2014年1月9日木曜日

今日の朝日新聞の朝刊には、社会面のトップ記事としてアクリフーズ社の工場で製造された冷凍食品にマラチオンが混入された事件について、今までに明らかになった情報を総括する記事が掲載されていました。電話取材で感じた慎重な姿勢が反映された、よくできた記事だと思いました。

一つ気になったのは、更生労働省の発表では、自主回収対象食品を食べて嘔吐や下痢などの被害の訴えが全国で1,047人にのぼったということです。その中、残っていた食品の一部を検査した93件については農薬が検出されなかったということです。訴えのほとんどは、いわゆるMass Psychogenic Illness (大量発症精神的体調不良)またはMass Hysteria (伝染性ヒステリー)と呼ばれる症状の可能性が大きいと思われます。つまり、誰かが農薬混入食品を食べて中毒したと報道されたことによって、自分も体調が悪くなったと思って訴えた人が多数存在したということでしょう。安全管理システムの厳しい工場内で、1,047人分のコロッケやピザにマラチオンを吹きかけることは考えられません。2008年に島根県出雲市で松くい虫防除でヘリコプターで殺虫剤散布が行われた時に、一部の子供たちから目がかゆいという訴えが出され、分析ではそういう症状を起こすような濃度の薬剤は検出されなかったにもかかわらず、調査をしたら1,000人を超す子供たちが自分もそうだと手を挙げたのと似ています。

昨年10月に雲南農業大学を訪問した時は、意見交換をするセミナーの他に、教員と学生で私たちの歓迎晩餐会も開いてくれました。大学内のゲストハウスに宿泊しましたが、りっぱな部屋で洗面所にはウォシュレット付きのトイレまでありました。門の横のブーゲンビリアの赤が鮮やかでした。付属農場も広大で、養鶏部門やお茶部門や作物別に研究や実習ができるようになっていました。私にとって興味深かったのは、研究棟の壁に掲示してあったポスターで、松枯れの原因のマツノザイセンチュウを松の丸太から迅速に抽出・検出できる装置が開発されて特許も下りたという情報でした。

少しでも運動しようと思って、江戸川堤防を8Km 歩いてきました。1月26日(日)の館山若潮マラソン大会事務局から参加通知のハガキが届きました。フル男子70才以上の部に申し込んでありますが、ほとんど走り込みができていないので、今年も走るのは無理かもしれません。