2010年8月13日金曜日

8月10日に1名(4回目)からの振り込みがありましたので、支援金の現在高は117,000円、延べ152名からの累積額は1,990,565円になりました。メールでのメッセージもいただきました。ありがとうございました。

アメリカから来日中のお客さんの旅行に同行して、9日から列車で広島の平和記念公園、島根県の出雲大社、富山県の黒部峡谷を周って昨夜帰宅しました。滞在期間が短いので駆け足の旅行でしたが、いずれも日本を代表する場所でしたので、喜んでもらえました。長い時間、列車の窓から移り変わる日本の景色を眺められたのもよかったようです。

広島では、数日前に開催された慰霊祭に参加した総理大臣や国連事務総長らが献花した生花の花輪がまだ飾ってありました。広島平和記念資料館では原爆投下による悲惨な状況を示すいろいろな資料を見ながら、原爆の残虐さに胸を詰まらせていました。以前どこかで「はだしのゲン」というマンガの英語版(Barefoot Gen)を一冊読んだら、涙がとまらなかったと言っていました。アメリカでは、原爆投下は戦争を早く終結して犠牲者を少なくするためにやむを得ない正当化される行為だったと教えられてきましたが、自分たちは本当のことを知らされていないのではと思ったようです。自分でも、10巻くらいある「はだしのゲン」の英語版の中から2巻買っていましたが、私も日英両国語で解説のある図録「原爆の絵」(岩波書店)や、英文のEleanor Coerr ・ Ed Young著「SADAKO」Puffin Booksや、その他の本を買いました。移動する列車の中でページをめくりながら、私も胸が締め付けられました。この中の何冊かはアメリカに持って行ってもらって、核兵器が正当化されると信じている友人達に渡してもらうつもりです。世界中の政治のリーダーには、全員一度は広島平和公園を訪ねてもらいたいと思いました。

出雲大社では、チェーンソーもクレーンもトラックもなかった千何百年前の古代にいったいどうやってこんなに巨大な木造の神殿を作れたのかあらためて圧倒されましたが、もっと驚いたのは、大社の裏側の北山の松がマツクイムシの被害で無残に枯れていることでした。2~3年前に見た時は枯れた松は数本くらいでしたが、薬剤散布を中止してわずか2年でこんな状態になっているとは・・・。境内と参道の巨木だけは殺線虫剤の樹幹注入で守られていましたが。

黒部峡谷では、宇奈月温泉から欅平(ケヤキダイラ)までトロッコ電車に乗って片道1時間半くらい、谷を流れる黒部川と両側の高い山の景色を楽しみました。私は50年くらい前、まだ黒4ダムが建設中の時に関西電力の技術者の案内で見学させてもらったことがありますが、その当時は工事用のトロッコに乗せてもらった記憶があります。事故で亡くなった人もいた筈ですが、発電と治水のためにこんな山奥にまでダムを作る人間の技術はたいしたものだと思いました。今は、ダム建設は環境影響や採算性など複雑な問題で、政治的課題になっているようですが。