2014年10月6日月曜日

朝早く起きてRegency Parkの池の周りを歩いたり走ったりしてきました。8時頃ロビーに行ったらDon君が待っていて、間もなくMargieさん(モーテルから車で20分くらいのところに住んでいる)も到着したので3人で朝食を食べました。
午前中はMargieさんと二人で銀行に行ったり、州政府の退職金のことを扱う事務所に行って説明を受けたりしてきました。午後からはノースカロライナ州立大学のMike Roe教授を訪ねて、日本のある農薬会社が興味を示している天然物の現状についていろいろ情報交換をして、今後の進め方について相談をしてきました。その後、元Toxicology Departmentの学科長だったE. Hodgson教授の研究室を訪ねました。Hodgson先生は私より10才年長ですから82才の筈で、心臓の大手術をして大分痩せておられましたが、相変わらず毎日出勤して何冊もの毒性学に関する教科書の執筆を精力的に続けていました。
Hodgson先生はお子さんは皆大きくなって自立し、奥様は何年も前に亡くなり、それまで住んでいた大きな邸宅は売って便利な集合住宅に移って一人で(お手伝いさんは雇用しているようですが)生活しておられます。82才の年齢で、毎日出勤して仕事を続けておられるのは、お金のためではなく生き甲斐だからだと思います。家に一人でいてやることがないと、精神的に滅入(めい)ってしまって I need to get out of here.(ここから脱出しなければならない) と思うとおっしゃっていました。研究者として生涯を過ごしてきた人の多くが定年退職後(アメリカには年齢による強制的な定年というのはありませんが)に直面する共通の問題なのでしょう。Mike Roe教授は私より10才年下の62才ですが、研究者として引退したら、毎日ゴルフをやっても飽きてしまうし、研究以外に何をして時間を過ごしたらよいか考えられないと相槌を打っていました。72才の私がまだ松くい虫に関する調査や研究を続けているのも、妻にはお金にもならないことをと冷ややかな目で見られていますが、私のできる分野で社会に貢献したいという生き甲斐なのだと思います。

その後Margieさんと一緒に私の車で隣町のDurham(ダーラム市)の9th St. Active Feet, Inc.という靴専門のスポーツ用品店に行って、ジョギング用の靴をメッシュ(晴れの日用)のと革製(雨の日用)のと2足買いました。専門の店員が私の左右の足の長さや幅などを正確に測定して、ピッタリ合った靴を探してくれます。1足$119.95(税抜き)ですから、日本と大体同じくらいの値段です。ついでに、いつも携帯電話を片手に持って走るのは不便ですので、腕に巻いて走れる携帯電話入れと、手に握って走れる携帯電話入れも買いました。

今日の予定したことが全部済んでモーテルに戻ったのは夕方5時半頃になりました。私が運動着に着替えてPegency Parkの池の周りに運動に出かけている間に、Margieさんがモーテルの台所で夕食を作ってくれましたので、一緒に食べました。今日は満月で、木立の上に見える月も水面に映っている月も素敵でした。Margieさんは私より11才年下の筈ですが、娘は結婚して自立し、両親はすでに亡くなり、本人は離婚して一人で暮らしていますので、こうして昔から親しい私が日本から来ていろいろ世話を焼いたり、夕食を作って一緒に食べることは彼女の楽しみでもあるのかもしれません。

明日は朝食後、Don君と2人でLake Johnsonにフィッシングに行く予定です。Don君は大分前に自宅の庭の斜面で雨の日に滑って足首を複雑骨折して、何本もの金属のネジで骨を固定してあるので、杖をつきながらゆっくりしか歩けません。身体障碍者手帳を持っていて、ショッピングセンターでは、入口に5~6台置いてある電動の車椅子(買った物を入れる籠がついている)で動き回って買い物をしています。アメリカは、身体障害者が健常者と同じように生活できるように、日本よりはよく配慮がされています。