2012年5月23日水曜日

上越新幹線Maxときで朝10:38に新潟駅に着き、すぐレンタカーを借りて約40Km 離れた胎内市に向かいました。胎内市役所に11時40分に着いたので、すぐ松くい虫防除の担当者を訪ねて挨拶をし、それから有人ヘリコプターと無人ヘリコプターで色分けされている薬剤散布予定松林の地図を見ながら、今日は先ずは胎内川の上方(北側)を視察することにしました。

胎内大橋を渡ってすぐの荒井浜地内とその先の桃崎浜地内の保安林を回り、それから名門ゴルフ場と言われている日本海CCのグリーンキーパーを訪ねました。先日新潟市で行われた研修会に出席して私の講演を聞いた人でしたので、松枯れの状況を親切に説明してくれました。。2007年(平成19年)までは海岸保安林は有人ヘリコプターでスミパインMCが散布されていたのが、2008年(平成20年)からは中止になってからゴルフ場の方もだんだん松枯れ被害が酷くなり、昨年2012年(平成23年)はとうとうゴルフ場の松650本が枯れてしまったとのこと。近くの塩釜神社の松も多数枯れてしまい、地元住民からの神社の松を守ってほしいとの強い要望で、今年はゴルフ場内だけでなく神社の松にも薬剤散布をしてあげる予定とのことでした。神社に行ってみたら、確かに大きな松が何本も枯れて大変な状況でした。
それから、はまなすの丘と呼ばれる公園の近くのネギ畑、タバコ畑、大規模養鶏場、大規模養豚場などを視察しました。松林に守られて、その裏側(陸側)は延々と続く砂地でしたが、キャベツ、タバコ、チューリップなど、いろいろな作物の畑がありました。
飛散(気中濃度と落下量)を調査する地点を4ケ所、樹冠部上空で揮発濃度をモニタリングする地点を3ケ所選定しました。

同行した樹木医は林学出身だけあって詳しくて、今の時期に松の枝によく見られる当年枝、当年枝の下の方を取り囲むように付いている黄色の雄花、当年枝の先端に複数着いている紫色の雌花、雄花の花粉が雌花についてできる松の実(松ぼっくり)などについて説明してくれました。
松の木の根元を取り囲んだり、這い上がっている蔦(つた)ウルシはうっかり引っ張って汁が皮膚につくとかぶれることや、林床にたくさん自生していてやはり触るとかぶれる山ウルシの見分け方についても説明してくれました。

夜は胎内市内のホテルに一泊し、近くの居酒屋で軽くビールを呑んで、今日の総括や明日の予定などを話し合いながら夕食を食べました。