2012年4月20日金曜日

昨日のブログで報告した市橋君との面会の様子について、支援者からお便りが届いています。市橋君が上告をしないと言ったことで、多くの支援者が胸を痛めておられます。
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本山先生のブログを今か今かと待ちわびていました。市橋君には上告する意思がないのですね・・・。ショックですが彼らしいなとは思います。ブログにも書かれているように、野垂れ死にしようとした事や絶食のエピソードを知っているので、一度決めた事を曲げない性格のようですので本山先生が説得するのは難しいのではと感じます。でも、正直このままで終わらせたくはありません・・・。今日のブログで書かれていましたが、誰とも話をする事が無い、外の世界を見る事が出来ないというのは本当に異常な世界なのですね。月日や曜日の感覚を無くしてしまうのももちろんですが、時計も無いので時間の感覚も忘れてしまったでしょう。当然季節の花々も見る事が出来ない・・・。「普通」の生活を送っている身にはとても想像すら出来ません。本山先生、市橋君の説得よろしくお願いします。このままでは・・・。
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本山先生へ 市橋君と面会していただき、ありがとうございました。この一週間で、はっきりと気持ちが固まってる感じですね。反支援者からの手紙や、被害者の立場を語った暗に上告を非難する内容の手紙とかは、彼のもとに届かないようになっているのですよね?
彼のご両親が、医師としての仕事も辞め、ひっそりと暮らし、「息子に会わない」と決めたら会わない生活に入られたように、市橋君も決めたらとことんそうなさるということでしょうか。彼のような几帳面で知的な人は、「日にちがわからなくならないようにしよう」と思えば、毎日書き留めるなりして、その日課を続けるでしょう。でも、彼の中ではもう日にちや曜日を知る必要もなくなり、毎日刑務官の声かけに従って過ごすだけ。2度にわたって 殺意がなかったのに、あったと決められた。心から悔いてるのに、悔いていないと決められた。ことは、彼にとって、「人間社会への絶望」で、社会に戻る願望も生まれてこなくなったのですね。
もちろんこれは冤罪事件ではないけれど、犯人ではないのに自白してしまったりするケースは、こういう精神状態なのだと認識しました。初めはわめいて「違う!」と叫んでも、「いや、お前だろう」と言われ続けたら、だんだんあきらめ、立ち向かう気力が無くなり、その路線に入ってしまう・・・多くのケース。他人は「やってないならどうして自白するんだろう」と不思議に思いますが、当事者はそうなってしまうのですね。市橋君の「上告しない」の決意、これは鬱状態ではなく、彼の正常な判断と考えられるでしょうか。ついついあきらめの悪い私は、「正常な精神状態ではない場合は上告申請期限を延ばしてもらえないのかしら」とか「どうせなら来週、躁状態になって上告を決意してくれないかしら」とか考えてしまいましたが、だめですね。
それでも私は「祈り」だけでも、支援者として続けます。

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本山直樹先生。昨日は面会に行って私たち支援者の想いを伝えて頂き本当に有難うございました。ブログを拝見させていただき「やっぱり・・・。」という想いでした。最近の市橋さんのご様子を観ているとそんな気がしていました。「もう自分のことは放念してください・・・」きっと何も言わず受刑生活に入ってしまわれるのでしょうね。市橋さんのお気持ちを理解し尊重したい、、でも全く独りぼっちで大丈夫なのかな?寂しくないのかな?気分を癒してくださるお身内もおられず、面会や手紙、差し入れなどもない状態が続くのにいいのかな・・・。本当に本当に心配です。
先生、私達は見守っていきたいだけなんです。迷惑だなんて一度たりとも思ったこともありません。市橋さんには元気で頑張って欲しい、そういう想いで支えて行きたいだけなんですが。負担に思われていたのでしょうか。
今後は遠くから日々祈っていく事しか出来ないのでしょうか・・・。
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今晩は。昨日はお世話になりました。ブログで面会時の様子をお知らせ頂き、ありがとうございました。あの後、東京拘置所がよく見える道を通って差し入れに行きました。まず15:30までに、写真と現金を差し入れました。それから売店と外の差入店で、お花や食料品の差し入れをしました。お花は、種類と色を選んでお願いしました。又、果物も(缶詰でなく)入れられると知りましたので、差し入れました。
市橋達也さんが卒論の研究されていたA棟の前に、濃い緑の葉に大きな白い花が咲いている樹木の写真も差し入れました。(本山:過日近くに出かけた帰りにご主人と一緒に千葉大学園芸学部に立ち寄られたとのことです。)もしかしたらその樹木が、昨日の面会で仰っていたハクモクレンかコブシかと思いましたが、本日、〇〇川沿いを散歩した時にハクモクレンやコブシを見ましたが、少し違うように感じました。拘置所の中では季節を感じる事は出来ませんが、刑の確定後の受刑生活の方が、今よりは季節を感じられると思います。以前、刑務所の施設見学をした際、塀の中ですが、居室から工場に向かう時は、外に面して樹木やお花が植えられていました。今よりは、天候からも体で季節を感じられると思います。又、小さな庭園もあって受刑者が手入れをされてると仰ってましたので、自然に触れられる機会があればいいなと思います。
昨日の面会時の様子を伺い、本日も複雑な心境で過ごしました。今までの市橋達也さんの性格や行動を考えますと、もう受刑生活への覚悟を決め、決意は固いようですね。逮捕後の長い拘置所の生活で弁護団と話し合い、時に有期刑を強く望んだり、様々な思いや葛藤の中で今に至っています。控訴審の判決から短い期間で出した答えではなく、時間を掛けて積み重ねた上での決断だと思います。なので、もうそっとしてあげた方がいいのかも知れないと思いました。しかし、日にちの感覚もなくなってしまったようで、彼の几帳面な性格や、今月は控訴審の判決もありましたので4月という事は分かりそうですが…変化のない毎日で、誰でもそうなってしまうのでしょうね。その中で思考能力も薄れてしまいますので、やはり本山先生の助言の元で、残りの数日間に考え直して欲しいとも思います。又、来週も面会よろしくお願い致します。
今、本山先生からメールが届きましたので、これから拝見致します。

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昨日は東京拘置所に出かける前に江戸川堤防の辺りを約3Km しか走る時間がとれませんでした。今日は東京農業大学の周りを約4Km ジョギングをして、シャワーを浴びて研究室に戻ったら、以前論文別刷りのスキャンをしてデータ入力するアルバイトをしてくれて、この3月で大学院修士課程を修了した元学生が訪ねてきました。確か就職が内定しそうだと言っていたのですが、3月28日になってやっぱり駄目だということになったとのことでした。今どうしているのか訊いたら、教授の配慮で今年いっぱいは研究室の補佐(助手)みたいな形で採用してもらえたとのこと。なかなか好人物ですので、教授も配慮をしてくれたのでしょう。改めて就職活動をしているので、場合によっては私のアドバイスもほしいので寄りましたと言っていました。私は東京農業大学の研究室には毎日くるわけではないけど、今年も研究費が確保できて少なくともあと一年は現役として研究をするので、いつでも立ち寄るようにと伝えました。こういう若者を見ると、応援してやりたい気持ちになります。これからは、時々は研究室で一緒にお茶を飲めそうで楽しみです。