2014年11月13日木曜日

今日の朝日新聞朝刊の第1面に、[本社「吉田調書」報道 報道と人権委見解 「公正で正確な姿勢に欠けた」]という見出しの興味深い記事が掲載されていました。東北大震災の津波によって東京電力の福島原子力発電所が大きな被害を受け、復旧作業の陣頭指導に当たっていた当時の所長吉田昌郎氏(故人)に対する政府事故調査・検証委員会の聴取結果「吉田調書」をめぐって、朝日新聞が今年5月20日付朝刊で報じた記事について、PRC(報道と人権委員会)が、「報道内容に重大な誤りがあった」「公正で正確な報道姿勢に欠けた」と判断。報道後も批判や疑問が拡大したにもかかわらず、危機感がないまま迅速に対応しなかった結果、朝日新聞は信頼を失ったと結論づけた。というものでした。
報道と人権委員会(PRC)というのは、朝日新聞と朝日新聞出版社の記事に関する取材・報道で、名誉毀損などの人権侵害、信用毀損、記者倫理に触れる行為があったとして、寄せられた苦情のうち、解決が難しいケースを審理する常設の第三者機関。という解説が付いていました。
第16面にさらに詳しい内容と、このような事態に至った経緯と、反省が掲載されていました。

私は、2009年7月30日にNHKテレビのクローズアップ現代で放送された「松があぶない ~ゆれる松枯れ対策~」という番組の中の、散布された薬剤が原因とする幼児の健康被害の訴えに関する「やらせ」場面を思い出しました。あの時は、たまたま別件で私の研究室に取材に来ていたNHKのディレクターにそのことについて指摘してBPO(Broadcasting Ethics & Program Improvement Organization 放送倫理・番組向上機構)に訴えることを検討していると伝えたら、その後プロデューサーが事情を聴きに来室しました。騒ぎを起こしてNHKを困らせることが私の意図ではなかったので、その時は今後取材をして番組を作る時は取材相手が言うことが事実かどうか確認するためにしっかり裏を取って、視聴者に間違った情報を提供しないように注意をしていただきたいと注文を付けるだけで終わりにしてしまいました。
しかし今になって考えてみれば、当時BPOのような制度に不慣れな私にとっては大変しんどいことだったかもしれませんが、NHKが報道した農薬によるとする健康被害の訴えの嘘をきちんと社会に明らかにしておくべきだったかなと少し後悔しています。

昼休みに江戸川堤防を下流に向かって約2時間歩いたり走ったりして運動してきました。定年退職した私にとっては、時間の許す限り運動をして健康を維持することは仕事の一部と考えるようにしています。
大学の体育館の男子シャワー室で誰かが散髪をしたらしく、髪の毛がごっそり床に放置されていて、いつまでたってもそのままなので、A4の紙にマジックで「髪の毛をここに放置したのは誰だ!自分で片付けなさい」と書いて流しに貼ってきました。シャンプーの空容器やひげを剃ったカミソリなどをシャワー室の床に投げ捨てていく学生も時々いますが、全く社会生活のしつけがされていない幼児と同じで、情けない限りです。

千葉大学本部から見覚えのない名前の人からの手紙が転送されてきました。開けてみたら、茨城県警つくば中央警察署に在檻中の者ですとの自己紹介で、○○先生の口添えで私が取り組んできた「市橋さんを支援する会」の賛同者が物心ともに熱心にサポートされていたので・・、この方に縋(すが)ってみなさいと言われたとの主旨の内容でした。予想もしなかった人からの手紙に驚くとともに、ストーカーが私の住所を探り出すための罠の可能性もあるので、書かれていた差出人の住所をネットで照合してみたら、確かにつくば中央警察署の住所と一致しました。警察署に在檻中ということは、犯罪を犯して逮捕され、まだ取り調べ中で裁判を受けていない段階かなと想像しました。どういう犯罪を犯したのか調べるためにネットで名前を検索してみたら、秋田県で同性同名の犯罪者がでてきましたが、県が違うので別人でしょう。手紙にはいくつか事情が書かれていましたが、さて、どう対応すべきか迷います。市橋君の場合は千葉大学の元学生で、私とも空手部での活動を通して個人的なつながりもありましたので、適正な裁判を受けさせるための支援活動をすることに全く迷いはありませんでしたが・・。何年か前に北海道の刑務所で受刑中の人から手紙が届いた時は、一度だけ返事を差し上げてそれ以上の深入りはしませんでした。