2013年11月9日土曜日

11月2日の千葉大学園芸学部における松虫会総会・研究集会における講演は無事終わりましたが、今度は11月20日に予定されている東京農業大学における総合研究所生物的防除部会例会における講演の準備に追われています。80%くらいはできましたので、あと3~4日あれば準備は一応終わる筈です。

今日は東京神田にある学士会館で開かれた名古屋大学農学部関東支部総会に出席しました。関東支部長の説明では関東在住の農学部卒業生は1,200名くらいいるそうですが、出席者は20~30名でした。現在の生命農学研究科長・農学部長の前島正義先生による大学の現状報告に続いて、名古屋大学農学部卒業生で今年筑波の農研機構食料総合研究所長を定年退職して東洋大学食環境科学部長になられた林 清先生の「食を支える科学技術-頭で食べて、より健康に-」と題した特別講演がありました。話術の巧みさに加えて、講演の内容も大変興味深く、勉強になりました。過大評価されているもののリストの中に、「有機農業/無農薬栽培」という項目があったので、質疑応答の時間に、「有機栽培農産物と農薬と化学肥料を使った慣行栽培農産物の間に栄養成分や味・風味などの違いがありますか」という質問をしてみました。分析をすれば当然全く差はないが、有機栽培農産物を価値があると信じて食べる人には、心理的な効果があっても不思議はないという趣旨の回答をされました。懇親会には、名古屋大学の付属農場で栽培したお米と桜から採った酵母から作った清酒「なごみ桜」を皆で試飲しましたが、口当たりのいい果実酒のようなお酒でした。

その後すぐ地下鉄・JRで浜松町駅に行き、カラバッシュというアフリカンレストランに行きました。東京農工大学助教授や農水省の研究官を歴任して、長年アフリカの支援活動をしてこられ、8月18日に75才で永眠された八木繁実先生のお別れの会が開かれ、故人を偲んで大勢の仲間が集っていました。奥様による八木先生の元気な時の活動や肝臓がんがわかってからの過ごした日々のお話があり、各人でアフリカ料理を注文して食べたり、アフリカの音楽の生演奏に合わせて踊ったり、八木先生の人柄に相応しいお別れの会でした。私は彼が東京農工大学助教授時代によく研究室を訪ねて交流がありました。