2011年12月13日火曜日

朝日新聞夕刊には第1面にニッポン人脈記という欄があって、違う話題について連載で取り上げていますが、先週の木曜12月8日からは「100万人のうつ」を連載し始め、土日は休みですから、今日で4回目まできました。私が研究指導をした学生の中にも、程度の差はあっても、うつを抱えている女子学生・男子学生がいましたし、支援者の中にもうつや発達障害と診断された方々がおられるので、毎回興味を持って連載を読んでいます。以前、支援者と思っていた女性が「先生、私死にたい」とメールしてきたり、真夜中に死にそうな声で電話をしてきたりした時は本当に心配して、うつに関する本を何冊も買って読んだり、NHKテレビの健康番組でうつを取り上げた時は必死で見たりして、うつを理解して何とか助けてあげられないかと思ったりしました。この女性は実は最初から私を騙(だま)すために巧妙に複数の女性の振りをしてメールを送ってきたり電話をかけてきたりして私を信用させた支援者もどき、実際は私の弱みを握って脅かす新たな振り込め詐欺の一種だということに気が付いて、相手にするのを止めました。当時は、うつの治療法には精神療法、薬物療法、環境療法があって、患者の状態に応じてそれらを組み合わせて治療するということを学びました。今回の朝日新聞の連載をみると、全国にいろいろなうつの専門医がいて、それぞれ患者に応じて工夫しながら治療に成功している例が紹介されています。中には、抗うつ薬の副作用で苦しんでいた患者が7年がかりで薬を全て止めることが出来て、今では復職して元気に働いている人もいるとのこと。
私の研究室を数年前に卒業したうつに苦しんでいた元学生のことが急に気になって、携帯に電話をしてみましたら、この番号はもう使われていませんとの自動メッセージが流れました。ちょっと心配なので、明日にでも彼の帰省先のお母さんに電話をして、元気にしているかどうか確かめてみようと思っています。

市橋君の事件に関して月刊文藝春秋のインタビューを受けた記事が11月10日発売の12月号に掲載されましたが、お礼のサービスの意味か定期購読を促すためか、12月10日発売の新年特別号が送ってきました。今月号にもいろいろな興味深い記事が載っていますが、特にTPP(環太平洋経済連携協定)問題については特集されていました。その中の、浅川芳裕氏(月刊「農業経営者」副編集長)の「日はまた昇る・わが農業-農水省の試算はウソだらけ!」には驚きました。月刊「農業経営者」の編集長とは私自身が以前農薬の登録制度の問題についてインタビューを受けて記事になったことがありますが、TPP参加によって日本の農業が壊滅するとして農水省が発表しているデータが、いかに意図的に捻じ曲げられたものであるかが指摘してありました。
紙を媒体とした書籍は苦戦しているそうですが、パソコンの前に座らなくても、夕食後ソファに寝転んで気軽に読むこともできるという点ではそれなりの魅力があるのではと思っています。

今日は昼休みに東京農業大学の周囲を12Km 走りました。累積は502Km/57日になりました。