2012年2月22日水曜日

GMUS-2 会議の2日目はBreakout Session 分科会で、4つのトピックの分科会が同時進行で行われました。私は分科会4 のRegulatory Incentives and Policy Considerations (登録行政上の推進政策と配慮)に招聘(しょうへい)されていましたので、そこで日本における取り組みと問題点を紹介する講演をしました。お世辞かもしれませんが、講演後にカナダの出席者に素晴らしい内容だと誉められてスライドがほしいと言われたので、ホテルに帰ってからメールに添付してあげました。私がこの会議に呼ばれたこと自体が、日本の農水省の情報発信が不十分なので、世界の関係者が情報を欲しがっているということかもしれません。
分科会4はオーストラリア政府の農薬・動物薬管理局のAlan Norden 氏が座長でしたが、4人が講演した後、Brainstorming (ブレーンストーミング、インスピレーション)と呼ばれる手法で問題点の整理と意見の集約をしました。日本ではあまりなじみがないかもしれませんが、分科会に参加している全員に何が大事だと思うか直感的に思いついたキーワードを一つずつ言わせ、それを大きな紙に分類しつつ記載します。それを同時進行でパソコンに入力してスクリーンに投影し、皆で意見を言い合いながらさらに整理し、集約していくという手法です。
夕方はホテルに帰ってからジョギングの服装に着替えて、ローマ市内の見取り図を片手にジョギングに出かけました。30分くらいで繁華街を抜けて郊外に出ました。道を記憶しながら走ったのですが、帰りは道に迷って人に訊いたりしながらやっとホテルに戻りました。坂道が多く、狭い道に車がビッシリ駐車していてさらに道を狭くして、建物はレンガを積み上げたような印象の古い建物が多いという印象を受けました。露天商や道にはみ出しているレストランもたくさんあって、活気が感じられました。
道端に座って物乞いをしている乞食も二人見ました。一人は老婆で小さな缶を前に置いて頭が地面に付くぐらい下げていました。老婆の缶にポケットにあった2 €(ユーロ)のコインを1枚入れたら、音がしたのでわかったらしく顔を少し上げ、感謝の目つきで私を見てくれました。ニュースではイタリアも経済が厳しいということですので、社会から取り残された人がでているのでしょう。日本でも、終戦(第二次世界大戦)後に傷痍(しょうい)軍人も含めて同じような人がたくさんいたのを思い出しました。