2014年11月23日日曜日

朝早く自宅を出て上野駅から上越新幹線で新潟駅に行き、駅レンタカーを借りて胎内市のS博士のところに着いたのは午後1時ちょっと前でした。剪定鋏(せんていばさみ)を忘れたので、途中ホームセンターに寄って一番安いもの(何と税込みでたった536円ですから、果たして切れ味はどうか?)を購入しました。もう一度胎内市内に出てS博士推奨の中華料理店で激辛ゴマラーメンを食べました。

そのまま荒井浜森林公園に行き、車を駐車場に置いて西端の胎内川に隣接した林分(有人ヘリコプター散布区)から松くい虫被害木の調査をしました。国道側から海側に向かって二人で下草をかき分けながら1本1本松の木の胸高円周(後で直径に変換する)を巻尺で測りながら、健全木、枯死木、枯れ進行中木、古い枯れ木に分けて記録しました。林縁に達したら折り返し、合計約330本調査しました。昨年のこの林分での同様な調査では約280本でした。枯死ならびに枯れ進行中木の合計は昨年に比べて約1/3でしたが、詳しくはデータを解析する必要があります。

ちょっと興味深かったのは、殺線虫剤を樹幹注入された木はほとんどが健全木でしたが、一部枯死木もありましたので、注入技術に問題があったのか、樹体内の殺線虫剤濃度が不十分で被害が発現したのか、あるいはマツノザイセンチュウが侵入済でも病徴が年越し枯れで未発現の木に注入したのか、これも解析してみることが必要です。
樹幹注入された木には必ずラベルがホッチキスで留めてありますが、中には水性マジックかインクで記入したのか、処理年月日や処理薬剤名や処理アンプル数が消えて読めなくなっているものもたくさん見られました。これでは残効性がいつまであるのか判断できませんので、今後施工業者に指導して改善しなければいけないことの一つです。
樹木の病気の場合でも、薬液を注入する時はちゃんと正確な記録(カルテ)を残して、有効年数の期間防除効果を発揮しているかどうか確認できるようにするべきですが、仕事を受注した業者は施工すれば終わりで、発注者も発注すれば終わりで、きちんと効果の確認をしていないのが実態のようです。そういうことが、防除をしてもなかなか松くい虫被害をコントロールできない一因になっているのだと思います。

今日は西端の林分だけで夕方になってしまいましたので、明日は午前中に2林分(東端と中央部)、午後に2林分(無人ヘリコプター散布区と薬剤無散布区)の調査をすることになります。