2010年7月2日金曜日

ちょっと前に菅野弁護士の事務所から帰ってきました。郵便局に寄ったら6月28日以降にさらに3万円振り込まれていました(払込取扱票はまだ届いていないので何人分かはわかりませんが)ので、現在高は377,265円になりました。先ほど全額を菅野弁護士にお渡ししてきました(領収書添付)。これで、今まで135名プラスアルファから寄せられ、弁護団に届けた支援金合計は1,873,565円になりました。全国の支援者の皆さま、ありがとうございました。公判が始まるまでまだ何ケ月もありますので、弁護団にがんばっていただくために、募金活動はこのまま続けたいと思います。

すでに報道されましたように、6月28日に第1回の公判前整理手続が行われましたが、非公開ですので、内容については検察側も弁護側も公表できない(双方とも整理手続の進展によっては主張が変わってくる可能性があるので)ようです。ただし、今回は、事件に関する法的やりとりは約30分で済み、その後市橋君自身が、千葉拘置所での処遇改善の申し入れを3~5分行ったとのことでした。被告人が公判前整理手続に出席するかどうかは、本人の希望で決められるそうです。

ニュースをご覧になった支援者の何人かから、市橋君の精神状態を心配するメールをいただきましたが、病舎にいるというのは途中から何かがあってそうなったのではありません。行徳警察署で取り調べを受けている時にかなりの日数を絶食していましたので、自殺の恐れがあるということで、警察の手配で医療処置の受けられる千葉拘置所に移管換えをしたという経緯があります。そのために、最初から未決囚の病舎(独居房)に入れられ、私物の持ち込みも厳しく制限され、他の囚人との接触も避ける措置(例えば、運動の時間も他の囚人と一緒にならない時間にするなど)がとられたようです。市橋君の事件はメディアに大きく取り上げられて有名人になっていたので、他の囚人のいじめに遭う(雑居房に入った場合)のを防ぐという理由と、他の囚人(既決囚)が外部の人と面会をする時に市橋君の情報を外部に漏らすのを防ぐという理由からのようです。

しかし拘束期間が長くなると、私物の持ち込み制限や弁護団以外との接見禁止(証拠隠滅を防ぐため)に加えて、弁護団との接見も週に1~2回、1~1.5時間程度という状態は耐えられない精神的苦痛になって、5月の連休明け頃に弁護団に改善を訴えたようです。弁護団は裁判官に改善を申し入れ、拘置所にも改善を申し入れたようですが、改善はされていないということのようです。
問題は、身体拘束を担当している裁判官(1名)と裁判を担当している裁判官(3名)は権限が別々だということのようです。公判前整理手続に出席したのは後者だけです。後者は身体拘束は権限外で、前者は身体拘束の承認(命令?)は行うが、実際の身体拘束は千葉拘置所に責任があるということです。市橋君自身は、自殺の可能性を否定し、裁判を受ける覚悟であることを告げ、現状の取り扱いは精神的に追い詰められて耐えられないので、他の未決囚と同様の扱いを願箋(がんせん=法律用語)してあるそうですが、自殺を防ぐ措置をどうするかは千葉拘置所の裁量の範囲ということのようです。現状の扱いがこれからさらに公判が開かれるまで何ケ月も続くと、その方が本人を精神的に追い詰めて自殺の可能性を高めることにならなければよいのですが。

身体的には何も問題はないとのことです。聖書と英語の辞書は独居房に置くことが認められているようです。市橋君自身で亡くなったリンゼイさんとそのご家族に宛てて事件の経緯の説明と謝罪の文を日本語と英語で書いたそうですが、それをイギリスに送れるかどうかは、検察を通してイギリスのリンゼイさんのご家族の代理人に受取ってもらえるかどうか確認してからでないとわからないそうです。私が以前リンゼイさんのご両親宛に長文のメールを代理人経由で送信した時に、日本の検察を通さずに直接接触したことはけしからんと代理人から抗議が届いたのと似ていて、理解し難い状況だなと思いました。

私が市橋君に適正な裁判を受けさせるために募金活動をしていることは弁護団から市橋君には伝えてあって、このWebサイトの記事も6月何日かの分までプリントして差し入れてある(証拠隠滅には関わらないということで)とのことでした。従って、全国の大勢の支援者が市橋君を支援していることは伝わっているとのことでした。