2014年10月20日月曜日

マージーさんが今日から目の見えない女性を海岸に連れて行く(ボランティア活動)のに、私に貸してくれていたポータブルのカーナビを持って行ってしまったので、AMTRAK鉄道のキャリー駅に迷わずに行けるかちょっと心配でした。一応念のため事前に1回は行ってみたのですが、私は方向音痴ですぐ道に迷いますので。目覚まし時計をいつもより早く5時半に設定して、支度をして、車の通勤ラッシュに遭わないように7時にモーテルを出たら、迷わずに駅には7時20分頃着きました。フロリダ州のマイアミからニューヨークまで走るSilver Star 92号のキャリー駅出発予定時間は8時15分なので、車を駅の駐車場に置いてからその辺をウロウロして駅の内外や人々の動きを観察する時間が十分ありました。
こちらの鉄道は線路と道路や畑や森や宅地との間に柵も何もありません。乗る時も列車に乗っている男性と女性の係員2人が降りてきて、一つのドアだけから乗り降りさせます。ネットで予約・購入したeTicketを自分で印刷して持っていき、係員に見せるだけです。座席表を持っていて、何番の座席に座るようにと割り当ててくれます。降りる時には何のチェックもありません。

車内の座席は左右2列ずつですので、新幹線のグリーン車なみに広くゆったりしています。飲料水は紙コップと一緒に自由に飲めますが、食堂車もあってランチやディナーの予約を取りに係員が回ってきます。もちろんトイレもついていますが、日本の新幹線より広々としています。私の切符は62才以上のシニアシティズン(高齢者)に該当するので、割引価格で片道45ドル5セントでした。通常価格はその倍ぐらいの筈です。
乗客は白人、黒人、家族連れ、など様々で、必ずしも貧乏人だけが列車に乗るわけではなさそうでした。ノースカロライナのキャリー駅からワシントンDCのユニオン駅まで、途中停車するのは9駅だけですが、途中踏切がたくさんありますのでしょっちゅう警笛を鳴らしながら徐行したりしますので、約7時間かかりました。その間、私はのんびり車窓の景色を楽しみました。沿線には森があったり、畑(ダイズ、ワタ、タバコ、トウモロコシなど)があったり、たまに工場や住宅地も見えました。ワタ畑は真っ白に綿が実っていてきれいでした。自分で車を運転していっても5時間くらいかかりますので、途中の休憩時間を入れれば大差がなくなりますし、ガソリン代や運転の疲れや交通事故の可能性を考えれば、列車の選択は正解だったと思います。

ワシントンDCのユニオン駅に着いたら、旅行者案内の看板のあるデスクに行って、モーテルの名前と住所を見せたら、メトロ(地下鉄)の路線地図を渡してくれて、メトロのレッドラインに乗って2つ目のGallery Place駅でグリーンラインに乗り換え、6駅目のNaylor駅で降りると一番近い筈だと教えてくれました。その後、念のためにモーテルに電話をかけてくれて、受話器を私に渡してくれたのでどこの駅が一番近いか訊いたら、もうひとつ先のSuitland駅で降りるように指示してくれました。ユニオン駅の案内係は旅行者に親身になってくれて大変親切なので、助かりました。言われた通りメトロを乗り換えてSuitlannd駅に着いたまではよかったのですが、バスの乗り場がたくさんあって、どのバスに乗ればよいのか全くわかりません。近くにいた黒人の女性に訊いたら、親切に22番のバスに乗ればモーテルの近くを通る筈だと教えてくれました。乗る時に運転手にRed Roof Innに行くかと訊いたら、行かないけど近くは通るというので、そこにきたら知らせてほしいと頼んで乗りました。バス代はどこまで行っても1ドル75セントで、私のようなシニアシティズン(高齢者)には割引があってわずか85セントです。タクシーだったら多分50ドルくらいはする距離です。一番前の席に座って、降りる時が来たら声をかけてくれる筈の運転手の声を聞き逃さないようにしていましたが、いつまでたっても声はありませんでした。黒人街の住宅地をグルグル回って、途中で運転手に声をかけ忘れて行き過ぎたのでここで降りて反対方向に行く同じ番号のバスに乗れと言われました。言われた通りにしましたが、全くどこにいるのかもわからず、同じ番号のバスを待っている間は本当にホテルに行けるのかちょっと不安になりました。それでも言われた通りのバスに乗り、Red Roof Innに行くかと訊いたら行かないというので、モーテルのあるOxon Hill Roadに行くかと訊いたら行くというので、そこで降ろしてくれと頼みました。途中であと2つ目のバス停だと言われてそこで降りました。辺りを見回しましたがモーテルらしきものはどこにも見当たりませんでした。近くにいた黒人の男性にOxon Hill Roadはどこか、そこにあるRed Roof Innはどこかと訊いたら、向こうに見える白い建物の近くだと言うので、そちらの方を目指して歩いていき、やっとたどり着きました。

ユニオン駅の近くや日本大使館の近くのホテルをネットで調べたら、どれも一泊200ドル以上や300ドル以上のものばかりで、観光に来たのではないのにあまりにも高いのでもっと安いところはないかと探したら、一泊70ドルで、「Nice Hotel for Everyone」と宣伝していたのにつられて予約したのがRed Roof Inn-Washington DCだったというわけです。部屋は日本のビジネスホテルに比べたら問題にならないほど申し分なく、安い理由はワシンDCの境界より外にあって遠いということと、黒人街の中にあるということと、食事も冷蔵庫もなく、不必要な備品は省いて節約しているからかなと想像しました。モーテルに着いたのは少し暗くなりかけた頃でしたが、近くに大きなショッピングセンターもレストランもあったので、外に出てブラブラ歩いてシーフードと書いてある店に入ってBoiled Scallop(ゆでた帆立貝)のplatter(セット)とペプシコーラを買ってモーテルで食べました。セットには味付けしたパサパサのご飯の上に帆立貝が10個乗っていて、ブロッコリとグリーンビーンの野菜2品が付いていました。ご飯の量が多過ぎましたが、全部美味しくいただきました。私はどこに行ってもどんな料理でも美味しく食べられる性格です。
モーテルのフロントでもらったタクシー会社の電話番号に電話をして、メトロのSuitland駅まで行くので明日の朝7時にモーテルに来てほしいと頼んだら、空港のような遠距離以外は翌日の予約は受け付けないので、明日の朝希望する時間の20分前に電話をしてほしいと言われました。バスであまりにもあちこちグルグル回ったので、メトロの駅がすぐ近くだということに気が付きませんでした。
日本大使館との約束の時間9時半に遅れるといけないので、朝は十分早めに出ようと思って、目覚ましは5時半にかけて寝ました。