2012年10月9日火曜日

朝9時半頃モーテルを出発し、途中少し道を間違えて遠回りをして時間をロスしましたが、ワシントンDCのEPA の入っているビルディングのすぐ側のビルに着いたのは午後3時頃でした。Dr. P.V. Shah の携帯に電話をしたらすぐ降りてきて、無料で駐車できる場所を探してくれました。EPA の受付では空港のゲート並みに厳しいセキューリティチェックがありましたが、すぐ彼のオフィスのある7階に行って、5時過ぎまで農薬登録制度について情報交換をしました。もう一人、ノースカロライナ州立大学でポストドクをしていた旧知の友人も加わって、彼が担当している分野について説明してくれました。これで、アメリカでは農薬の副成分(Inert)がどうやって管理されているかが、よくわかりました。
化学物質過敏症についてもアメリカでの最近の様子と彼の意見を訊いてみましたが、1990年代には話題になったが、今はもう決着がついて誰も相手にしていないようだとのことでした。二重盲検の結果が公表されたので、化学物質への暴露ではなく、化学物質に対する過度の恐怖観念による精神的ストレスで起こる体調悪化ということで決着がついたようです。
ちなみに、EPA の農薬登録部門では近く組織の再編が予定されているらしく、現在Dr. P.V. Shah は12人の部下を統括するBranch Head の立場ですが、再編後は18人の部下を統括する立場になるそうです。インド出身ですが、長年の勤務を通して、彼のおおらかな性格と、公平な性格と、仕事をきちっとこなす性格がマネージャーとして高く評価されたのでしょう。

明日は新しくできたというマーチン・ルーサー・キング牧師のメモリアルなどを見学してからノースカロライナに帰る予定だと行ったら、明日の午前中は自分は会議が2つ予定されていて案内できないので今から行こうと言われて、行ってみました。キング牧師の巨大な像の他に、大きな壁が建っていて、そこに彼が言った有名な言葉がたくさん彫ってありました。
もうひとつ、以前来た時にはなかったものとして、フランクリン・ルーズベルト大統領のメモリアルもできていました。こちらは、社会の弱者を救おうとした元大統領に相応しく、巨大さよりも、貧乏な人々の像や、彼を支えた奥さんの像が配置されていました。日本で言えば修学旅行の中学生くらいの生徒達がおそろいのユニフォームを着て見学に来ていましたが、展示の中身を鑑賞して何かを学ぼうというよりも、はしゃぎまわっている印象を受けたのは日本と同じだなと思いました。

Dr. P.V. Shah は毎日車で片道1時間20分~1時間30分かかる距離から通勤しているそうですが、途中でインド料理のレストランに寄って夕食を食べてから帰宅し、彼の家に泊めてもらいました。昨年もいましたが、メイドの役割をしている中年のインド人の女性とその息子(15才)がいました。長身の息子はブラジリアン柔術(総合格闘技)の道場に通っているとのことでした。