2012年5月25日金曜日

長年かかって植林・育成してきた新潟県胎内市の海岸の保安松林は、昨日のブログでも書きましたように、ヘリコプターによる薬剤(スミパインMC)散布を中止してから急激に松くい虫の被害でボロボロになってしまったようです。そのことに気がついて、今年からヘリコプターによる薬剤散布が再開されることになりました。枯れた松の伐倒駆除作業をしていた業者に話しかけたら、近くのある松林では両腕でも抱えきれないほどの幹回りの巨大な松が枯れたので伐倒したら、80才過ぎのおじいさんが、自分が子供の頃から遊んでいた幼馴染(おさななじみ)の友だちのような松(樹齢数百年?)だと言って悲しがっていたとのことでした。

胎内市の海岸の保安林に沿って走る国道113号の内側には日本海CCと中条GCという2つのゴルフ場があり、両方ともゴルフ場の周囲やコースとコースの間などにりっぱな松が多数植栽されています。私はゴルフはやらないのでよくはわかりませんが、見事に管理された芝と松の組み合わせはプレーをする上でも大事なことのようです。
両方のゴルフ場ともすぐ近くにタバコの畑があって、タバコ耕作者はJT(日本たばこ産業株式会社)と契約栽培をしているらしく、どんなに微量でもタバコの葉から薬剤(スミパインMCの有効成分のフェニトロチオン)が検出されたら買い取りを拒否される恐れがあるために、非常に神経質になっています。

今年は、海岸の保安林だけでなくゴルフ場の松林に対してもヘリコプターによる薬剤散布が行われる予定です。幸いこの辺りでは薬剤飛散による健康影響を過剰に不安視する周辺住民はいない(むしろ散布をして松林を守ることを要望している)ようですが、タバコ畑に薬剤が飛散するかどうかは地元の住民にとって大きな関心がありますので、再来週(6月3日~9日)に実施予定の私たちの現地調査の目的の一つにそのことも加えることにしました。