2014年8月27日水曜日

南青山会館で(独)農研機構畜産草地研究所主催の海外養蜂事情研究会が開催され、私も聴講してきました。ミツバチの大量死問題とネオニコチノイド系殺虫剤との関係はメディアが取り上げたこともあって関心が高く、主催者の予想を超える参加希望者があったので、会場を2倍のスペースの大会議場に変更して実施されました。
米国農務省農業研究局ミツバチラボ(USDA ARS Bee Research Lab)のDr. Jeff Pettis の「米国の養蜂の現状」という講演と、(独)農研機構畜産草地研究所の木村 澄主任研究員の「日本の養蜂の現状」という講演がありました。お二人とも、科学的な調査・研究に基づいて、養蜂の現状とCCD(蜂群崩壊症候群)について、客観的なお話をされました。

先日の市民キャビネット主催のフォーラムで私のカウンターパートとして講演をされた水野玲子氏は、「CCDの原因としていくつかの候補が提案されたが、現在はネオニコチノイド系殺虫剤が原因であると決着がついている」と断定的な発言をされましたが、よくそんな事実に反することを臆面もなく言えるものだと驚きました。今日の日米の専門家お二人の講演でも、そんな事実はないと明確に否定していました。
ジャーナリストというのは、自分の主張を通すためには、事実でないことを知っていながら、平気で嘘を言えるということが信じられない思いです。それではまるで当選目当てに無責任なことを言ってはばからない、程度の低い政治家と同じ類(たぐい)です。
反農薬活動家の人たちもそうですが、善意に解釈すれば、平気で嘘を言うのではなく、自分たちの主張を通すために事実でないことを都合よく事実と本当に信じ込んでしまうという共通の習癖があるのでしょうか