2011年12月20日火曜日

12月18日に振り込まれた方(3回目)の支援金が届きました。これで支援金の現在高は57,000円、延べ437人からの合計額は4,157,928円になりました。ありがとうございました。個別の礼状は差し上げませんが、このブログでの報告をもって代えさせて頂きます。ありがとうございました。

千葉駅前から高速バスに乗って館山に行き、レンタカー(と言っても脚立が運べる小型トラック)を借りて千葉県団地園芸研究所に寄って高さ2m くらいの脚立を借りました。少し高い位置から松林全体を見渡せるようにするためです。平砂浦に着いたら、日本の白砂青松100選に選ばれた美しい松原が松くい虫で真っ茶色に枯れて、見るも無残な状態でした。戦争中に軍に接収されて松が伐倒され、戦後多くの人々の大変な努力で50年もかけてせっかく植林・育成した砂防林が十分な防除ができないためにこういう状態になって、いったい誰が責任をとるのかと怒りを感じました。松原のお蔭でその後背地では野菜や花の栽培が可能になり、人も住めるようになったのに、これではまた江戸時代のように荒涼とした砂丘に戻ってしまう恐れがあります。これから研究チームを組んで、何が原因でこういう惨めな状況になったか解明していこうと思っています。

私が学生時代には平砂浦の海岸から1Kmくらい陸側に入ったところには、サンドスキーで有名な90m くらいの高さの砂山があって、頂上から駆け降りた記憶がありましたので、探してみましたら草が生えたりして(松原と砂山の間にレジャー施設やゴルフ場ができて飛砂が減って)少し面積は小さくなっていましたが、今もありました。砂防林ができるまではこんなところまで飛砂が吹上られたのですから、飛砂の猛威は大変なものです。砂山の斜面の横の松の木もほとんどが松くい虫の被害で枯れていました。平砂浦の松も含めて、枯れた木をそのままにしておくとそこから来年のマツノマダタカミキリ成虫がマツノザイセンチュウを体に着けて飛び立ち、次々と生きている松を食害してセンチュウを伝搬して松を枯らしていきます。平砂浦の林内に放置されていた比較的小さな枯損木を調べてみたら、成虫の羽化脱出痕が10個以上みつかりました。マツノマダラカミキリは1頭が約100個の産卵能力があると言われていますので、この1本の枯損木だけからでも1,000頭のマツノマダラカミキリが発生した可能性があることになります。しかしこれだけ枯れた松を一度に伐倒駆除すると、飛砂被害が大きくなりますので、これから県の担当者(県有林ですので)は対策について難しい判断を迫られることでしょう。
        (写真はクリックすると拡大できます)