2014年10月28日火曜日

山の中の教会の敷地にKelly君の車を置いて、私の車で松の観察とダム湖でのフィッシングに行きました。現場に着くと、長距離を歩けないMargieさんは車に残して、Kelly君と私だけで森の中に分け入ります。落ち葉が分厚くたまっていて、まるでフカフカの絨毯(じゅうたん)の上を歩いているようです。天然更新の実生の稚樹もたくさんありました。ところどころに地面を引っ掻いたような場所があって動物の足痕みたいに見えるところがあったら、Kelly君が今は鹿の繁殖時期だから雄鹿が自分の縄張りを主張するために匂い付けをしているのだと説明してくれました。ちょうど私も小用を足したかったので、雄鹿が今まで嗅いだことのない変な匂いがすると困惑するかもしれないと冗談を言いながら、その上に匂い付けをしてきました。
だいぶ昔に枯れた松の木があったのでよく見たら、やはりPine Sawyer Beetle(カミキリムシ)の幼虫の穿入孔と成虫の羽化脱出痕がありました。
車を運転していると、まるで雪の結晶のように枯れ葉が舞いながら落ちてきます。外を歩いていると、枯れ葉がカサカサ音を立てながら降ってきます。

いつも行くダム湖でボートを出してしばらくフィッシングもしましたが、全くあたりがないので間もなく止めました。湖を囲む周りの山々は黄(紅)葉の真っ盛りで、透き通るような空の青さを背景に実に息をのむような美しさでした。湖に赤いクーラーボックスが浮いていたらKelly君が回収し(このダム湖の水はCity of Danvilleの水道原水になります)、よく見たら動物の歯型が一杯ついていました。食べ物の匂いがしたので熊がふたを開けようとしてかじったのかもしれません。
昨年は一面に大きなカボチャが広がっていた畑の横を通ったら、今年はほんの少ししか残っていませんでした。ハロウィーンが近いのですでに収穫して出荷してしまったのかもしれません。Margieさんが自分の分と娘のSarahさんの分と言いながら大きなカボチャを2個(1個は柄が少し付いている)失敬したので、ドロボーの証拠写真を撮りました。実際には、後でKelly君が畑の持ち主の農家に1個につき$2払おうかと電話をしたら、残り物だからいくらでも持って行っていいと言われたので盗んだことにはなりませんでした。

この辺りの山の中には牛を放牧している牧場がたくさんあり、私も千葉大学を定年退職後はこんなところでKelly君と一緒に牛を飼いたいと夢見たことがありましたが、もう年を取り過ぎて体力も気力も衰えたので諦めました。Janieさんにお別れをするためにKelly君の家に寄り、ついでに庭に置いてあるミツバチの巣箱を見せてもらいました。熊が出てきていくつか壊されてしまったので、残った分は熊除けの電気柵を設置して囲ったそうです。見ていたら、熊はハチミツをなめるよりも、ミツバチの幼虫を巣箱から取り出して食べていたそうです。MargieさんにKelly君夫妻と一緒の写真を撮ってもらいましたが、奥さんのJanieさんはまだ60才くらいなのに、太り過ぎと神経痛と腰痛(多分椎間板ヘルニア)の痛みで苦しんでいて、昨年までは老人ホームに勤務していた当時の元同僚のお母さんのお世話をしていたのに、それどころではない状態になっていました。山の中のお年寄りを訪ねては本を交換して回し読みしたりもして、活発な女性だったのに、動くことが困難になった自分の現状がどんなにか悔しいことかと想像します。

Kelly君夫妻に別れを告げRaleigh市/Cary市への帰宅の途に着きましたが、途中インターステイトハイウェイ52号沿いにあるPilot Mountainに寄りました。Marrgieさんは歩けないので、駐車場のベンチで本を読んだり景色を眺めたりして、私は展望できる一番高いところまで登りました。下を見下ろすと広葉樹の中に青々とした松の木が天然更新で何本も育っていました。

Raleighに着いてからMargieさんの娘のSarahさんと夫のScott君が最近買って引っ越したばかりの家に寄りました。Sarahさんは生まれたばかりの赤ちゃんの時からよく知っていますが、子供の頃は私のケーキの上に載っているチェリーを"Can I have it?"と言って、よく横取りして食べていました。今はこんなに大きくなって、バイエルクロップサイエンス社のResearch Triangle ParkにあるBee Care Centerでミツバチの専門家として働くようになったのですから、いつの間にか時間が経過したということです。
3人でSarahさんが買ってきた肉や野菜で夕食を一緒に食べましたが、Sarahさんがまだ秘密だから誰にも言わないでと前置きして、実は妊娠していて子供生まれる予定だと告白しました。Margie
さんにとっては孫になるので、二人でおめでとうと言ってあげて祝福しました。何故秘密にしなければならないのかわかりませんが、予定日はいつかと訊いたら、来年の6月26日だと言うので、それは私の誕生日と同じだよと伝えました。まだつわりも始まっていないようですが、元気な赤ちゃんが生まれればいいなと思います。