2012年4月13日金曜日

本間 龍氏から以下の情報提供がありました。その後、電話を差し上げて直接お話も伺いましたが、判決後2週間以内の控訴期間というのは、その期間内に控訴の意思表示をすれば実際の手続きはその後でよいということですので、当初私が想像したより時間の余裕があります。来週の月曜に面会に行く時にそのことも伝えて、市橋君が納得がいくようになるべく控訴をするように勧めようと思っています。場合によってはその後、友人の弁護士に刑事裁判に経験豊富な弁護士を紹介してもらって一度相談に行ってくるかもしれません。見通しは厳しくても、元学生のためにできるだけのことをしてやりたいと思います。
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本山 先生 こんにちは。市橋さんとのご面会、ご苦労様でした。二審の結果が全否定だったことで、市橋さんの態度にも相当諦めがあるように感じられました。日本の裁判は三審制であるとはいえ、最高裁はそれまでの二審に明らかな錯誤がある際にこれを正す存在としてのみ機能しているので、今回のような犯罪行為そのものが争点でない場合は、残念ながら受理される可能性は極めて低いと言わざるをえません。現在の弁護団が控訴を検討していないのはそのためだと思われます。
但し、そのことは市橋さんの心の整理とは別問題ですので、彼自身に控訴の意志があれば、それは実行するべきだと思います。そこで、二週間の控訴期間の件ですが、これは二週間の間に控訴意志を表明すればいいだけのことであって、弁護士による上告手続きそのものはそのあとで大丈夫です。つまり、とりあえずこの二週間以内に控訴手続き(弁護士に頼らずとも、市橋さんが拘置所刑務官に一筆「控訴する」と書くだけでも大丈夫です)をしておけば、判決確定は停止され、未決状態が続きます。その間改めて弁護士を選定し、正式な上訴手続きを行います。もちろん、一度控訴し、その後考え直して取り下げることもできます。言い方は悪いのですが、ある種の時間稼ぎとしてそうしたやり方をとる場合はあります。 二週間はあっという間に過ぎますので、現状で彼が迷っているようであれば、お手数ですが上記の方法を改めて説明して頂き、一旦控訴して改めて弁護士選任を行い、相談しながら控訴方針について吟味するというのはいかがかと思います。
本間 拝
※追伸
本件については時間の問題がありますので、もしご質問等ございましたら直接私の携帯(〇〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇)に御連絡頂いても結構です。ご検討下さいませ。

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昨日の面会の報告についてはその他の支援者からもたくさんお便りが届いていますが、以下はその中の一部です。
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本山直樹先生。先ほどブログを読ませていただきました。昨日からの市橋さんが心配で心配でたまりませんでした。この世の中は不条理な事がたくさん有りますね。神さまは無意味な事をなさらないと思っていても、凡人の私は悲しくて仕方ありません。今日の市橋さんのご様子は、ご自身の人生全てを差し出すしかないという、心の中の表れのように私は思えました。
この先の事はどうしたら良いのか難しい所なのでしょうが、先生、下記の事だけは市橋さんにお願いして頂きたく思います。市橋さんは「もう十分なので自分を放念してください。」と言われてましたが、先生も同じお気持ちだと思いますが、私も迷惑だなんて一度も思った事はなく、これからも支援していきたい気持ちに嘘偽りなどありません。いつだって市橋さんの事を考え想い、微力ながらお役に立ちたいと思っている私や支援者の方々がおられる事を忘れて頂きたくありません。市橋さんを独りぼっちにさせません!どうか、その事をお伝え頂きたく思います。
私も市橋さんに今日手紙を書きました。今後の事が本当に心配なので、もし受刑生活に入られるなら本山先生がこれまで通り面会出来るよう申請して欲しいと言うお願いの内容の手紙です。 私達支援者は先生の面会だけが市橋さんのご様子を知る唯一の手だてなので。
先生、どのような形になっても私は頑張って支援していきたいです。非力ながら、先生のお手伝いもさせて頂きます。私の娘も理解してくれていますので大丈夫です。
次回の面会では本気で支援している旨、どうか市橋さんにお伝え下さい。宜しくお願い致します。

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先生夜分に失礼いたします。昨日の判決にやっぱり圧力がかかって無期のままなんだと痛感いたしました。なぜ市橋さんの意見に耳を傾けてくれないのか?一日考えていました。[本山:日英関係のために外務省から法務省に厳罰を期待する無言の圧力があったかどうかはわかりませんが、少なくとも現場の裁判官の判断がそういうことに影響されたとは思いたくありません。ただ、検察側がイギリスから取り寄せて提出した被害者遺族(リンセイさんのご両親とリンゼイさんのお姉さんたち)の2つの意見書は、裁判官の感情に訴え、判決に一定の影響をしたのではと思います。] 先生の11日のブログを今日12日に拝見しました。他の支援の方同様私もこれからの支援の気持ちには変わりがないです。
市橋さんのご両親様、一度でいいので今の市橋さんに会ってほしいと切に願っております。今生の別れにはなってほしくないので。
そして市橋さんにはもう一度違った角度からアクションを起こせる弁護団を作っていただきたいです。支援なら私にできる範囲で続行させてもらいたいです。先生お忙しい中、市橋さんの面会、ご報告ありがとうございます。

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本山先生へ 市橋君との面会に行っていただき、ありがとうございました。市橋君の様子から「結果には納得していない。でも現実を考えるとこのまま無期懲役に服するしかない。」と自分に言い聞かせてる感じですね。いくら叫んでも社会の大きな力の前で無力な自分を知り、自分もまさに「力」でリンゼイさんの生きたい思いを絶った責任をさらに感じたのですね。もう塀の外の人達とも縁を切り、塀の中の人間として静かに生きていく決心に傾きかけてるように感じました。
これまでの先生のブログによると、市橋君は1審も2審も裁判直後が一番心身共に滅入ってたようなので、このまま最高裁で、また被告席に立つ気力が無い様にも思われます。
偶然か、意図的かイギリスの首相が10日、11日に初来日し、市橋君の裁判と時を同じくしました。嫌な予感がしました。友好的外交が求められる一方で、今回の裁判は真に司法の分立がなされたでしょうか。
裁判官が判決理由に持ち出した印税ウンヌンのことは、私は個人的にどうしても納得いかず、新聞社にもメールしました。「何を言っとるか!」「バカか!」と思われて、多分取り上げられることは無いでしょうけど、一般人として書かずにはいられませんでした。拘置期間、使う文房具まで細かな指定がある一方で、手記を出す自由を与えておき、裁判では無期懲役の判決理由に手記を持ち出すのは、大きな落とし穴を掘って待ち構えてるようなものです。謝ってもダメだし、話したことはウソだと言われるし、まるで逮捕の時から「生きて出すな」と決められているようです。[本山:公判前整理手続きの期間に手記の執筆が公認されていることかどうか、私にはわかりません。多分、出版社が手記出版の企画を弁護団に持ち込み、弁護団が市橋君に話をし、経済的能力がない状態の市橋君が被害者遺族に弁償金を払える唯一の方法ということで執筆に合意したのではないかと想像します。そのことを、市橋君が自分の刑を軽くすることを画策したとし、悔恨(反省)をしていない証拠と断ずるのは、悪意に満ちた言いがかりに過ぎない私は思っています。
] 重大な犯罪を犯したとはいえ市橋君も、「反省していない」と決められるのはとても無念だと思い、その悔しさを思うと、私はつい国家権力や、悪意無きマスコミの影響力に対して、憤りや恐ろしさを感じます。私個人的には上告を希望しますが、市橋君に「共にもうひと頑張りしましょうよ。」と手を引く材料もないのが現状で、やるせないです。でもどうしても「適正な裁判ではない」と思います。
人にわからないように上手に殺人をして、普通に生活している「真の悪人」は、水面下で増えているのでしょう。恐ろしいです。私も市橋君に直接お会いしたいけど、希望されないでしょうし、先生、今後も市橋君をよろしくお願いします。彼に「放っておいてください」と言われても、私は支援者としての立場を続けたいと思います。

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今日も初夏のような陽気でしたが、私は江戸川堤防を8Km 走ってから、リハビリセンターに入院している元同僚教授/友人をお見舞いに行きました。長年の腎臓透析と3回目の脳梗塞で寝たきりになってほぼ3年経ちましたが、だんだん体力がなくなり会話も難しくなってきました。私は今年も千葉大学園芸学部のある講義科目の一部を非常勤講師として担当しますので、つい昨日今年度のシラバスが送ってきました。その中には友人も顔見知りの教員全員の顔写真が載っていますので、リハビリセンターに持参して、友人に見せながらこの教授を覚えているか、この准教授を覚えているかと話しかけ、最近の大学の様子や、市橋君の支援活動をしていることも含めて私自身のことなど1時間近く一方的に話をしました。私の言葉が聞こえているのか聞こえていないのか、残念ながら一言も返事はありませんでした。それでも私が去った後で到着した奥様からの電話では、私がお見舞いに行って話しかけたのが刺激になったのか、友人の顔色や様子がいつもより元気な感じがしたとのことでした。