2015年2月3日火曜日

千葉県職員のW氏に、昔一緒に取り組んだ柏市大室(おおむろ)の利根川遊水池に昭和56年に設立された園芸団地(約10ヘクタール、主としてチンゲンサイ栽培、組合員37名)のコナガの殺虫剤抵抗性対策に関する記録か資料が残っていないか打診したら、千葉県の古い業績報告書の1ページと私が彼に送った2005年6月20日付けのメールのコピーがFAXで送ってきました。この仕事をしたのは、多分昭和59年(1984年)~昭和60年(1985年)ぐらいだった筈とのこと。確か合成ピレスロイド剤のパーメスリンが初めて農業用に登録認可になって、切れ味(殺虫活性)が従来の殺虫剤に比べて抜群だったので農家が飛びついて、コナガその他の害虫防除に使い過ぎた結果抵抗性が発達して、防除不可能で苦しんでいた時代でした。

千葉大学園芸学部の私の研究室で農家が使っていた殺虫剤を含めて26薬剤について試験をしたところ、キチン合成阻害剤タイプのIGR(クロロフルアズロンやジフルベンズロンなど)、サリチオンとカーバリルの混合剤、BT剤(トアローやチューリサイドなど)、有機塩素剤のベンゾエピン(マリックス)の4種類の薬剤は現場で採集してきたコナガ幼虫に対して効果が高いことがわかりました。ビニールハウス内の栽培とは言え場所が利根川の遊水池(河川敷)なので水質汚濁性農薬に指定されていたベンゾエピンは除外して、残りの3つの薬剤を1ケ月間隔でローテーションし、栽培期間(約1ケ月)中に2回散布するという方法を団地全体に徹底しました。その結果作戦は見事に成功し、抵抗性コナガはいなくなって被害は皆無になりました。
もう少し当時の資料を探して、殺虫剤抵抗性克服に成功した事例として記録に残しておこうと思います。

天気も良かったので、旧松戸-市川有料道路(県道180号)を市川市下貝塚2丁目の辺りまで歩いてきました。スダジイの巨木(多分、樹齢は300年以上)の前に木戸口(きどぐち)の庚申塔(こうしんとう)が3体ならんで立っていました。設置された時期を調べてみたら、向かって右から順に享保5年(1720年)、享保17年(1732年)、文政11年(1828年)と彫ってありました。スダジイの巨木も庚申塔も貴重な歴史的遺産だなと思いました。

松戸市秋山の辺りの日当たりのよい空き地に白梅と紅梅の花が咲いていて、偶然メジロが留まっていました。野生のメジロをこんな至近距離で見るのは珍しかったので、飛び立たないうちに急いでカメラのシャッターを押しました。大昔、私が小学生で九州に住んでいた頃、父が鳥かごでメジロを飼って餌をやって世話をしていたのを思い出しました。