2012年9月8日土曜日

信濃毎日新聞社の記者は約束通り午前10時半過ぎに研究室に来られ、午後1時半まで3時間取材をしていきました。長野県坂城町は隣りの上田市で子供が喉の痛みを訴えた事件以来ヘリコプターによる薬剤散布を一時中止していましたが、やはりそれ以外の方法では松くい虫の被害を防げないということで散布を再開することにしたようです。一方、松本市四賀(しが)地区では薬剤散布をどうするか検討中で、過去9年間の全国各地の現場での調査結果から散布された薬剤の問題になるような飛散は起こっていないし、周辺住民の健康に影響を及ぼすこともないという私の意見を取材に来られたというわけです。明日は、散布反対の立場の黒田洋一郎先生のところに取材に行く予定とのことでした。

東京農業大学総合研究所研究会は1982年に発足しましたので30年になりますが、今日は初めて部会長会というのが「食と農の博物館」で開かれました。私は前任者の山本 出名誉教授の後を継いで今年から農薬部会長になりましたので出席しました。現在は22部会(農薬部会の他に、環境緑化部会、醸造食品部会、芝草部会、地域再生研究部会、ビオトープ研究部会、きのこ研究部会、など)がありますが、各々の部会の活動報告や部会間の交流の可能性などについて意見交換しました。

会場の「食と農の博物館」 http://www.nodai.ac.jp/syokutonou/info/info.html は、東京農業大学の世田谷キャンパスと馬事公苑の間にありますが、常設の展示とその時々の特別企画の展示があって、なかなか見ごたえがあります。
日本には酒造会社が約1,500社あるそうですが、その中の約65%は東京農業大学の卒業生がオーナー(蔵元)とのことですので、たいしたものです。博物館の2階展示場には、卒業生が蔵元の銘酒の瓶が陳列してあって、デザイン的にも洒落(しゃれ)た感じで素敵です。