2011年7月30日土曜日

昨日は午後から東京農業大学の食と農の博物館で、総合研究所農薬部会のセミナーが開催され、今年の4月に理化学研究所から東京農業大学に移られた仲下英雄先生の講演「誘導抵抗性による病害防除の現状と可能性」と、山本 出先生の講演「食品の安全性-放射能汚染、中国事情を含む」がありました。動物でも体外から有害な異物が入ってきた場合、異物が病原菌のような高分子の場合、免疫機能が働いて異物を不活性化して自己防御をしますが、植物でも病原菌に感染されると抵抗性が誘導されることが知られています。仲下先生は、その基礎的なメカニズムと、それを作物の病害防除方法として利用する場合の可能性と問題点について話をされました。山本先生は、福島の原発事故による放射能汚染にかんがみて、リスクの考え方を中心に話をされました。こういう素晴らしい講演を聴いた後、それをどう社会に広げていくか、役立てていくかが課題だなと思いました。

今日は明治大学の駿河台キャンパス(御茶ノ水)で、「化学物質の法規制」という講座が最終回でしたので、北野 大(まさる)先生をはじめ講師陣と受講生の交流パーティがあり、私も出席しました。学外からのいろいろな受講生と話ができて楽しいひと時でしたが、先日メールをいただいた女性ともお会いできました。昨日更新したこのブログの記事も読んでおられました。

山本宏行弁護士から速達のお手紙が届き、その中に市橋君から私宛の手紙が同封されていました。私への連絡方法がわからないので、山本弁護士に託したとのこと。公判ではすぐ近くに位置していましたが、直接言葉を交わす機会はありませんでしたので、これが大学卒業以来初めての、元学生から私への言葉です。大丈夫、市橋君は自分のしたことの重大性をちゃんと理解し、罪を償う覚悟もできているので、生きていけるという印象を受けました。(手紙はクリックすると拡大できます。)
ちょうど今日は千葉大学園芸学部の学生ホールのテラスで、市橋君が専攻した研究室の卒業生と現役生がバーバキューパーティをしていました。M教授もおられたので明治大学に出かける前にちょっと立ち寄ったら、市橋君と同学年だった卒業生も何人か参加していました。本来なら、市橋君もこの輪の中にいて、皆と楽しくおしゃべりしていた筈だったのですが・・・。