2014年10月24日金曜日

Regency Parkの朝焼けを拝みたくて、いつもより早くカメラを持ってでかけました。池の水面から朝もやが立ち昇る冷えた空気の中で、実に神々しい朝焼けが拝めました。やはり朝早く起きるといいことがあります。
背の高い樹形の松以外に、いつもジョギングに行くLake JohnsonのあるAvent Ferry Rdという道路沿いに枝葉が横に張っている樹形の松が植栽されているのに目を付けていましたので、アメリカの松は一種類だと思っている人たちに見せられるように写真を撮ってきました。一度モーテルに戻って、いつも3階の私の部屋からちょっとだけ見えている隣の敷地の紅葉を見に行って、近くのWalmartというショッピングセンターに寄ってお花(造花)を3組買ってハイウェイ70号沿いにある故Dauterman先生のお墓参りに行きました。いつも先生と先生の弟夫婦と先生のご両親のお墓にお参りすることにしています。残念ながらご両親のお墓の花立が盗まれたのか壊れたのかなくなっていましたので、その分のお花は先生のお墓の花立にさしました。手を合わせて昔の留学当時の様子をいろいろ思い浮かべながら、先生と心の会話をしました。長男のWalter Jr君は弁護士になって今はカリフォルニア州にいて、次男のJohn君は医師になってオレゴン州にいて、奥様のBarbaraさんは次男の近くにお住まいですので、遠過ぎてなかなかお墓参りにも来れないのではと想像しています。

ノースカロライナ州立大学の昆虫学科のAssistant Professor(助教授)のDr. Steve Frankとの約束の待ち合わせ時間は3pmでしたが、少し早目に2時半頃大学に行って訪問者用のパーキングデッキに駐車し(入庫する時と出庫する時にクレジットカードを機械に通すと、1時間当たり$2の駐車料金が自動的に徴収されます)、30分くらい学内を散歩しました。私がこの大学のPh.D課程に留学してきたのは1969年の7月でしたから、もう45年前ですので建物もずいぶん変わりました。3時ピッタリにFrank博士のオフィスのあるGardner Hallの3階に行き、30分くらい松枯れ問題について情報交換しました。アメリカでも州によっては日本のマツノマダラカミキリとよく似たカミキリムシがマツノザイセンチュウを媒介して、日本でのと同じ松枯れ症状が発生しているとのことで、パソコンのディスプレイでその写真も見せてくれました。その情報は後でメールで送ってもらえることになりました。彼はExtension(普及)Specialistとしての職務もあるので、しょっちゅう現場に出ていますので、これからいろいろ情報をもらえるのが楽しみです。

Town of Cary(キャリー町役場)が契約したTree Contracter(樹木に関する仕事の業者)がRegency Parkの松の枯死木の伐採作業をするのは4pmという打ち合わせでしたので、急いで現場に駆け付けたら私が一部始終を見学してサンプル採取ができるように待っていてくれました。機械を積むトレーラーを付けた車2台と6人のCrew(作業員)で来ていました。見ていたら実に手際よく、大きな松の枯死木をちょうど2時間で伐採、玉切り、枝葉の粉砕、根株の粉砕、後片付けの作業を完了しました。木を切るところは日本と同じチェーンソーですが、丸太の運搬や根株の粉砕は専用の機械で、特に根株粉砕機はリモコンで操作していました。
玉切りしてもらった枯死木の樹皮はすぐ剥がれ、下から大量のフラス(中糞と木屑)、カミキリムシの幼虫が出てきました。幼虫の穿入孔も木全体にわたって無数にありました。用意していったピンセットで幼虫を採集して遠心管に入れました。樹皮を剥いだ後の材部の表面をきれいにして、線虫検査用にドリルで穴を開けて材片も採取しました。玉切りした丸太だけは現地に置いておいて、後で丸太用トラックを持ってきて搬出する予定だそうです。
夕方の6時を過ぎたら、どういうわけか夕焼け空ではなく銀色に輝く雲が空に広がって不思議な景色でした。太陽の光の屈折で赤く見えたり、銀色に見えたりするのかなと想像しました。

今日は収穫がたくさんありましたので、嬉しくてルンルン気分になり、荷物をモーテルに置いてからもう一度Walmartに行って、料理してあるフライドチキン3個とブドウと牛乳とオレンジジュースと缶ビール6本を買ってきました。この頃はアルコールはほとんど飲まないのですが、今日は大仕事が一つできたという気分でつい気持ちがゆるんで食べ過ぎてしまいました。明日からまたしっかり運動しなければなりません。