2010年7月12日月曜日

 今日も1名の方から支援金を振り込んだというメールでのお知らせが届きました。菅野弁護士からのご連絡では、本日午後1時半から第2回公判前整理手続が行われるとのこと。16日に訪問する時に、市橋君のその後の様子なども伺ってきたいと思っています。

 ご覧になった方も大勢いらっしゃると思いますが、昨夜10時からNHK教育テレビで、”ETV特集選「死刑囚・永山則夫」19歳少年の連続射殺事件/書簡と新証言でたどる心の内/被害者への償い”という1時間半の番組をやっていました。貧しさゆえに小さい子供の時に母親に捨てられた少年が、貧困を生む社会を悪とみなして無関係の人を4人も射殺し、最終的に26年(?)後に死刑が執行されるまでの彼の獄中での経験と心の内を見つめた内容でした。支援者に差し入れてもらった膨大な数の本を読んだり、死を覚悟(ある時期はむしろ望んで)して、獄中で書いた本がベストセラーになって、その印税を被害者の遺族に送ったり、日本人の母とフィリッピン人の父との間に産まれて同様に悲惨な境遇を経験した女性と結婚・離婚したり、社会の多くの人々との手紙を通しての交流、弁護団の活躍とある裁判官の判断で無期懲役の判決が下されて生きる望みを取り戻したり、控訴審で差し戻されて死刑が確定してその望みを絶たれたり、・・・。犯した罪が許されるわけではありませんが、犯罪を犯す人にはそれぞれの背景があるということを考えさせられました。
 罪を償うとはどういうことなのか、獄中で前向きに生きるとはどういうことなのか、市橋君のことを念頭に置きながら考えさせられました。