2011年7月26日火曜日

7月22日に振り込まれた方(3回目)、7月23日に振り込まれた方(17回目)、7月24日に振り込まれた方(2回目)の支援金が届きました。これで支援金の現在高は340,843円、延べ359人からの合計額は3,481,428円になりました。ありがとうございました。

何人かの支援者から、市橋君と弁護団には控訴してほしいというメールが届いています。その他にも裁判員の資質について、支援者から以下のメールが寄せられました。元々は新聞に投書しようと考えておられたようです。
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ある事件(リンゼイさん殺害)の判決後、裁判員の方の会見の様子をテレビで見て驚きました。判決内容はとやかく言えませんが、一般人として、人の人生に関わる重大な決断をした直後とは思えない態度、様子に思えました。自分の正義感を示し、誇らしげにテレビで会見しているようで、違和感を感じました。

裁判員は、本人の希望によって顔を映像で流すことができるそうですね。裁判は、被害者と加害者がいて、加害者が罪を認めている場合は、悪いのは明らかに加害者です。
ですから真面目で律儀な普通の人であればなお、自分まで悪者になりたくないから、当然悪者を裁くことが、裁判員自身にとっての正義となるでしょう。でも、裁判員の役目は何でしょうか。
日本では裁判員裁判制度が始まったばかりですが、本当に法曹界のプロ集団だけで判断するより、もっと良い審議がなされるよう、裁判員の方は「畏敬」の念を持って臨み、裁判の場を育ててほしいと思います。

欧米も裁判員の買収で判決がコントロールされたり、不安定な基準で公平性を欠く例が多いようですが、群集心理をあおるマスコミの影響や他の力に左右されることなく、前例との比較も研究し、権威と品位ある決断をする制度となるよう、国民皆で努力しなければいけないと思います。そのためにもクリスチャンの方々も「人は人を裁いてはいけないと聖書に書かれているから、裁判員を断わる」などと言わないで、また「私のような者が判断できないわ」などと逃げないで、今現在裁判員制度がある以上、裁判員に選ばれた場合は、日本のために経験した方が良い、と私は思います。
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今回の裁判でリンゼイさんのご両親の通訳を務めた方について論じたサイトがあるとの知らせがありました。この支援者自身も実際に傍聴をしておられたとのことです。
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翻訳・通訳者のブログに市橋達也さんの裁判の通訳について取り上げられてましたので、お知らせ致します。
《英国人講師殺人事件の裁判で通訳問題があらわに》のタイトルで、本山先生の証人尋問で誤訳を指摘した事も載ってました。
http://blog.smacktrans.com/2011/07/blog-post_22.html
微細なニュアンスの誤訳や細かい情報の訳抜け等が何度も確認されてると有りますが、事実なら裁判員の受け取り方にも違いが生じるかと思います。
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私は長年アメリカで暮らしていましたので、自分で証言している時にも通訳が話している言葉は自然に耳に入っていました。私自身が外国から研究者が来日した時などに通訳をすることもありますが、裁判の通訳では相当レベルの高い人でも、特殊な専門用語については苦労をする筈です。普通は、話した人に今のはどういう意味か訊き直してから通訳すればいいのですが、裁判ではそれができないので、咄嗟に手持ちの語彙(ごい)で訳してしまうのでしょう。私の専門について尋問された時に、農薬の毒性学だと答えたのに、この通訳は「農薬」(Pesticide)に相当する英語が分からなかったのか、「肥料」(Fertilizer)と言ってしまったのです。裁判の審理に直接は影響しない細かいことですが、ちょっと気になったので証言後に発言を求めて訳が間違っていると指摘をしておきました。

今朝は宿泊していた出雲市駅前のホテルで朝食が済んで新聞に目を通していたら電話が鳴って、知人が自分の車で私を案内すると申し出て下さいました。ヘリコプターによる薬剤散布が中止になって枯れた松を抜倒した北山を再度視察したり、出雲大社にお参りしたり、出雲大社の裏側に位置する日御碕(ヒノミサキ)の灯台やウミネコ繁殖地を見たり、巨岩が川から垂直にそそり立っている立久恵峡(タチクエキョウ)や八雲風穴と呼ばれる洞窟(気温30℃でもこの中は岩を通して地下水で冷却された微風が吹いて4℃に保たれている、天然の冷蔵庫のような場所)などを廻りました。出雲市には出雲大社の他にも、日本海の美しい景色と、盆地になっている平野部と、高い山が連なる峡谷の景色があるということがわかりました。(写真はクリックすると拡大できます。)