9月5日に振り込まれた方(27回目)の支援金が届きました。下記の花代は1,500円でしたので、送金された残金は差し入れを依頼された方(6回目)のご指示通り支援金としました。これで支援金の現在高は58,500円、延べ395人からの合計額は3,835,928円になりました。ありがとうございました。27回目の方からは次のメッセージもいただきました。
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私が毎日祈っている事は、①最高裁(東京高裁?)で判決が有期刑になる事、②市橋君が毎日穏やかに過ごせる事、③一日も早くご両親と会える事。この願いが叶うよう、毎日手を合わせております。先生、長いお留守で寂しいです。お元気で。
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私が日本を離れることを寂しいと思って下さってありがとうございます。向こうの友人達は、私が1978年7月に日本に帰国して以来、いつアメリカに帰ってくるのかと言ってもう33年間も待ち続けてくれています。3年半前に千葉大学を定年退職した時がチャンスだったのですが、事情があって日本に残りました。ノースカロライナ州は、太平洋を越えてアメリカ大陸を横断して東海岸に位置しますから確かに距離的には日本から遠いですが、今はメールでいつでもやりとりできますので、感覚的にはすぐ近くにいるのと同じです。支援金が届けば、妻に開封して報告してもらいますので、ブログの更新は続けるつもりです。
今日は午後から市橋君に接見してきましたが、残念ながら今までの接見の時と違って市橋君の心中は穏やかではありませんでした。今日割り当てられた接見室3は今までの部屋とは違って、声が通る網部分は透明の仕切り板の下部の一部だけで、顔を網部分に近づけて耳をそばだてないとお互いの言っていることが聞き取れないくらいでした。
いつものように私が先ずメモしてきたことを訊きました。
新聞代その他として郵送されたお金は届いていました。江原啓之著の本を差し入れた方の手紙も届いていました。非支援者が本ブログを確認する前に郵送された東野圭吾著の「手紙」が先に届いていましたので、支援者から依頼された同じ本は持参したのですが、差し入れせずに持ち帰りました。本を差し入れされる方は、本ブログを先にチェックして、誰かが同じ本をすでに差し入れしていないか、これから差し入れ予定でないかを確認して、重ならないようにして下さい。(なお、この非支援者からは、今月10日に東野圭吾著「秘密」を差し入れる予定とのメールが届いています。)
未決囚も新聞は売店で買えるのかという質問に対しては、あらかじめ申し込みをすれば何日か後に届くと言ったように聞こえましたが、はっきりしませんでした。
東日本大震災の記録集とお花は接見後に差し入れの手続きをしました。昨夜お会いして差し入れを頼まれた方のカードは、規則によって差し入れできませんでした。カードは手紙と同じで郵送すればよいのかと受付で訊きましたら、どこかと電話で確認をして、郵送しても駄目だと言われました。何故カードが駄目なのか理由はわかりません(*この点については早速ある非支援者から下記の情報提供がありました。ありがとうございました。)。ですからカードは私の手元にお預かりしてあります。ただ、メールに添付された写真はA4にプリントして、仕切り板を通してカードと一緒に市橋君に見せました。
今日の市橋君は、私の用意した質問が全部終わったのを確認後、自分が言いたいと思って考えてきたことを言いました。1つは、私の大学時代の教えを裏切って自分がした悪いことを許してくれますかと訊きました。許すも何も、すでに起こったことは元には戻せないのだから、大事なことは君がこれから前向きにしっかり生きるということ、それが罪を償うことになり、裏切った人々への恩返しになるのではと言ってやりました。もう1つは、自分がしたことはこれから自分が何をしても決して許されることではないので、もう二度と両親に会うこともないし、私が彼を支援することやブログも中止してほしいと、涙ながらに言いました。これに対しては、ご両親にとってもそうだが、私にとっても元学生の君は自分の息子と同じなのだから、たとえ君がどんなことをしても支援を止めることはないと言ってやりました。
何故市橋君の態度が1週間でこんなに変わったのか、もしかしたら反支援者が彼の心を傷つけるような手紙でも送ったのかとも考えましたが、どうもそうではないようです。控訴審の厳しさを考えると、無期のままか、有期刑になっても上限に近いという可能性を想像すると、自分にはもう人生はない(それが罪を犯した者の払う当然の代償なのですが)ということを実感して、絶望的になったのだと思います。これからも、多分こういう絶望と一抹の希望との間をいったりきたりして、精神的に穏やかでなくなるのでしょう。
人間は誰でも普通に生活していても、気持ちの浮き沈みを経験するものですが、通常は家族や恋人や親しい友人と話をすることで救われます。独居房の中で誰とも話すことのできない状態の市橋君にとってはそのような救いはないので、絶望感は余計強く作用するのでしょう。そんな時にこそ、彼には私たちの支えが必要なのだと思います。
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*ブログを拝見しました。刑務所に出す 或いは差し入れる文書はカードはだめなのです。これは服役囚人でも被告人でもだめなのです。全国の刑務所ならびに拘置所すべてだめなのです。はがきは官製はがき、文書なら便箋と封筒は事務的な無地のものと決まってます。例えばバースデーカード、クリスマスカード、絵はがきはダメなのです。便箋や封筒にかわいいキャラクターが書いてあったり、華美なもの、派手なものもだめなのです。
それからこれもどこの刑務所や拘置所でも同様ですが、売店の品物以外の外部からの手紙や本やその他は、検閲してから本人に渡るまでに2日~3日かかるそうです。また土日祝日は検閲する職員は休みですから、休み明けになります。売店の品物は外部の手に触れることなく本人に渡るから安全性は確実ですが、外部からの手紙や本は慎重に検閲されるのと、一日に大量の郵便があるので、それを決まった職員だけで検閲しなくてはならないから2日~3日かかるそうです。新聞は売店であっても世間の情報源になりますから、本人に不利益な情報がないか、厳しくチエックされると聞いています。手紙の内容や雑誌や小説の内容にも慎重にと聞きました。収容されてるみなさんそれぞれによって罪状も事情も異なりますから、それぞれに良いか悪いかの基準もあるので検閲は大変らしいです。カードや絵柄の葉書や便箋はどの収容されてる方々にもいけないのです。詳しくは刑務所なり拘置所にお問い合わせ下さい。
最後に。市橋被告を良く思わない人間は世の中にはたくさんいるでしょうが、市橋被告に対して嫌がらせの手紙を送っても検閲にはパスしません。収容者を守るのは刑務所や拘置所の職員の責任です。義務です。収容されてる方々の精神をかきみだすようなものは却下します。万が一収容されてる方々に何かあれば大変だからです。私は特に市橋被告を良いとも悪いとも思いませんが、世の中にはいまだに死刑にしてもらいたいと騒いでる輩はいます。でも嫌がらせの手紙を市橋被告ご本人に送ったりはできないから安心されたらいいですよ。さようなら