2011年9月25日日曜日

今日は人と会う約束がなかったので、シャワーを浴びてひげを剃ってからゆっくり朝食を食べました。
車で市の中心部の近くまで行って路上駐車をし(日曜はパーキングメーターのあるところでも無料になります)、Saint Mary's Women's College セントメアリー女子大学に歩いて行きました。以前こちらに住んでいた時も、秋が深まるとキャンパスの大きな樹木が鮮やに紅葉するのでよく家族と一緒に写真を撮りにきたところです。今日はまだ紅葉の時期ではありませんでしたが、あいかわらずよく管理されていて、大きな樹木も、新たにできていた芝生のサッカー場も見事でした。学生寮みたいな建物から女子学生3人が出てきて、どこかに歩いて行きました。学内の案内板を見ると、この大学は1842年にキリスト教会の学校として設立され、南北戦争中は南軍の駐屯地にもなったようです。

それからNorth Carolina Museum of History ノースカロライナ歴史博物館に行きました。入り口の前にはブロンズ像が3体立っていました。アメリカインディアン、白人、黒人で、ノースカロライナの歴史を作ってきた主役です。館内は寒いくらい冷房が効いていました。展示場がいくつかに分かれていて、白人が来る前の歴史から、インディアンとの戦争、イギリスとの独立戦争、南北戦争から、第二次世界大戦、朝鮮戦争、イラク戦争まで展示がしてありました。日本との戦争では広島に原爆を落としたパイロットは、戦争の終結を早めた英雄のような説明がされていました。ノースカロライナ出身のスポーツのスター選手の展示室もありましたが、私の興味を一番惹いたのは、ある写真家が撮り続けた子供が過酷な労働に従事している写真の展示でした。世界では今でも5~14才の子供が2億5千万人も労働に従事して危険にさらされているそうですが、アメリカでも子供の労働の70%は農場で、タバコ、ブルーベリー、クリスマスツリー農場が中心だそうです。1枚の写真には、「No children under 12 in the fields at any time 農場ではいかなる時も12才以下の子供(の労働)は禁止」という看板が農場の中に写してありました。日本でも終戦後に義務教育制度ができるまでは子供の労働(丁稚奉公など)は普通に見られたのでしょうが、アメリカのように季節労働者を多く使っている農場では、子供を学校に行かせずに仕事をさせてしまう(特に出稼ぎ外国人の場合など)という問題があるのかもしれません。
歴史博物館の近くの路上には、ノースカロライナにゆかりの深い植物が植えて展示してありましたが、その中の一つであるタバコ(ノースカロライナ州は有数の産地です)はちょうど可憐な花が咲いていました。

夕方はいつものようにLake Johnson を1周5Kmをジョギングしてきました。ボートからつりをしている人もいました。ひょっと見たら、ボート小屋の壁に何かが飾ってあったので近づいてみたら、緊急時のための救命浮き輪でした。いたずらされないようにカバーが掛けてありましたが、英語でもLife Ring というとは知りませんでしたので、ひとつ勉強になりました。遊歩道を夫婦や友人や恋人と走ったり、歩いたり、犬の散歩をさせたり、乳幼児を乳母車に乗せて押したりしている人がたくさんいます。夕方の1~2時間ですが、日本の大都市近郊のように通勤に時間を取られて家族と一緒に過ごす時間がなかなかとれないのに比べると、うらやましいくらい、普通の人間的な生活をしているということでしょう。

モーテルの庭にはCrab Apple Tree (野生のリンゴ)が植えてあって、今は赤い小さい実(食べられるそうです)が真っ赤できれいです。夕方7時半を過ぎて暗くなったら大きなパンパンという音が連続して聞こえたので、もしかしたらと思って窓からRegency Park の池の方を見たら、花火を打ち上げていました。1時間もしないで終わりましたが、こちらに来て滞在している部屋の窓から花火が見られるとは予想外でした。