2014年9月6日土曜日

マツ苗の発病試験をするのに砂が足りないことと、マツノザイセンチュウがたくさん寄生している当年枯れのマツの幹か枝がほしかったので、一人で車を運転して平砂浦に行ってきました。今日は往復約5時間の運転でした。作業が終わった時にはTシャツが汗ビッショリでしたので、持参した着替え用のTシャツと着替えました。熱中症になりかかったのか少し気分も悪くなって手先も震えがきましたので、日陰で休んでコンビニで買った冷たいドリンク(500mℓ)を4本飲んで水分補給をしました。もう高齢者なので炎天下で作業をする時は注意をしないと危ないなと自覚しました。
前回(9月1日)に来た時もそうでしたが、こんな風の強い砂しかない、植物が生育するには厳しい環境に適応して自生している植物にはよくもまあ生きられるものだと感心してしまいます。よく見ると受粉のためでしょうか、それなりに可愛らしい花を咲かせて昆虫を呼び寄せているものもありますし、ヒトデのように5方向に茎を匍匐(ほふく)しながら伸ばしている植物にはたくましさを感じます。

砂を試験に使うプランターに必要な量だけ入れてから、生きている松が少しだけ残っている地区に移動しました。今年羽化脱出したマツノマダラカミキリ成虫に当年枝を後食された時にマツノザイセンチュウが侵入し、枯死過程にある松の木はすぐ見分けが着きますので、その中の比較的細い木(直径10~15cm)を1本だけ選んで直径3cmぐらいの枝を採取してきました。線虫が確認できれば、ドリルで穿孔して材片を作り、マツ苗を植えた鉢の砂の上に敷き、マツノザイセンチュウが砂の中の水を伝って根に侵入・感染・発病させるかどうか試験をする計画です。
もし予想通りの結果になれば、松くい虫による枯死木を伐倒後、現地でチップ化してそのまま砂浜や植樹区画に敷きつめるのは発生源を残すことになるので危険だということになります。

帰途、館山市内の道路沿いにサルスベリの赤い花が満開の木がありました。山間(やまあい)の小さな墓地の前で、相応しい景色だと思いました。最近の稲の収穫は機械化されてコンバイがほとんどで、籾だけ収穫して藁(わら)は田んぼに置いてきますが、時々昔風に手刈りした稲束をほだがけ(稲架掛け)(おだがけ)して天日乾燥している景色に出会います。私が学生時代だった約50年前はほとんどがこうだったのですが、今では珍しいのでつい懐かしくなります。誰かが、お米作りの大切さを実感したり、里山復活の一環としてやっているのかもしれません。

千葉大学の卒業生で空手の弟子だったU君が長野県でやっているリンゴ園 Farm Grand Gift に注文しておいたリンゴの”つがる”が届きましたので、妻と1つを半分ずつ食べて、スーパーの地下で買ってきた”つがる”と食べ比べてみました。今までスーパーの”つがる”も美味しいと思ってきましたが、リンゴ園から直送の”つがる”はもっと美味しいという意見で一致しました。違いは多分、流通に時間のかかるスーパーのリンゴは少し早目に収穫するのに対して、リンゴ園直送のリンゴは木で完熟したのを収穫してすぐ送ってくれたからかもしれません。東京に在住の姉には同じU君が作っているモモを送ってもらいましたが、姉からやはり大変美味しいという電話がありました。
U君にはリンゴもモモも美味しかったと伝えてあげようと思います。