2014年11月27日木曜日

年末が近づくにつれて、家族の誰かが亡くなったので年始の挨拶を失礼するという葉書が届いています。たいてい自分の親か配偶者の親の場合が多く、90何才で亡くなったという通知に、日本はちょっと昔に比べるとずい分長寿の国になったのだなあと実感させられます。そんな中で、今日届いた1枚には信じられない思いでした。千葉大学時代の私の研究室で博士号を取得したF博士とはよく一緒に野外調査に行った旧知の仲で、大学院生時代の彼を支えた奥さんのこともよく知っていましたが、その奥さんが4月に亡くなったという通知でした。
驚いて電話をしてみたら、獣医の資格と医療検査技師の資格も持っていた奥さんは胸のしこりに気がついていて毎年乳がんの検診も受けて異状ないと言われていたのに、昨年の5月の連休時に受けた検査では乳がんがあちこち転移してもう手術はできないと言われてしまったとのこと。それから抗がん剤の化学療法を受けていたが、1年後の今年4月に55才の若さで亡くなってしまったとのことでした。息子さんはすでに大学を卒業して就職していますが、娘さんは大学3年生とのことです。長年連れ添った奥さんに先立たれて、どんなにか寂しい思いをしているかと想像すると、人間の運命の残酷さをあらためて思い知らされました。
F博士も娘さんが大学を卒業して自立するまではしっかり働かなければならないので、めそめそしている暇はないのでしょうが、長年苦楽を共にしてきた伴侶を失って心の中にポッカリ空いた穴のことを思うと胸が痛みます。

人間ドックの結果、妻も私も異常はないとのことでしたので、今年も無事健康に過ごせたようです。