2014年3月4日火曜日

東京農業大学総合研究所研究会農薬部会セミナーが開催され、2つの講演がありました。東京大学生命化学研究科教授の浅見忠男先生は「研究の源流へ~新しい植物ホルモンを求めて~」と題して、理化学研究所時代から一貫して取り組まれている植物ホルモンとその阻害剤に関する研究成果を紹介されました。本来は15回分くらいの講義内容を1時間半に濃縮して話されたので理解をしながらついていくのは大変でしたが、植物ホルモンの不思議な働きとそれを人為的にコントロールすることで将来いろいろな可能性が開けてくる分野だということだけはよくわかりました。
もう1つの講演は環境省の農薬環境管理室長の更田(ふけた)真一郎氏の「農薬の大気経由による影響評価に関する検討状況について」で、農薬の大気経由ばく露評価に関する多くの取り組みについて解説されました。特に気中濃度評価値の設定は、水田だけでなく松くい虫防除のヘリコプターによる薬剤散布にも直接関わりますので、大変有用な情報が提供されていました。