を取ろうとする者がいた場合、それは正しくないと教えるのが教師の役割です。無視をするということは、教育の目的に反しますし、その学生を駄目な人間にしてしまいます。
 元教師として、元学生の市橋君に私が言ってやりたいことは一つだけです。自分の犯した間違いを心から反省し、亡くなったリンゼイさんとそのご家族と自分の家族にも謝罪し、罪を償った上で、残された人生をしっかりやり直すこと。接見が許されないので、直接会って彼の肩を叩いてそう言ってやれないのが残念です。

 明日は日帰りで島根県出雲市に飛んで、イネ科雑草の花粉の飛散量を調査する装置を研究協力者に届けてきます。花粉症の原因になるイネ科雑草の花粉の飛散時期と有効積算温量の関係についてデータを収集し、2008年5月26日に多くの子供たちが「目のかゆみ症状」を訴えた時に、イネ科雑草の花粉が飛散していなかったかどうか検証するためです。